第13戦サンマリノGP:佐々木は16位、アルコバは17位
Yamaha VR46 Master Camp Teamの佐々木歩夢とJ・アルコバは、うだるような暑さのなかで行われた決勝で奮闘。ともに好スタートを切り、22ラップを懸命に走りきったが、タイヤのグリップ低下やチャタリングの問題で苦戦し、それぞれ16位と17位で終えた。
佐々木は前日のプラクティス第2セッションで12番手につけ、Q2進出を決める好調ぶりを見せていた。決勝は17番グリッドからスタートし、すぐさま2つポジションアップ。その後も順調にハイペースをキープし、さらに数台をパスして前方グループに加わった。冷静かつ力強い走りを続けた佐々木は14ラップ目には13番手を走行していたが、レース後半はタイヤのグリップ低下とチャタリングに悩まされ、思うようなプッシュができなくなった。これで徐々に順位を下げて16位となり、ポイント獲得はならなかった。
アルコバもまた絶好のスタートを決め、21番グリッドから16番手まで上げてオープニングラップを終了。1分36秒874のベストラップを記録するなど、好調な走りを見せてポジションを守り続けた。終盤は暑さと湿度の高さによりタイヤを消耗して我慢の走りを強いられ、佐々木に続く17位でゴールした。
Yamaha VR46 Master Camp Team
佐々木歩夢選手談(16位)
「全体的にいいレースができたと思います。昨日よりもマシンのフィーリングが向上し、気持ちよく乗れていたのでチームに感謝しています。ペースもずっと良かったのですが、最後の7ラップはグリップ不足とチャタリングに悩まされました。転倒しないように気をつけながら走るのは簡単ではありませんでした。ポイント圏内に届かなかったことは残念ですが、安定感が増してきていることは間違いありません。着実に前進し、フィーリングもどんどん良くなっています。今日のレースのなかで出てきた問題を解決し、次のレースに臨みます」
J・アルコバ選手(17位)
「チームの努力に応えられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。マシンのフィーリングはパーフェクトまではいかないものの、とても順調でした。好スタートを決めてポジションを上げ、最初の4~5ラップは非常に順調で、ペースよくプッシュしていけたのですが、悔しいことに体力的に苦しくなってしまいました。息切れが激しく、ペースを維持することができなくなったのです。大きく遅れ、適切に乗ることもできず、本当に残念です。2週間後にまたここでレースがあるので、今回の経験をベースにもう一度、トライします」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)
「歩夢は非常に順調で、ウイークを通して着実に前進できました。今日の決勝の走りもとても素晴らしく、ポイントに届かなかったのは残念ですが、実力ある多くのライダーたちとバトルできたことは大きな自信になったと思います。終盤は暑さとグリップ低下で少し苦戦しましたが、彼のここまでの進化を評価していますし、チームと連携しながら仕事に取り組む姿勢にも満足しています。
ジェレミーには、もう少し上を期待していました。好スタートを決めたあと順位を挽回できそうに見えましたが、暑さのなかで体力的に苦しくなり、タイヤの消耗もあって十分にペースを上げられませんでした。セッティングには好感触を持っていましたが、100%にはまだ何かが足りないようです。2回目のミサノでまた頑張ります」