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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 3月12日 アルゼンチン

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第1戦アルゼンチン
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2023年3月12日
■開催地:パタゴニア・レーストラック(1,670m)

REPORT

アルゼンチンのヴィジャ・ラ・アンゴストュラで開催されたFIM モトクロス世界選手権の開幕戦で、Monster Energy Yamaha Factory MXGPは、真のポテンシャルを示せなかったものの、マキシム・ルノーが総合6位、ジェレミー・シーワーとグレン・コルデンホフはそれぞれ総合7位と10位でアルゼンチンを後にした。

一方、Monster Energy Yamaha Factory MX2は完璧なスタートを切った。ヤゴ・グリーツは週末を通して無敗を維持して2023年MX2タイトルに向けて最高のスタートを切った。ティボー・ベニスタントも両レースを2位と8位として総合3位。MX2デビュー戦となったリック・エルジンガも7/4で総合5位と好スタートを果たした。

MXGP
チャレンジングな開幕戦を終え、ルノーが総合6位

パタゴニア・レーストラックの黒く粒子の粗い火山性の土壌は、角ばったバンプを捉えにくく、難しいことがわかっていたが、ルノーは2023年の開幕戦で走り出しから速いラップタイムをコンスタントに記録。レース1では派手なクラッシュを喫するが、そこから立ち直り、見事3位でフィニッシュして強さを見せた。

コルデンホフはスタートで7番手につけて、そのままフィニッシュ。一方、シーワーは好結果が期待されたものの、オープニングラップにライバル二人とクラッシュし、フロントブレーキディスクを損傷するアクシデントに見舞われた。シーワーはピットレーンに向かい修復を試みたが叶わなかった。それでも再走し最後尾から追い上げ17位まで順位を上げたところでフィニッシュした。

レース2ではYZ450FMに乗るコルデンホフが見事なスタートを決めてホールショットを奪うが、トリッキーなコースに苦戦し、すぐに8番手まで後退してしまう。ルノーは4番手まで順位を上げるが、激しい転倒を喫してしまう。その一方で、シーワーは復調し、トップ10圏外から果敢なライディングを見せ3位でフィニッシュするという驚異的な追い上げを披露した。

ルノーは残りのレースを懸命に走り、9位でフィニッシュ。コルデンホフは13周目にクラッシュを喫したが、運よくレースを走り切り14位に入った。これによってルノーは総合6位、シーワーとコルデンホフは、それぞれ総合7位と10位で終えた。また、前日に行われた予選レースでの獲得ポイントを加えると、ルノーはランキング5位、コルデンホフとシーワーはそれぞれ9位と10位となっている。

次回の第2戦サルデーニャG Pは3月25、26日にサルデーニャのリオラ・サルドで開催される。

MX2
グリーツが完全勝利、ベニスタントが総合3位、エルジンガは総合5位

YZ250FMを駆るグリーツはポールポジションを活かしてオープニングレースでロケットスタートを決めるが、2周目にベニスタントに抜かれて2番手に後退する。慎重に計算して追い抜きを見せたベニスタントだったが、その勢いは周回遅れのライダーとの接触で削がれてしまう。ベニスタントにとって不運なこの出来事は、グリーツにとってはプラスとなり、再びトップに立つとそのままシーズン最初のレースで優勝のチェッカーフラッグを受けた。

8周目のクラッシュから立ち直ったベニスタンは、アルゼンチンの大観衆を前に、その速さと才能をライディングで披露し、グリーツとの差を詰めて行くと、優勝を争うに十分な距離まで接近したが、不運にもレース終了まで残り半周となったところで再び転倒してしまう。それでもベニスタントは2位でフィニッシュラインを通過した。

オランダ人ライダーで、MX2ルーキーのエルジンガは、金属製のスターティングメッシュでトラクションを失って出遅れた後、集団の中で驚異的な追い上げを見せて順位を上げる。ゲートを離れる際には最後のライダーのひとりだったエルジンガは、最終的に7位でフィニッシュした。

レース2ではグリーツが再び集団をリード。22歳のベルギー人ライダー、グリーツは再び怒涛のスタートを見せると、レースを圧倒し、自身34回目となる勝利をあげ、開幕戦を完全勝利で締め括った。

