Yamaha VR46 Master Camp Teamのルーキー、M・ゴンザレスが8位争いのグループのなかで決意の走りを見せて9位を獲得。チームメイトのK・クボはライバルたちの後ろにつけて新たなライン取りを追求しながら、終盤ではバトルを展開して21位となっている。
午前中に行われたウォームアップ・セッションで4番手と好調ぶりを見せたゴンザレス。自信をつかんで臨んだ決勝では、グリッド15番手からスタート後、最初のいくつかのコーナーで次々に4台をパス。オープニングラップ終了時点で11番手につけた。
中段の激しい競り合いのなかで2ラップ目にはコーナーではらみ16番手まで後退したが、すぐさま挽回。8位争いの大集団に加わると見事なオーバーテイクを繰り返し、最終的には9位まで上げてチェッカー。貴重な7ポイントを持ち帰った。
一方のクボはライバルたちについて走りながら、できるだけ多くを学び吸収することを目標としていた。グリッド28番手からスタート後、序盤で少しずつ前との差を詰めてN・アントネッリの後ろにつくと、2台揃ってA・トレドをパスしたほか、前方の転倒もあり26番手まで浮上。
第17コーナーでショートカットしたことによるロングラップ・ペナルティを課されて、ひとつ順位を下げたものの、テクニカルなアッセンのコースに複数台が転倒したため再び挽回した。この間にもトレドのラインを研究しながらチャンスを窺っていたクボは、最終ラップでもう一度、仕掛けてパスに成功し、21位でチェッカーを受けた。
この結果、ゴンザレスはチャンピオンシップ・ポイントを合計39ポイントまで伸ばしてランキング16位に浮上。クボは合計4ポイントのランキング28位。Yamaha VR46 Master Camp Teamは合計52ポイントでチーム・ランキング11位をキープしている。
Yamaha VR46 Master Camp Team
M・ゴンザレス選手談(9位)
「今日も素晴らしい一日になりました。シーズン・ベストと言っていいと思います! ウォームアップ・セッションで新しいサスペンション・セッティングを試し、好感触を得ることができました。決勝もいい走りができるとわかっていたので、上位グループについて行く作戦でした。そして好スタートを決めることができたのですが、他のライダーと当たってポジションを下げてしまいました。でもそのあともペースが良く、何台かパスして9位を獲得することができました。チームが素晴らしい仕事をしてくれました! 夏休み後にまた会いましょう!」
K・クボ選手談(21位)
「ウォームアップ・セッションでセッティングを少し変更したのですが、私にはあまり合っていませんでした。そのため決勝前にもう少し調整し、自分のライディング・スタイルを合わせることになりました。その上、ロングラップ・ペナルティを受けて遅れてしまいました。それでも決勝中のペースは決して悪くありませんでした。このあとは母国タイへ戻り、少し休んでから、シーズン後半戦に向けてトレーニングに励みます」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)談
「今日の結果にはとても満足しています! ウォームアップ・セッションではマニュ(ゴンザレス)が4位につけ、好感触をつかんで決勝を迎えました。スタートもうまくいって4つポジションを上げましたが、2ラップ目の最終コーナーでは他車に邪魔されてはらみ、5つ順位を下げてしまいました。ペースは非常に速く、ライディングもとても素晴らしかったのですが、レースとはこういうものです。それはよくわかっているのですが、このアクシデントがなければ前のグループについて行けたはずなので残念です。9位獲得、そしてトップに7.5秒差まで近づけたことは大きな成果です。タイム差においては今季ベストの結果なので、マニュに“おめでとう”と言いたいです。クボのほうはとても安定していました。集団のなかでポジションをキープしていましたが、ロングラップ・ペナルティを課されて遅れてしまいました。それでも最終ラップでファステストラップを記録したことは、彼の成長ぶりを表すものです。今の彼に必要なことは、常にできるだけ多く走るということです。これから少し休み、充電してから、今まで以上にしっかり準備をしてイギリスに臨みます」