全日本モトクロス選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなど全日本モトクロス選手権 IAに関する情報をお届けします。

全日本モトクロス選手権
「第1回日本グランプリ」として1964年にスタートした国内最高峰のモトクロスレース。現在は、国際A級ライセンスを持つライダーによるIA1とIA2、国際B級ライセンスを持つライダーが出場するIBOPEN、そしてレディースが公認レースとして行われている。
この中でIA1は、各メーカーのファクトリーチームからトップライダーが参戦する国内最高峰クラス。IA2はトップライダーをめざす若手や国際B級から昇格したばかりの国際A級ルーキーが、IA1を見据え腕を磨くクラスである。
マシンは市販競技用モデル(一部ファクトリーマシン・開発車両)を使用し、IA1が4ストローク291cc~450cc/2ストローク176cc~250cc。IA2は4ストローク176cc~250cc/2ストローク86cc~125ccの車両を用いる。
IA1・IA2の基本的なレースフォーマットは両クラスとも30分+1周×2ヒート、レディースは15分+1周の1ヒート制で行われる。なお2023年は年間9大会が行われる予定で、このうち2大会はIAクラスのみの実施となる。
ヤマハ発動機は、1964年の「第1回日本グランプリ」から出場しており、国際A級(旧セニア)では鈴木忠男、鈴木秀明、鈴木都良夫、光安鉄美、小池田猛、成田亮、富田俊樹といったライダーとともに、多くのチャンピオンを獲得。また、全日本参戦を通し、市販競技用モデル「YZシリーズ」や先進技術の開発を行っている。
ライダー紹介
チーム
2023年は最高峰クラスのIA1に2チーム、4人が参戦する。一つは2015年から続く勝利をミッションとする「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」。ライダーには2013・2015年にIA2チャンピオンを獲得、2016年から4年間にわたりAMAモトクロス・450MXに参戦し、2020年に全日本に復帰。3年目となった2022年に、ヤマハ発動機にとって2011年以来となるチャンピオンを獲得した富田俊樹。2017年にIA2チャンピオンとなり、2018年から2年間、AMAモトクロス・250MXに参戦。富田と同様、2020年に全日本に復帰し昨年はランキング3位を獲得した渡辺祐介が参戦する。
一方、今年から新たに開発を担う「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」が参戦する。ライダーは、昨年のIA2チャンピオンであるジェイ・ウィルソンが監督を兼任しながら、町田旺郷とともに参戦。特にウィルソンは、EPS(エレクトリック・パワー・ステアリング)の開発を進めながら、町田の開発ライダーとして成長を支え、さらに若手育成や、ファクトリーライダーのサポートなど幅広い活動を行う。
4人はフルモデルチェンジを遂げた2023年モデルの「YZ450F」をベースにモディファイを行った「YZ450FM」を使用。その進化を示すべく2年連続となる最高峰でのチャンピオン獲得に挑む。
マシン
YZ450FM(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
「Synchronizing the YZ with Every Rider」をコンセプトに開発。パワフルで扱いやすい軽量な新設計エンジン、新設計クラッチと新トランスミッション、軽快性と安定性を高次元で両立した新設計バイラテラルビーム・フレーム、軽量コンパクトを具現化した外観デザインなど、フルモデルチェンジを果たした2023年モデルのYZ450F。
「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」、「YAMAHA FACTORY INNOVATION TEAM」は、このYZ450Fをベース、それぞれのライダーの役割に応じてモディファイしたYZ450FMを使用する。ファクトリースペックのパーツやEPSなどの開発パーツを織り込んだマシンで、さらに多くの勝利と先進技術の獲得に挑む。