第10戦イギリスGP:アルコバが7位でランキング10位へ、佐々木は21位
Yamaha VR46 Master Camp Teamのジェレミー・アルコバが7位を獲得。チームメイトの佐々木歩夢は21位でフィニッシュした。
アルコバは17番グリッドから今季最高とも言える完璧なスタート。序盤の混戦やフルタンク状態の負荷に手間取るところもあったが、3ラップ目には2分4秒863の好タイムをマークするなど好調ぶりを見せた。そして7ラップ以降はA・カネトと同等のスピードを維持し、とくに第3セクターと第4セクターでは強さを発揮。後半にかけて次々にポジションを上げていき、残り3ラップではA・アレナスを捉えて7位でゴールした。アルコバは今回、ウイーク初日から一歩ずつ着実に前進しながら上位陣との差を縮めていった。通常は最も苦労する土曜日のタイムアタックでも気を吐き、Q1で4番手に入りQ2進出を果たしていた。
一方の佐々木も好スタートを切り、28番グリッドからオープニングラップで3ポジションアップ。5ラップ目にはベストタイムの2分5秒462を記録し、安定性とハイペースをキープしながら集団について行った。佐々木は全17ラップを走り切って経験を重ね、貴重なデータを収集しただけでなく、レースのなかで、これまで抱えていた問題のほとんどを解決。チームにとっても価値ある大会となった。またトップとの差は開幕以来で最も小さくなっており、ハードワークの成果が現れている。
Yamaha VR46 Master Camp Team
J・アルコバ選手(7位)
「たくさんのポジションの挽回することができ、いいレースになりました。ただ序盤はグリップが高く、マシンの向き替えに苦労してしまいました。今後もハードワークを続け、限界を追求して方向性を探していく必要があると思っています。チームの仕事には満足しており、絶好のスタートができたのもそのおかげです。もっとペースが上がると期待していましたが、オーバーテイクが難しく、これ以上ポジションを上げることはできませんでした。改善すべき個所はわかっているので、次回以降、さらに良くなってくると信じています」
佐々木歩夢選手談(21位)
「今日のレースはとてもいい勉強になりました。何人かのライダーの後ろについて走り、その間にたくさんのことを学ぶことができました。予選で苦戦したので決勝も心配はありましたが、予選よりもうまくできたので良かったです。ペースは問題なく、集団について行くことができました。またこのタイプのコースでタイヤの劣化をコントロールするためのライディング・スタイルの調整方法も学びました。トップからはまだかなり離されていますが、次回また一歩前進できるよう頑張ります」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)
「ジェレミー(アルコバ)のレースにはとても満足しています。完璧なスタートを決め、終始プッシュし続け、依然として苦戦する部分がありながらも、最終的に10ポジションも挽回してくれました。上位陣との差も縮まっています。また今後さらに前進する方法を把握するための重要な大会ともなりました。
歩夢にとってはタフな3日間でしたが、そのすべての時間を使ってマシンを学び、経験を重ねました。決勝では他のライダーたちについて行き、彼らとバトルをして、今はMoto2への自信が深まっていると思います。彼とチームスタッフ全員で今後もポジティブかつハードな取り組みを続けていきます」