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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.02 3月26日 サルデーニャ

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第2戦サルデーニャ
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2023年3月26日
■開催地:リオラ・サルド(1,750m)

REPORT

サルデーニヤのリオラ・サルドで開催されたFIMモトクロス世界選手権第2戦で、Monster Energy Yamaha Factory MXGPのグレン・コルデンホフがレース2を制して総合2位に入った。チームメイトのマキシム・ルノーとジェレミー・シーワーも見事なパフォーマンスを披露し、ルノーが困難な状況を乗り越えて総合4位、シーワーも週末を通してハードにプッシュし、いくつかミスをしながらも総合6位でグランプリを終えた。

MX2では、Monster Energy Yamaha Factory MX2のヤゴ・グリーツが勝利を収め、MX2選手権ランキングでの2位との差を30ポイントに拡大した。チームメイトのティボー・ベニスタンも3位に入って表彰台に上り、チームのダブルポイディウムフィニッシュの流れを維持した。

MXGP
センセーショナルなレース優勝でコルデンホフがサルデーニャで総合2位

サルデーニヤのMXGPは世界のトップモトクロスライダーたちにとってスキルと持久力が試される過酷なレースとなった。砂の路面は周回を重ねるにつれて劣化してチャレンジングな状態となり、ライダーに懸命なライディングと限界までのプッシュを強いることとなった。

シーワーはオープニングレースで持ち前のスピードを見せつけてゲートから飛び出すと、ホールショットを奪ってライバルたちに先行した。だがすぐにJ・プラド(ガスガス)の先行を許してしまう。

シーワーは10周にわたってチームメイト、コルデンホフのプレッシャーに耐えていたが、フィニッシュライン・ジャンプの着地でフロントを突っ込み、ハンドルバーを飛び越えてしまう。コルデンホフは体力の消耗を抑えるためにペースを落とし、5番手まで後退。一方、シーワーは信じられない回復力を示して再びバイクにまたがり6番手でレースに復帰する。

中団からスタートしたルノーは、4周目にクラッシュするも集団の中で目を見張る追い上げを見せる。ルノーはその覚悟とスキルで、C・フランデレンとJ・ハーリングス(KTM)に追いつき、最終ラップに2番手争いを展開するが、時間切れとなり4位でフィニッシュラインを通過した。コルデンホフとシーワーはそれぞれ5位と6位でこれに続いた。

レース2ではコルデンホフが大胆なアプローチを見せて一発勝負に出た。力強いスタートを決めると、すぐにターン2でシーワーをパス。そこから"フライング259"の異名を持つコルデンホフは、完璧な走りを示し、シーズン初勝利を飾った。

一方、ルノーは2番手を巡り、それぞれ元MXGP世界チャンピオンのJ・ハーリングス(KTM)、R・フェーブル(カワサキ)と激しいバトルを展開。結局、ルノーは両選手の間、3位でフィニッシュするが、このカテゴリーで最も経験豊富なベテランに充分対抗できることを証明した。

レース2は全体として、参加したすべてのライダーのスキルと覚悟をエキサイティングに見せるレースとなった。シーワーも厳しいコンディションの中、ライバルたちとの戦いの末、7位でフィニッシュした。

いい方向にポジティブな一歩を記したルノーはランキングで3位に浮上し、コルデンホフも5位にジャンプアップ。一方、シーワーは2つ順位を上げて8位につけている。

次のレースは4月8日から10日にスイスのフラウエンフェルトで開催されるFIM モトクロス世界選手権第3戦だ。

MX2
サルデーニャでグリーツがグランプリ2連勝、ベニスタンもポディウムフィニッシュ

サルデーニャ・グランプリは衝撃的なスタートを見せた。レース1でグリーツが2度に渡るミスでの遅れから立ち直り、ウイナー、K・ドゥ・ヴォルフ(ハスクバーナ)に続く2位に入ったのだ。

見事なホールショットを奪ってレースをリードしたグリーツだったが、2周目に転倒して9秒の遅れを喫し、2つポジションを後退。グリーツはすぐにYZ250FMに跨ると、猛チャージを開始し、再びトップに立つが、その同じ周にエンジンをストールさせてしまう。ミスの遅れを取り戻すべくハードにプッシュするグリーツは、S・ランゲンフェルダー(ガスガス)を再びパスしてドゥ・ヴォルフに追いつくが、最終ラップにこれをパスするには至らず、2位でフィニッシュした。

