第9戦ドイツGP:アルコバが14位、佐々木は24位
サマーホリデー前最後となる第9戦ドイツGPで、Yamaha VR46 Master Camp TeamのJ・アルコバが14位を獲得。チームメイトの佐々木歩夢は24位でチェッカーを受けた。
前日の予選で苦戦したアルコバは23番グリッド、8列目と厳しい状況。ここから好スタートを切ったものの第1コーナーの混戦につかまり、オープニングラップはポジション・キープに留まった。またレース前半はフロント周りの挙動に苦しみペースが上がらなかったが、中盤以降、フィーリングを取り戻すと7ラップにわたり19位をキープ。さらに終盤は上位陣にも近づくペースで追い上げ、20ラップ目にはJ・マシアとM・シュロッターをパス。最終ラップではM・ラミレスも捉えて14位でチェッカーを受けた。これで2ポイントを加算し、合計48ポイントでランキング12位となっている。
一方の佐々木は、スターティング・ポジションの21番手をキープして積極的にプッシュ。オープニングラップの混乱もうまくこなし、集団のなかで集中力を保ち冷静にバトルを展開した。しかし終盤を迎えて突然、左腕に痛みを感じて厳しい状況となり、何とか完走したものの24位に留まった。初めて経験する症状であり、今後、検査を受ける予定となっている。
Yamaha VR46 Master Camp Team
J・アルコバ選手(14位)
「もっと速く、もっと強く、もっとたくさん挽回できると自分に期待していました。しかし、とくに序盤は苦戦しました。ライバルたちの後ろについている間にフロントタイヤをオーバーヒートさせてしまったのです。でも何とかそこを抜けると、より強くプッシュできるようになりました。弱点は把握していて、改善すべきポイントもわかっています。予選でもっと前のポジションにつくことができれば、6~7位は獲得できたはずです。今回はウイークを通じて苦戦しました。ここで一度リセットし、3週間のサマーホリデーは休養とトレーニングをして過ごします」
佐々木歩夢選手談(24位)
「腕に問題が出るまでは、いいレースができていたと思います。集団のなかでバトルし、ペースも安定していました。そのなかで成長のために重要な多くのことを学びました。また最後の9ラップは、ひたすら完走を目指してしっかり走り切ることができ、それも良かったと思います。腕の問題がなかったら、ポイント獲得は無理だったとしても、最後まで集団についていって激しいバトルを続けることができたでしょう。その意味ではとても残念です。このあと診断を受け、夏の間に解決し、今まで以上に強くなって後半戦に臨みたいと思います」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)
「ジェレミー(アルコバ)はいいレースをしました。ペースは上位陣にも近づいていました。それだけに、オーバーテイクがとくに難しいこのコースで後方からスタートすることになったことが悔やまれます。全員が接近しているので、予選の成績を上げることが重要です。
歩夢も前半は好調なペースを維持して素晴らしい走りをしていました。しかし腕に問題が出てペースが落ちてしまいました。まずは原因を把握しなければなりませんが、幸いこのあとは3週間の休みに入るので回復できるでしょう。全体的には、今週は本当によく頑張っていたので、私たちとしても誇りに感じています」