好天と高温のなかで行われた決勝は、転倒車が続出するサバイバルレースとなった。Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp TeamのM・ゴンザレスもそのひとりで、8ラップ目に転倒してノーポイントに終わった。その一方でチームメイトの野左根航太は23ラップを走り切って経験を重ね、20位を獲得している。
野左根はグリッド27番手から好スタート。ここでいくつかポジションを上げたが、オープニングラップを終える頃には元のポジションに戻っていた。暑く長いレースのなかで8台が転倒し、そのうち再スタートできたのは2台のみ。これにより野左根は11ラップまでに20位に浮上し、その後はライディング・スタイルの向上に集中しながらポジションをキープして23ラップを完走した。
一方のゴンザレスは、グリッド9番手から慎重にスタート。最初の2ラップで13番手まで後退したが、数台の転倒により11番手へ浮上した。ところが8ラップ目、テクニカル・トラブルが発生して第3コーナーで転倒。幸い怪我はなかったが、レースはここで終了となった。
この結果、ゴンザレスは合計63ポイントでランキング11位。Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp Teamは同じく63ポイントでチーム・ランキング9位となっている。
Correos Prepago Yamaha VR46 Master Camp
野左根航汰選手談(20位)
「今日は気温が非常に高かったので、グリップを得られず苦戦しました。最初の5ラップは集団についていって戦うことができたのですが、中盤以降はマシンのフィーリングが思うようにつかめず、とくにフロント周りに手間取ってプッシュできませんでした。次回はもっとスピードを上げなければなりません。モントメロは好きなコースなので、もう少し楽になるはずです」
M・ゴンザレス選手談(DNF)
「今週はまったくツキがありませんでした。今日もまた、決勝のなかでバッドラックが起きてしまいました。なかなかペースが上がらないなかでもポジションは悪くなかったのですが、第3コーナーに差し掛かったところで転倒してしまいました。原因はわかりませんでした。チームによると、ラジエーターの破損によりリアタイヤに水が付いていたとのことでした。今回のことはもう忘れて、次のバルセロナを楽しみにしたいと思います。自分たちのポテンシャルはわかっていますからね」
G・ニエト(スポーツ・ディレクター)談
「ゴンザレス選手については非常に残念な結果です。まったく運に恵まれませんでした。金曜日にビッグ・クラッシュがあり、土曜日にはテクニカル・トラブルが発生。今日も決勝中に小さいパーツの破損により水が出てしまい、転倒につながりました。彼が無事だったことが最も重要ですが、強さを持ったライダーなだけに本当に残念です。彼は非常に速いですが、目標を達成するためには、すべての要素を100%の状態で揃える必要があるのです。今日はコース・コンディションが難しく、大勢のライダーが転倒しました。そのなかで野左根選手は完走することができましたが、今後はより多く経験を積み、さらに上の順位を目指していかなければなりません」