MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.08 6月25日 オランダ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第8戦オランダGP
■開催日:2023年6月25日(日)決勝
■開催地:アッセン/オランダ(4.542km)
■周回数:26周(118.092 km)
■コースコンディション:ドライ/ドライ
■気温:30度 ■路面温度:47度
■PP:M・ベッツェッキ(1分31秒472/ドゥカティ)
■FL:J・マルティン(1分33秒065/ドゥカティ)
REPORT
モルビデリが9位、クアルタラロは転倒リタイア
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・モルビデリが第8戦オランダGPのメインレースで9位を獲得した。チームメイトのF・クアルタラロは3ラップ目の第6コーナーで転倒。メディカルチェックの結果、新たな骨折はないものの、つま先の怪我が悪化し、左肘と手に打撲を負っていることがわかった。
モルビデリはグリッドポジションの15番手を維持してオープニングラップを終了し、2ラップ目で14番手へ浮上。その後の数ラップはクアルタラロを含めて転倒車が続出したが、モルビデリはその間も集団のなかでバトルを続け、前半戦を終えて状況が落ち着いた頃には10番手に浮上していた。後半に入ってからもタイヤの消耗を抑えながら安定したペースをキープ。残り8ラップでは目の前でもう一台が転倒したため、9位に上げて、そのまま順位を守り切ってチェッカーを受けた。トップとの差は29.335秒だった。
一方のクアルタラロは4番グリッドから出遅れ、中段グループに飲み込まれてしまう。J・ミラー(KTM)の転倒で12番手に上げたあと、さらに挽回を目指して懸命にプッシュしていったが、3ラップ目の第6コーナーでJ・ザルコ(ドゥカティ)と接触して転倒、早々に戦列を離れることとなった。すでに負傷していたクアルタラロはメディカルセンターへ運ばれて詳細な検査を受け、新たな骨折はなかったことが判明。しかし左肘と手の打撲と診断されており、夏休みをその回復に充てることとなった。
この結果、クアルタラロは合計64ポイントでランキング9位、モルビデリは合計57ポイントで11位に浮上した。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計121ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計82ポイントでコンストラクターズ・ランキング5位となっている。
MotoGPはこのあと6週間の夏季休暇に入り、次回、第9戦は8月4日~6日、イギリスのシルバーストーン・サーキットで開催される。
RACE RESULT
LAP CHART
RIDERS RANKING
CONSTRUCTORS RANKING
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・モルビデリ選手談(9位)
「非常にタフなレースでしたし、ウイーク全体を通して厳しい状況が続きました。それでも今日の午前中には一歩、前進し、良いペースと良いパフォーマンスに自信を持って臨みました。しかし、始まってみるとグリップが最悪でした。しかもブリスター(水ぶくれのような状態)も発生していたのです。たぶん共通の問題だったと思いますが、クアルタラロ選手も近くにいて、ポテンシャルがかなり落ちているのがわかりました。今日は簡単にミスが起きてしまうような状況だったので、私はただミスを避け、できるだけ多くポイントを獲得することだけに集中しました」
F・クアルタラロ選手談(DNF)
「転倒で肘をひねってしまったので、当分は吊り包帯をして固定しなければなりません。これはよくあることで、完治までにそれほど長くはかからないでしょう。足のほうは、より詳細に検査しなければならず、通常なら手術が必要になって数週間は痛みが続くでしょう。レースではスタートでミスをしてしまいました。完璧を求め過ぎてしまったのだと思います。普通のスタートではなく完璧なスタートを望んでいましたが、まったくひどいものになってしまいました。今日の午前中と同様に、何とか前に追いつこうと頑張りましたが、残念ながら転倒してしまいました。今はかなり痛みがありますが、それを除けば、予選、スプリントレース、スピードなどすべてがとても順調でした。ポジティブな週末だったと受け止めています。怪我はしましたが、自分の最高レベルを発揮することができました」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「忘れたいレースになってしまいました。クアルタラロ選手にとっては悪い状況で始まり、さらに悪化して終わりました。でも幸いだったのは、怪我がそれほどひどくなかったことです。足の親指骨折、左肘と手の打撲の回復に、このあとの5週間の休みを充てることになるでしょう。モルビデリ選手は午前中のウォームアップ・セッションでセッティング変更を試み、それがうまくいったことで自信を持っていました。しかし、決勝のコンディションがまったく違っていてグリップ不足に苦戦しました。それでもミスを避けながら状況をコントロールし、9位でチェッカーを受けました」