AMAモトクロス
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどAMAモトクロスに関する情報をお届けします。

AMAモトクロス
モトクロス世界選手権などと同様、自然の地形を生かしたクローズドコースに、テーブルトップなど様々なセクションを設けて行われる伝統的なモトクロス競技。
レースには、アメリカを中心とするトップライダーを揃えた各メーカーチームが参戦し、世界選手権に並ぶハイレベルな戦いが繰り広げられる。450MX(2ストローク=150-250cc/4ストローク=251-450cc)は、スター選手がズラリと揃う最高峰クラスで、250MX(2ストローク=125cc以下/4ストローク=150-250cc)は、将来有望な若手タレントが450MXに勝るとも劣らないハイスピードバトルを繰り広げる。
大会では、各クラスともにA・Bのグループに別れ、それぞれ2回ずつタイムアタックを行い、ランキングトップ10をシードに、これを除く両グループ合わせて上位タイムの26人、合計36人がまず決勝へ。さらにこの36人から漏れた全員によるレース(Consolation Race)を行い、その上位4人を加えた合計40人が決勝に進む。両クラスとも決勝は、1大会で30分+2周の2レースが設定されている。
シーズンは、1月にはじまるAMAスーパークロスを終えた後に開幕し、2023年は5月後半から8月後半に11大会・22レースが行われる予定となっている。また今シーズンから、AMAの新シリーズとしてスーパーモトクロス世界選手権が開催される。スーパークロスとモトクロスで獲得したポイントを合算して上位のライダーにのみ出場権が与えられ、9月から10月にかけて3大会を実施し、AMAシリーズの頂点が決定されることとなる。
AMAモトクロス選手権の最大排気量クラスでヤマハ発動機は、1973年の500ccクラスでピエール・カールスマーカー選手を皮切りに5回。1994年に最大排気量クラスが250ccとなってからは、1998年、ダグ・ヘンリー選手が1回。450ccマシンが主体となった2006年以降は、2007年のグラント・ラングストン選手、2021年のディラン・フェランディス選手、2022年のイーライ・トマック選手が勝利し、最大排気量クラスで通算9回のチャンピオンを獲得している。
チーム
2023年は、Yamaha Motor Corporation, USA(YMUS)が、2021年から3年間のパートナーシップを結んだ「Monster Energy Star Yamaha Racing」が、ヤマハトップチームとしてAMAスーパークロスとAMAモトクロスの両シリーズに参戦する。Star Racingはかつて、250クラスを主戦場とし数々のタイトルを獲得してきたが、2021年からはYMUSのフルサポートを受け、450と250の両クラスに参戦をしてきた。
最高峰の450MXに参戦するのは、2019年に250SXウエスト、2020年は250SXウエストと250MXで二冠を達成し、2021年は450MXでのルーキーイヤーでチャンピオンを獲得したディラン・フェランディス。2023年モデルのYZ450Fで、クラス3連覇を目指す。
250MXは、2021年、250SXウエストでチャンピオンとなったジャスティン・クーパーをはじめ、リーバイ・キッチン、スタイルズ・ロバートソン、ネイト・スラッシャー、ニック・ロマノ、ジョードン・スミス、ヘイデン・ディーガンという若手が集結。次のトップライダーに名乗りを上げるべく、250MXでのチャンピオンを目指す。
マシン
YZ450F(Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team)
「Synchronizing the YZ with Every Rider」をコンセプトに開発。パワフルで扱いやすい軽量な新設計エンジン、新設計クラッチと新トランスミッション、軽快性と安定性を高次元で両立した新設計バイラテラルビーム・フレーム、軽量コンパクトを具現化した外観デザインなど、フルモデルチェンジを果たした2023年モデルのYZ450F。
この車両をベースに、「Monster Energy Star Yamaha Racing 450 Team」が、アウトドアのダイナミックなモトクロスコースへ最適化し戦闘力アップを図った専用マシン。デビューイヤーでのタイトル、そして2021年からの3連覇を目指す。
YZ250F(Monster Energy Star Yamaha Racing 250 Team)
前方ストレート吸気・後傾シリンダー・後方排気レイアウトのエンジンは、アルミ鍛造ピストン、2本ピストンリング、チタン製吸排気バルブ、ワークアングルの最適化などにより、全域において優れた出力特性を発揮しながら高い信頼性を確保。縦・横・捻れ各方向の最適な剛性を追求し、路面からのインフォメーションをより豊富にライダーにもたらすアルミ製バイラテラルビーム・フレームなど、さらなる進化を果たしたYZ250F。これをベースにAMAのレギュレーションに準じてモディファイを行った「Monster Energy Star Yamaha Racing 250 Team」の専用マシン。2023年は7人のライダーとともに、2020年以来となるタイトルに挑む。