MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.20 11月26日 バレンシア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP 第20戦バレンシアGP
■開催日:2023年11月25日(土)予選/スプリント結果
■開催地:バレンシア/スペイン(4.005km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:19度/18度 ■路面温度:16度/25度
■PP:M・ビニャーレス(1分28秒931/アプリリア)
■FL:M・マルケス(1分29秒809/ホンダ)
REPORT
QUALIFYING
クアルタラロとモルビデリは、予選総合15番手と19番手
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリはQ1に出場し、それぞれ5番手と9番手。この結果、グリッド順位は15番手と19番手となり、それぞれ5列目と7列目からスプリントおよびメインレースをスタートすることとなった。
FP2で高速走行中に転倒したクアルタラロ。Q1ではスピードアップを目指して、より一層、力のこもる走りを見せた。3ラップ目に1分29秒936を記録して4番手。このあとピットに戻り、ニュータイヤに履き替えて残り7分で2回目の走行をスタートした。早々にタイムを更新したものの順位に変動はなく、セッション終盤に入って全体のペースが上がると5番手に後退。クアルタラロはすぐさま反応して7ラップ目に1分29秒613まで短縮したが、その後の2ラップでは更新できず、そのまま5番手で終了となった。トップとの差は0.559秒。
一方のモルビデリは3ラップ目に1分30秒534を記録して8番手。残り6分半で2回目の走行に入り、6ラップ目には自己ベストを更新したが順位を上げることはできなかった。終盤で一時、9番手に後退するも、7ラップ目に1分30秒045を記録して8番手へ再浮上。しかし最後の2ラップでタイムを更新できず、トップから0.991秒差の9番手に後退してセッションを終えた。
SPRINT
モルビデリが18位、クアルタラロは5位争いの中で転倒・リタイア
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・モルビデリとF・クアルタラロは絶好のスタートを切り、オープニングラップでともに7つずつポジションを上げたが、それを最終結果に結びつけることはできなかった。モルビデリは15位まで後退してチェッカーを受け、その後3ポジションダウンのペナルティにより18位。クアルタラロは5ラップ目の第6コーナーで転倒してリタイアに終わっている。
モルビデリは19番グリッドから一気に12番手まで浮上。しかしそのポジションをキープするのは難しく、5ラップ目あたりから少しずつ下げて15番手へと後退した。厳しい状況のなかでもあきらめずにプッシュを続け、終盤ではP・エスパルガロ(GASGAS)とE・バスティアニーニ(ドゥカティ)の追撃を抑えて15位でチェッカー。ところがゴール後、タイヤ圧がミシュランの推奨設定値を下回っていたことが判明し、規定により3ポジションのペナルティを受けて18位へと後退した。
一方のクアルタラロは15番グリッドからスタート後、オープニングラップで7つ上げて8番手で1周目を終了。続いてJ・ザルコ(ドゥカティ)とM・ベゼッキ(ドゥカティ)をとらえ、早々にF・バニャイア(ドゥカティ)の背後に迫る果敢な走りを見せた。4ラップ目にはもう一度ベゼッキと競り合う展開となったが、抜き差しを繰り返して再びバニャイアに迫ったところでパスのタイミングと判断。5ラップ目の第6コーナーで積極的に仕掛けていったものの、抜き切れずに転倒を喫した。幸い大きな怪我はなかったが、再スタートはできなかった。
この結果、クアルタラロは合計167ポイントでランキング9位、モルビデリは合計93ポイントでランキング14位となっている。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計260ポイントでチーム・ランキング7位、ヤマハは合計187ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位をキープしている。
QUALIFYING RESULT
SPRINT RESULT
COMMENT
QUALIFYING
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(予選15番手/1分52秒524)
「タフな戦いとなっていますが、そのなかでも最大限の成果を引き出さなければなりません。ここで一度リセットし、マシンのフィーリング向上を目指して作業に取り組んでいきます。スプリントで一歩、前進できるよう期待しています」
F・モルビデリ選手談(予選19番手/1分53秒143)
「この予選結果は望んでいたものとは違いますが、どんな状況でも、スプリントとメインレースで最大限のパフォーマンスを発揮できるよう頑張るだけです」
SPRINT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・モルビデリ選手談(18位)
「タイヤ圧の規定違反ということで、3つポジションダウンのペナルティを受けました。でもハードタイヤのフィーリングに問題はありませんでした。明日の決勝でも今日の好スタートを再現することが重要ですが、その上でもう少しフィーリングを改善できれば、ポジションを挽回していいレースができると思います」
F・クアルタラロ選手談(DNF)
「自分の力のすべてを注ぎました。これまでのキャリアのなかで一番いいスタートを切ることができたと思っています。最初のブレーキング、終盤の数ラップは非常に好調だったので、それについてはとても満足です。明日も同様のスタートを目指します。そして、より周回数の多いレースのなかで、今日以上の走りができると期待しています。スプリントではいつもと同じようにマシンのフィーリングが素晴らしかったのですが、予選で1ラップの好タイムが出せないことが依然として問題になっています。でもペースは超高速になっていることを実感しているので、明日のメインレースでも今日と同じか、それ以上のスタートを決めて、より冷静に戦える長いレースのなかでトップ6を狙っていきたいと考えています」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「スプリントが厳しい戦いになることは、予選結果から十分に予想できたことですが、それに加えて、ここのコース・レイアウトも大きな課題となりました。オーバーテイクが難しい上に、レースラインを外れると、路面が非常に汚れていたのです。最も効果のある解決策は好スタートを決めることで、今日はふたりともそれを成功させました。クアルタラロ選手は残念ながら転倒してしまいましたが、グリッド位置を考えれば、それまでの走りは本当に見事なものでした。モルビデリ選手も同様に、スタートで7つポジションを上げました。マシンのフィーリングも少しずつ良くなっていたのですが、まだ完ぺきには届いていないようです。今日のデータをしっかり確認し、今シーズン最後のレースに備えます。私たちチームのすべての力を出し切ります」