一方、ベニスタンはサンドコースでの卓越したライディングスキル、気概と覚悟を見せつけ、中団からスタートして4番手まで追い上げてフィニッシュした。

真のチャンピオンに相応しい素質を示すグリーツは、レース2で堅実にスタートし、オープニングラップで何人かのライダーをパスしトップで戻って来た。ひとたびトップに立つと、グリーツはレースをコントロール。見事なペースで走行し、2番手のドゥ・ヴォルフを1.314秒という僅差で抑え、優勝を果たした。この勝利は、グリーツにとって45回目のポディウムフィニッシュ、35回目のレース優勝、そして18回目のグランプリ優勝として、その見事なキャリアに書き加えられた。

ベニスタンはレース2では、はるかに良いスタートを見せると、オープニングラップにレース1のトップ2フィニッシャー、グリーツとドゥ・ヴォルフに迫る。サンドコースのスター2選手を抑えようと健闘するが、ベニスタンは激しいバトルの末、3位でフィニッシュ。総合結果でも3位となった。

リック・エルジンガはタイムド・プラクティスの後に体調を崩し、サルデーニャGPでの撤退を余儀なくされた。エリジンガは水分補給がうまくできず、最高の状態で競技を行うことができなかった。失意の中、エリジンガは体調の回復に集中し、4月8日から10日にスイスのフラウエンフェルトで開催される FIM モトクロス世界選手権第3戦に向けて100%の状態に戻すため、大会から撤退するという苦渋の決断をした。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP

Monster Energy Yamaha Factory MXGP
グレン・コルデンホフ選手談(5/優勝:総合2位)

「今週末は良い感触でした。レース1ではチームメイト(シーワー)の後方3番手につけていて、他のライダーが疲れてからプッシュしようと決めていたのですが、ここのようなコースでは、この戦略はうまく行きませんでした。レース2で僕がやった、ゲートが降りたら全力で行く、という方がはるかに良かった。こうやって、自分の流れに入り、勝つためにレースをコントロールすることができました。これは常に素晴らしいことです。第2戦でこれをやるというのも良いことです。すべてがうまく行っていることに本当に満足しています」

マキシム・ルノー選手談(4/3位:総合4位)

「表彰台に近いところまで行って4位に終わったことに少々苛立っています。ただ、全体的に見れば、良い点もいくつかあります。身体的にはまだ100%ではなく、今も体力づくりをしているところなので、この状態を離れることが焦点ですね。早く100%にコンディションを戻して、GP優勝に向けてプッシュすることを望んでいます」

ジェレミー・シーワー選手談(6/7位:総合6位)

「ここ、リオラは一年のうちでも最もタフなGPのひとつ。自分にとってリザルトは求めているものとはかけ離れていますが、全体としては、いいペースで走れました。できることはすべてやりましたし、"オフ"だったわけでも何でもなく、上位でバトルをしていましたけど、何かがうまくかみ合わなかった。自分の持っているものをすべて出し切りました。良く走ったし、コースを楽しみましたけど、他のライダーたちも良いペースで走っていて、恐らくもっとリスクを冒していたのだと思います。それでもしっかりとポイントは獲得できたので、次のラウンドが今から楽しみです」

MX2

Monster Energy Yamaha Factory MX2
ヤゴ・グリーツ選手談(2/優勝:総合優勝)

「レース1での2つの小さなミスを除けば、今日は本当に満足しています。それでもそこから立ち直って、レースをほぼ制していたので、自分のスピードについては満足でした。レース2では、コースの整備が多く行われたのでかなり速かったですね。オープニングラップで自分のペースを見つけて4番手からトップに立ち、その後はレース全体を通してハードにプッシュして優勝しました。今シーズンこれまでのすべての経過に本当に満足しています」

ティボー・ベニスタン選手談(4/3位:総合3位)

「表彰台は表彰台。ここに立つことは常に良いことです。満足すべきなんです。というのも今週末は簡単には行かなかったからです。レースの前半は"サンドリズム"に入るのにちょっと苦労しました。自分の身体が"ハードパックスタイル"になり過ぎていたので、バイクの後ろの動きに苦労したのだと思います。2レース目では、自分のリズムがずっと速くなり、3位でフィニッシュすることができました。最初の2戦でふたつの表彰台というのは悪くないです。これを受けて、スイスではもっと良い結果にトライします」

リック・エリジンガ選手談(リタイア)

「タイムド・プラクティスの後、何かがおかしいと感じて、それが小さな体調の問題であることがわかりました。体内に水分を保持することができなくなって、めまいや目のかすみといった脱水症状が発生しました。リオラのような厳しいコースでは、ライディングすることはできないし、いずれにしても集団の後ろを走るためにここに居るのではありません。体調を回復し、次戦・スイスで強力に復活することに集中します」

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