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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.16 8月20日 オランダ

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第16戦オランダ
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2023年8月20日
■開催地:オランダ/アルンヘム (1.690 km)

REPORT

オランダのアルンヘムで開催されたFIMモトクロス世界選手権第16戦で、Monster Energy Yamaha Factory MXGPのジェレミー・シーワーがYZ450FMを駆ってポディウム・フィニッシュを果たした。グレン・コルデンホフは母国オランダの熱狂的なファンの声援に応えて猛チャージを見せ総合4位。一方、マキシム・ルノーは課題を乗り越えて総合6位でグランプリを終えた。
MX2世界選手権では、負傷欠場から復帰したMonster Energy Yamaha Factory MX2のヤゴ・グリーツが4位でフィニッシュした。

MXGP
シーワーとコルデンホフが総合3位&4位

オランダ・グランプリは、非常にラフなアルンヘムのサンド・サーキットとうだるような暑さと戦う、技術と持久力が試される過酷な試練の場となった。スウェーデンでグランプリ優勝を遂げたシーワーは、今大会に自信を持って臨みYZ450FMを駆ってトップ3スタートを決めると、オープニングラップからトップグループで激しいバトルを繰り広げる。一時、R・フェーブル(カワサキ)の先行を許して3番手に後退するも、シーワーはフェーブルがミスした隙をついて2番手のポジションを取り戻した。

エキサイティングな展開が続いた30分間を経て、最後の3周ではトップを行くJ・プラド(GASGAS)に迫り、一歩も引かない戦いぶりを見せるヤマハのエースは、プラドをパスしようと試みるが、レース終了まで残り2周となったところで転倒。それでも驚異的な回復力を見せたシーワーは、再走を果たして3位でフィニッシュラインを通過した。

また、コルデンホフは7番手スタートを見せると、サンドコースでの卓越したライディング能力を披露し、ルノーとP・ジョナス(ホンダ)を見事にパス。母国オランダのファンの声援を受けるコルデンホフは奮闘し4位でフィニッシュした。

ルノーはレース中、5番手まで順位を上げるが、スタートから20分が経過したところで転倒を喫してしまう。再走を果たしたルノーだったが、7番手まで挽回するのが精いっぱいで、そのポジションでチェッカーを受けた。

レース2はスタートからエキサイティングな展開となり、シーワーとルノーがトップのフェーブルを追ってターン1にバー・トゥ・バーで進入する。3周目、ルノーは2番手を巡り、シーワーに挑むが転倒を喫してしまう。これでリズムを崩したルノーは6位でレースを終えた。

一方、シーワーは調子をつかみ、5周目にレース中の最速ラップタイムを記録。また、コルデンホフは6周目に大胆な動きを見せてJ・プラドを抜き去り、3番手に上がった。

レースが進むとシーワーとコルデンホフが念願の表彰台を目指して2番手争いを展開。最後の数ラップは激しいバトルとなったが、シーワーは冷静さを保ち、ポジションを守ってそのまま2位でフィニッシュ。コルデンホフは3位となった。この結果、シーワーは総合3位となり今シーズン5回目の表彰台を獲得した。

ホームグランプリを素晴らしい結果で終えたMonster Energy Yamaha Factory MXGPチーム。次戦は9月3日の週末にトルコのアフィヨンカラヒサールで開催されるFIMモトクロス世界選手権第17戦となる。

MX2
グリーツがアルンヘムで総合4位

オランダのラフで不安定なサンド・サーキット、灼熱の暑さと高い湿度にも関わらず、グリーツは負傷欠場からの復帰戦で感動的なパフォーマンスを披露した。

グリーツの肩は強さと可動性において依然、100%の状態には達していないが、レース1でトップと同等のペースで走り、完璧な追い抜きを何度か見せて4位フィニッシュを果たした。

一方、地元で人気のライダー、リック・エルジンガは高速でバンピーなサーキットにすぐに適応した。エルジンガはすぐに6番手から4番手に順位を上げると、そのポジションを30分に渡って維持した。だがレース終了まで残り2周となったところで、周回遅れのライダーがエルジンガを転倒させてしまう。すぐにYZ250FMに乗って再走を果たしたエルジンガだったが、9位でフィニッシュするにとどまった。

