金曜日に右脇腹痛によって走行を続けることができなくなったK・クボに代わりYamaha VR46 Master Camp Teamから急遽出場することとなったS・マンジがグリッド26番手から13位まで追い上げる素晴らしいパフォーマンス。チームメイトのM・ゴンザレスは上位を狙えるペースを披露し、グリッド20番手から11番手までポジションを上げていた。しかし中盤から右腕に痛みが出て、16位まで後退してチェッカーを受けた。
わずかな練習時間のなかでMoto2決勝に出場したマンジ。グリッド26番手から好スタートを切ると、何台かの転倒もあり23番手へ浮上した。以前の経験を活かして安定したリズムで走り続けると16番手に浮上。さらにポイント獲得を目指してペースを上げ、残り4ラップではL・D・ポルタをとらえて15番手、最終ラップではゴンザレスとB・バルタスがはらむ間に13番手まで上げてチェッカーを受けた。
一方、ウォームアップでハイペースを見せて好レースが期待されたゴンザレス。グリッド20番手から4つ順位を上げたあと、激しいバトルのなかで多くのオーバーテイクと転倒が展開されるなかで、ついには11番手まで浮上した。
ところがレース中盤、右腕に突然の痛みを感じ始め、その時点で前のライダーとの差が3秒以上あったことからポジション・キープに集中。いい走りを続けていたが、終盤では B・バルトゥスとA・ザッコーネとのバトルとなって後退。再び挽回を目指したが、最終ラップの最終セクターではさらに痛みがひどくなり、16位でレースを終えた。
この結果、ゴンザレスは合計16ポイントでランキング17位をキープ。K・クボは4ポイントで24位。マンジが3ポイントを獲得して26位につけた。チームランキングでYamaha VR46 Master Camp Teamは、合計23ポイントのランキング11位となっている。
Yamaha VR46 Master Camp Team
S・マンジ選手談(13位)
「短い週末の中でのこの結果に満足しています。非常に素晴らしい機会になり、ヤマハ、Master Camp Team、VR46 Riders Academyに感謝しています。この2日間をエンジョイし、今日はいいレースができました。グリッドは後方でしたが、たくさんパスして13位まで上がり、3ポイントを獲得することもできました! マシンのフィーリングも素晴らしく、昨日、いくつかの変更を施してくれたチームに感謝します。世界選手権のパドックに戻って来た気分も最高です!」
M・ゴンザレス選手談(16位)
「今日のレースには満足していません。もっとうまくできると思っていたのです。マシンはフロント部分の挙動が少しありましたが、フィーリングはとても良かったです。単独走行では自信を持って走り、リズムも良く、11位まで上がることができました。中盤頃から右腕に力が入らなくなりました。原因はわかりませんが、うまく走きれず、最後は1ラップに1秒近く遅れてしまいました。最終ラップではブレーキングもままならず、最終コーナーで周りにいた全員に抜かれてしまいました。フィーリングが良かっただけに残念です。次のレースを楽しみにしています」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)談
「マンジ選手は素晴らしいレースを見せました。イタリアからヘレスまで夜中に移動したあと、土曜日の朝初めてマシンに乗ったのですから、この結果は本当に見事で価値あるものです。彼とそのチームにお礼を言います。ゴンザレス選手は好スタートを切り、ポジションを上げ、いいペースで走っていました。レース中盤でペースが落ちてきたことに気づき、私たちは彼がタイヤに問題を抱えているのかと思っていました。チェッカー後にピットに戻って来たあと右腕の痛みによってプッシュできなかったことを伝えられました。来週、検査を受けることになります」