第2戦ポルトガルGP:アルコバは11位、佐々木はリタイア
Yamaha VR46 Master Camp TeamのJ・アルコバと佐々木歩夢はシーズン2戦目を迎え、より一層の活躍を望んでいたが、アルコバはタイヤ・グリップの低下により11位、佐々木は終盤でミスがあり転倒リタイアとなり、いずれも目標を達成することはできなかった。
アルコバはスタートでやや出遅れたもののペースは順調で、すぐさま挽回を開始。積極的にプッシュして好調な走りを続けていたが、9ラップ目にはT・アルボリーノと何度も抜き差しを繰り返す展開となりタイヤを消耗してしまう。ここから少しずつ順位を下げていき、最終的には11位でチェッカーとなったが、貴重なポイントを獲得している。
一方の佐々木はウイーク初日の金曜日からここまで、着実にステップアップを重ねて自信を深めてきた。決勝ではベストを尽くすことに集中し、マシンのフィーリングも良かったが、終盤に差し掛かり腕上がりの症状に悩まされることに。そのため十分にポテンシャルを発揮しきれないまま残り5ラップで転倒し、そのままリタイアとなった。
Yamaha VR46 Master Camp Team
J・アルコバ選手談(11位)
「レース結果には満足していません。第4コーナーが私の今週の戦いのポイントとなったと言っていいと思います。昨日の予選ではここでコースリミット越えをおかし、今日も同じ場所でおもにアルボリーノ選手と競り合いました。何度もオーバーテイクを繰り返したことで時間を使ってしまいましたし、タイヤも消耗してしまいました。結果的に、ひとつのポジションを守ろうとして4つも失ってしまったのです。それでもマシン自体は非常に好調で、タイヤのグリップが落ちるまではいい走りができていたので、その点はとてもよかったと思っています。6位争いが可能だったなかで11位に終わったので悔しい気持ちのまま家に帰ることになりますが、次のアメリカでは、もっとよい成績を獲得できる自信もあるので、ウイーク初日からハードワークに取り組みます」
佐々木歩夢選手談(DNF)
「決勝中に腕に問題が出てしまいました。ウイークを通して順調に調子が上がり、マシンのフィーリングもとても良かっただけに、自分のせいでポテンシャルを出し切れなかったことが非常に悔しいです。次回アメリカズGPまで2週間の休みがあるので、問題解決のための最善策を追求して、より強くなって戻ってきます」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)談
「アルコバ選手はペースがよく、何度も好タイムを記録して全体を通していいレースができたと思います。しかしながら11位は望んだ結果ではありません。表彰台争いのライダーたちにも近づいていたことを考えると非常に残念です。彼のパフォーマンスには満足していますが、私たちには依然として何かが不足しており、彼のレベルが飛びぬけているということなのだと思います。チャンピオンシップは長いので、一歩一歩、成長し続けなければなりません。
佐々木選手については、決勝を完走することがとても重要なのですが、転倒につながったミスをすぐに理解してくれました。未だにMoto3のライディングの習慣が残っていますが、それは多くのライダーに共通することです。それに加えて、今回は腕上がりの問題も発生しました。これについてはメディカル・チェックを受けて対処する予定です」