レース2は、持ち前のサンドコースでのライディング能力が優れていることを確信してスタートに臨んだグリーツ。負傷により2週間に渡ってバイクに乗っていない状態で、バンピーで過酷なサーキットを走るというチャレンジになったが、トップ5圏外から驚異的な猛チャージを見せた。信じられないようなパフォーマンスを見せたグリーツは、L・エバーツ(KTM)をとらえると、最終ラップに短いバトルの末にこれをパスして2番手に上がる。ところが最終コーナーで、周回遅れのライダーによってその努力を無に帰されてしまい、結局3位でフィニッシュするにとどまった。

エルジンガは、残念ながらレース2でリタイアを余儀なくされた。第1ターンでクラッシュした後、脱臼したままの肩でレース続行を試みたが、結局走行を断念。この結果、エルジンガは総合13位となった。

負傷により4戦を欠場したにもかかわらず、グリーツは現在、MX2のランキングで3位を維持している。

MX2選手権の次戦は9月3日の週末にトルコのアフィヨンカラヒサールで開催される。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP
Monster Energy Yamaha Factory MXGP

ジェレミー・シーワー選手談 (3位/2位:総合3位)

「地元のヒーローを従えて走るのは決して簡単なことではないし、特に彼が地元グランプリで表彰台を目指して猛チャージしているのですからなおさらです。僕の方が上位でフィニッシュしましたが、タフなレースでした。ものすごく僅差でしたからね。最初のレースでのミスのため、優勝、あるいは総合2位の可能性がフイになったのですが、今日はとても満足しています。厳しい戦いになると思っていましたけど、僕らはやり遂げました。それが重要です」

グレン・コルデンホフ選手談(4位/3位:総合4位)

「とてもがっかりです。今日の最初のレースではルノー選手とジョナス選手を抜くのに苦労した以外は、週末を通して良い感触でした。最終的にはふたりを同時にパスすることができましたけど、その時点でトップ3はずっと先に行ってしまい、どうすることもできませんでした。レース1では4位が精いっぱいでした。レース2ではスタートはまずまずだったのですが、どういうわけか7番手あたりまで後退してしまいました。ルノー選手のクラッシュでひとつ順位を上げて、それからシーワー選手との差を詰めなければなりませんでした。なんとかそれをやりました。少なくともホームGPでポディウム・フィニッシュできれば良かったのですが、そのためには彼を抜かなければならないことはわかっていました。地元の観衆の前でレースができてよかったし、間違いなくサポートになりましたけど、今日は仕事をやり遂げるには充分ではありませんでした。この状況を受け入れて、トルコではもっと努力する必要があります」

マキシム・ルノー選手談(7位/6位:総合6位)

「すごくタフな週末でした。ここは怪我から復帰した際に走るには最悪のコースのひとつだったと思います。というのも復帰してからまだあまり時間が経っていないので、身体のコンディションがまだ本来のレベルではないんです。セッティングにもちょっと苦労して、楽に走れるようになったのは2レース目になってからでした。2レース目は、序盤はかなり良いリズムで走れたのですが、左コーナーでクラッシュして、大幅にタイムをロスしてしまいました。その後はリズムを取り戻すのに苦労して、結局6位でフィニッシュしました。全体として、無事でいること、そして経験を積んで自分のベストレベルに戻ることに取り組んでいることに満足しています」

MX2
Monster Energy Yamaha Factory MX2

ヤゴ・グリーツ選手談(4位/3位:総合4位)

「怪我のことを考慮すれば、この週末には本当に満足しています。バイクに乗る時間を大幅に逃していることは明らかで、それを今日感じました。ですからそれを考慮すれば結果はすごく良かったです。周回遅れのライダーによって最終コーナーが台無しになってしまい、表彰台を逃したことだけは悔しいですが、それ以外については、自分のやったことをとても誇りに思っています」

リック・エルジンガ選手談(9位/DNF:総合13位)

「レース1では素晴らしいスタートを切ることができたのですが、その後、ひとりのライダーがコース全体を横切ったので、それを避けるためにブレーキングしなければならず、それでかなりのポジションを失いました。かなり早く5番手まで挽回することができて、素晴らしいバトルをして4位に上がり、レース中ずっとそのポジションを維持しました。本当に一生懸命頑張ったので、これにはとても満足しています。でも残り1、2周になったところで周回遅れのライダーが僕に向かって来て、僕は転倒してしまいました。これはとても残念です。かなり順位を落として9位でレースを終えました。2レース目は、スタートは問題なかったのですが、第1コーナーで挟まれる格好になって、転倒してしまいました。このクラッシュで肩を脱臼してしまい、それから肩が戻ったのでレースを続けようとしたのですが、2回ほどまた抜けてしまい、力がなくなってストップせざるを得ませんでした」

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