MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.14 10月1日 日本
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第14戦日本GP
■開催日:2023年9月30日(土)予選/ スプリント結果
■開催地:モビリティリゾートもてぎ/日本(4.801km)
■コースコンディション:ドライ/ドライ
■気温:27度/25度 ■路面温度:38度/34度
■PP:J・マルティン(1分43秒198/ドゥカティ)
■FL:J・マルティン(1分44秒033)
REPORT
QUALIFYING
クアルタラロとモルビデリはそれぞれ14番手と17番手
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリはQ1に出場し、それぞれ4位と7位を獲得。これによりスプリントおよび日曜日決勝は、14番グリッドと17番グリッドからスタートすることとなった。
クアルタラロはQ1開始早々に2番手へ浮上。3ラップ目には1分44秒138記録し、全ライダーが1度目の走行を終えてピットに戻るまでポジションをキープした。しかし2度目の走行が始まると3番手へ後退したため、より一層、プッシュを強めていく。あと2ラップのチャンスがあったが、タイムを更新することはできず、トップから0.141秒差の4番手に留まった。
一方のモルビデリは、1度目の走行の3ラップ目で1分44秒521を記録して暫定6番手。ここでピットに戻り、タイヤを新品に履き替えて残り5分のアタックに臨んだ。しかしクアルタラロと同様、ラップタイムを短縮できず、トップから0.524秒差の7番手に後退した。
SPRINT
クアルタラロとモルビデリ、スプリントで15位と16位
ウイーク2日目は、Monster Energy Yamaha MotoGPにとって非常に厳しい展開となった。F・クアルタラロとF・モルビデリはスプリントで上位獲得を目指したが、いずれも希望は叶わず、それぞれ15位と16位で終えた。
13番グリッドからスタートしたクアルタラロは、集団に飲み込まれて17番手まで後退。12ラップを通して決して好調ではなかったが、終盤ではモルビデリをパスし、また残り4ラップでA・エスパルガロ(アプリリア)がリタイアしたため15位に上げてチェッカーを受けた。トップとの差は19.333秒 だった。
一方のモルビデリは17番からグリッドからスタートして一時は14番手まで浮上。しかしその位置をキープするのは難しく、徐々に後退した。終盤ではクアルタラロと順位を入れ替え、16位でゴール。トップとの差は19.645秒だった。
この結果、クアルタラロは合計105ポイントでランキング11位、モルビデリは合計77ポイントでランキング12位を維持している。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計182ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計125ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。
クラッチロー、スプリントで18位獲得
YAMALUBE RS4GP Racing Teamはウイーク2日目もテスト・プログラムを継続し、データ収集とプロトタイプ・パーツの分析・評価に取り組んだ。ワイルドカード参戦しているC・クラッチローは、スプリントを18位で完走している。
Q1では不運もあり、スプリントを16番グリッドからスタートしたクラッチロー。マシン・パフォーマンスを加速させるためのデータ収集がおもな目的だが、12ラップの短いレースにも、その価値が十分にあるとチーム・メンバーたちは考えている。
スプリント序盤はクアルタラロ、モルビデリとともに走行。3ラップ目にはクアルタラロの後ろの18番手を確保し、その後は順調に周回を重ねていった。しかしコースリミット越えによりロングラップ・ペナルティを課されて19位に後退。この時点で前方のライダーから大きく離されており、最後まで追いつくことはできなかったが、残り4ラップでA・エスパルガロがリタイアしたため18位でチェッカーを受けた。トップとの差は26.026秒だった。
QUALIFYING RESULT
SPRINT RESULT
COMMENT
QUALIFYING
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(予選14番手/1分44秒138)
「残念ながら、今日の予選も厳しい展開になってしまいました。昨日の転倒のあと、首と足首に少し痛みがありましたが、それでも今日はもっとうまく走れると考えていたのです。でもQ2に進出することはできませんでした。もちろん結果には満足していませんが、今はこのあとのスプリントでいい走りをすることだけに集中し、明日に向けて何ができるかを考えていきたいと思います」
F・モルビデリ選手談(予選17番手/1分44秒521)
「クリーンなアタックができず、不完全燃焼に終わってしまった感じです。ポジションは理想的なものではありませんが、とにかく、このあとのスプリントと明日の決勝で全力を出し切れるよう頑張るだけです」
SPRINT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(15位)
「残念ながら、第1コーナーがうまくいきませんでした。スタート自体はとても良かったのですが、そのあとのライン取りが悪く、いくつかポジションを下げてしまいました。誰かの後ろについて走るのも簡単ではなく、後半はほとんど何もできないまま終わりました。明日は今日以上にうまくスタートして、ポジションを上げていきたいと思っています」
F・モルビデリ選手談(16位)
「スプリントは難しかったです。このコースは加速性能により重点が置かれていて、私たちはどうやら、その部分で苦戦しているように見えます。チームのホームGPでこのような状況になり、とても残念です。それでも明日はまた改善を目指して頑張ります。スタートがうまくいけば、トップ10を目指していきます」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「2台ともグリッド・ポジションが後方なので、厳しい戦いになると思っていましたが、その通りの展開になりました。その上、クアルタラロ選手は第1コーナーをうまく抜けられず、さらに遅れてしまいました。モルビデリ選手も似たような状況だったので、データを見ながら明日に向けて解決策を探っていきます。明日もハードなレースになりそうですが、スタートがうまくいけば違う展開も期待できるかもしれません。それを目標にします」
YAMALUBE RS4GP Racing Team
C・クラッチロー選手談(18位)
「今日は昨日よりずっと大変でした。FP2では明日の決勝に照準を合わせ、タイヤの耐久性を考慮してリアにソフト・コンパウンドを装着して好結果を得ることができました。しかしそのあとの予選では、1台のマシンにトラブルが発生。フロントホイールを交換しましたが、ラップタイムを更新するには時間が足りず、効果を発揮できないまま終わってしまいました。予選はもっと上へ行けると楽観的に考えていました。
またスプリントでは、グリーンゾーンに入ってペナルティをとられ、人生初のロングラップ走行を経験しました。こうしてレース環境に触れ、他のライダーたちが周りにいる状況で起きたミスについて考えられたことも良かったと思っています。レース環境でのデータ収集はとても重要なのです。しかし、今日のスプリントが最高だったというわけではありません。明日はどのセッティングを採用するか検討し、さらに多くのデータを集めたいと思っています」
増田和宏談(チーム・ディレクター)談
「私たちのチームにとって初めての予選セッションでした。そのなかでいくつかトラブルが発生してしまいました。非常に大事な時期に、このようなことになったのは残念ですが、今はそれを受け入れて、将来のためにこの問題を解決していかなければなりません。スプリントはクラッチロー選手にとってはタフな展開でした。新しいテストパーツをうまくバランスさせるのは、とても難しいことなのです。そのため、うまくいかないこともいくつかありましたが、逆に良ところを見つけることもできました。これから慎重にデータを分析し、明日の決勝までに改善策を探さなければなりません。また、来シーズンに向けた開発もすでに視野に入っています」