第8戦オランダGP:アルコバが13位、佐々木はリタイア
Yamaha VR46 Master Camp TeamのJ・アルコバが粘り強い走りを見せて13位を獲得。チームメイトの佐々木歩夢は不運が続いており、8ラップ目に転倒リタイアとなっている。
アルコバは素晴らしいレース運びを見せたが、後方グリッドからのスタートに加え、前回イタリアGPで課されていたロングラップ・ペナルティの履行もあり上位まで挽回することはできなかった。3ラップ目にロングラップ・ペナルティを終えた時点で20番手。ここから6ラップ目までに16番手に浮上し、さらに上を目指していった。そして2つ順位をあげたあと、最終ラップではB・ベンシュナイダーをとらえて13位でチェッカーを受けた。
一方の佐々木は24番グリッドからスタート後、2ラップ目までに数台をパス。このあとは集団に加わり、さらにオーバーテイクを目指していった。7ラップ目で21番手につけていたが、8ラップ目、前を走るライダーがコーナーで風の影響を受けてはらみ、これを避けきれずに接触した佐々木は転倒しリタイアとなった。
この結果、アルコバは合計46ポイントでランキング9位、Yamaha VR46 Master Camp Teamはチーム・ランキング10位となっている。
Yamaha VR46 Master Camp Team
J・アルコバ選手(13位)
「ベストを尽くしたので満足しています。もしも、もっと前からスタートできて、ロングラップ・ペナルティがなかったとしたら、楽に8位を獲得できていたでしょう。そう考えれば、多くの貴重なポイントを失ってしまったことになります。ポテンシャルは持っていますし、チームに絶大な信頼をおり、前進できると確信しています。前方グリッドを獲得できないという問題が依然として続いているのです。でもその解決のためにやるべきこともわかっています。今日のマシンは完璧で、ペースも良く、ロングラップのあとはハード・プッシュを続けることができました。素晴らしい仕事をしてくれたチームのみんなに感謝しています。少し退屈な展開になりましたが、全力を尽くすことができました。またザクセンリンクで会いましょう」
佐々木歩夢選手談(DNF)
「今回またMoto2に慣れることができたという意味では、ポジティブな大会だったと思います。身体の緊張もほぐれてきているように感じます。しかし決勝では、ひとりの選手の後ろで留まってしまい、なんとか前に出ようと懸命にトライし続けたのですが、結局はパスすることができませんでした。そのあともうひとりのライダーが風ではらんできて、そこに接触して転倒してしまったのです。なんとしても完走したかったので非常に残念です。それでも上位との差は少しずつ縮まっています。来週のドイツGPでもう一度頑張ります」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)
「ジェレミー(アルコバ)は、いいレースをしました。ペースは上位陣と変わらないくらい素晴らしかったと思います。ただグリッド後方からのスタートで、そこで出遅れ、さらにロングラップ・ペナルティもあったことが残念です。彼はそのなかで、できることをすべてやりました。今後は予選でこのようなことを繰り返さないよう、より集中して取り組んでいかなければなりません。今のところはまだ、本来のポテンシャルを結果に反映できていないのです。
歩夢が今回も完走できなかったことはとても残念です。彼は素晴らしいアスリートであり、高い能力を持っているのですが、まだポテンシャルを発揮しきれていません。それでも全体的には決して悪くなかったと思っています。決勝でも懸命に集団について行きました。経験を積むためにはこうしたことが重要なのです」