第14戦エミリア・ロマーニャGP:アルコバは15位でポイントゲット、佐々木は19位
Yamaha VR46 Master Camp TeamのJ・アルコバがグリッド・ポジションから8つ上げて15位を獲得。佐々木歩夢はチャタリングに悩まされながらも19位で走り切った。
アルコバは23番グリッドからのスタートで、序盤は厳しい展開を強いられたが、4ラップ目あたりからフィーリングが良くなりハードプッシュが可能になった。11ラップにわたりB・バルトゥスの後方につけてチャンスを窺ったあと、15ラップ目にパスに成功。その後も最後まで集中力を維持して15位でチェッカーを受けた。このところ実力を出し切れず苦戦が続いていたが、この日の穏やかな気温にも後押しされ、8ラップ目には自己ベストとなる1分36秒300を記録。決勝中のペースはトップ10とも同等で、最後まで安定して走り切った。
一方の佐々木は終始、チャタリングの問題に悩まされ、フル・ポテンシャルを発揮することができなかった。22番グリッドから好スタートを切り、序盤で2つ上げたものの、その後は思うようなプッシュができずに徐々に後退した。後半はM・アジ(ホンダ)とバトルしながら20位でチェッカー。しかしアジがロングラップ・ペナルティを履行していなかったことから3秒間加算され、佐々木は19位に上がることとなった。
Yamaha VR46 Master Camp Team
J・アルコバ選手(15位)
「レースには満足しています。マシンのフィーリングがとても良かったのです。8ラップ目のペースは7番手だったので、もしももっと前方からスタートできていたら、さらに成績が上がっていたはずだと確信しています。このように気持ちよく乗れたのは久しぶりです。今日はペースもとても安定していました。前回は本当に苦戦したので、そのときと比べたら格段の差です。もう少し頑張れたかもしれないとも考えますが、長くバルトゥスの後ろについてしまって、なかなか抜け出すことができなかったのは残念です。自分のポテンシャルや立つべきポジションはわかっているので、今日の好調を次回以降もキープしていきたいと思っています。このところ苦しい時期が続きましたが、今日は本当に良かったです。マシンもよく走ってくれているので、これをキープできれば良い形でシーズンを締めくくることができると思います」
佐々木歩夢選手談(19位)
「タフなレースでした。何とかして問題に対処し、自分のライディングスタイルを適応させようと頑張っていたのですが、最後まで難しい状況が続いてしまいました。今回はウイークを通してかなり苦戦したのですが、何が問題かはわかっているので、それを修復していくだけです。このあとはアジア遠征が始まり、ホームGPも近づいてくるので、次のインドネシアでいいレースをして、日本GPに備えたいと思っています」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)
「ジェレミー(アルコバ)は終始、素晴らしい走りを見せてくれました。とくにラップタイムではトップ10にも匹敵する速さでした。彼自身、マシンに満足して気持ちよく乗れており、探し続けていた確かなフィーリングをようやくつかむことができました。このところ厳しい状況が続いていましたが、彼には新たなスターティング・ポイントとなる力強いレースが必要だったのです。彼の真のポテンシャルはよくわかっているので、私たちとしては前進の後押しをするため全力を尽くすのみです。
歩夢のほうはウイークを通じて苦戦しました。チャタリングに悩まされて思うような走りができず、2週間前に見せてくれたような果敢なプッシュができませんでした。チームは調整が必要な個所をすでに特定しており、作業に取り組む準備もできています。アジア・ラウンドに向けてポジティブに行きましょう!」