オープニングレースとは対照的に、素晴らしいスタートを見せたエルジンガは、30分+2周のレースを通して上位陣とと同じペースを維持した。エルジンガはアンドレア・アダモ(KTM)、ケビン・ホーグモ(Kawasaki)とバー・トゥー・バーの2位争いを展開する。だが、このカテゴリーでの経験でははるかに劣るエルジンガは、4位でレースを終えた。それでも、EMX250チャンピオンであるエルジンガがMX2デビューレースで驚異的なパフォーマンスを披露したことは間違いない。

一方、ベニスタントはスタートで出遅れて追い上げを強いられ、さらに激しい転倒を喫してしまったが、再走を果たすと力走して8位でフィニッシュ。総合3位としてグリーツと共に表彰台に立った。

グランプリを完全勝利で終えたグリーツは、予選レースも制していたことから、ランキングでパーフェクトスコアとなる60ポイントを獲得しランキング1位。ベニスタントは予選レースで6位、グランプリを3位で終え、ランキングは3位。エルジンガは、総合成績は5位、予選レースではノーポイントだったことから、ランキングでは7位となっている。

次回の第2戦サルデーニャG Pは、3月25-26日、イタリアはサルデーニャのリオラ・サルドで開催される。

※今シーズンから予選レースの上位10人(10、9、8、7、6、5、4、3、2、1ポイント)にポイントが加算されるレギュレーションが採用された。これによりランキングは予選レース、レース1、レース2のポイントによって決定されるが、グランプリごとの総合結果はレース1とレース2を合算した結果にて表記している。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP

マキシム・ルノー選手談(3/9位:総合6位)

「この週末は計画通りにはいきませんでしたが、ポジティブな点を見れば、速さはありました。僕はこのコースが好きですが、時にトリッキーになることがあり、大きなクラッシュを2度しました。最初のレースではどうにか3位まで挽回しましたが、2レース目は大きなクラッシュとなり9位に終わりました。もちろん僕らはもっと上位を望んでいるので、次戦が今から楽しみです」

ジェレミー・シーワー選手談(17/3位:総合7位)

「予選レースと今日のレース1で起こったことはどれも自分のせいではなく、気持ちの折り合いをつけるのが難しい状況でした。自分のポジションはレース2であり、予選レースが違うカタチで終わっていれば、もっと良いスタートができて、優勝を争うことができたと思います。いずれにしても、結果は絶望的なものではなく、まだ多くのレースが残っているので、次回はがんばります」

グレン・コルデンホフ選手談(7/14位:総合10位)

「今週末の走り出しは順調でした。土曜日は良いペースで走っていたし、ラップタイムも良かったのです。ちょっとぎこちなかったかもしれませんが、予選レースも良かったのですが。レース1も問題はなく、全体を通してパウルス・ジョナス選手の後ろについていました。パスすることはできませんでしが、速さは問題なかったのです。レース2にホールショットを奪いましたが、すぐに抜かれてしまいました。レースの折り返し点で、ペースを取り戻したものの、その後、大クラッシュをしてしまいました。頭痛がしましたが14位でフィニッシュしました。もちろんこれは、自分が望んでいたスタートではありませんけど、ここから組み立て直します」

MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2

ヤゴ・グリーツ選手談(優勝/優勝:総合優勝)

「この週末、予選レースを含め、3つのレースで勝つことができて、本当に良い気分です。これはまったく予想していませんでした。コースの感触はとても良くて、週末を通してしっかりと走れました。3つの好スタートと、一貫した好ラップ。言うことはあまりありません。最高でしたし、このようなカタチでシーズンをスタートできてうれしいです」

ティボー・ベニスタン選手談(2/8位:総合3位)

「過去2年は第1戦のスタートゲートにさえいなかったことを思えば、良いシーズンのスタートになっていますし、良い準備をして、結果にも満足しています。取り組むべきことがいくつかありますが、これからもプッシュし続けて、そして常に上位を走れるようにトレーニングを続けます」

リック・エルジンガ選手談(7/4位:総合5位)

「良いMX2デビューを果たせました。素晴らしいことであり、僕にとってMX2キャリアの大きな一歩となりました。このレベルのレースをするにはもっと慣れる必要がありますが、上位でスタートし続けることができれば、それが最良の学習方法だと思っています。ライディングは全体的にとても良かったし、自己ベストのスコアをあげることができたので、それは誇りに思っています」

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