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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.20 11月6日 バレンシア

 

RACE DATA

■大会名称:MotoGP 第20戦バレンシアGP
■開催日:2022年11月4日(金)フリー走行、5日(土)予選、6日(日)決勝
■開催地:バレンシア/スペイン(4.005km)

CIRCUIT DATA

■開設:1999年
■コース長:4.005km
■サーキットレコードラップ:1分29秒401(2016年:J・ロレンソ)
■サーキットベストラップ:1分31秒042(2021年:F・バニャイア)
■2021年の優勝者:F・バニャイア(ドゥカティ)

REPORT

Monster Energy Yamaha MotoGP、シーズン最終戦へ

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリは今週末、リカルド・トルモ・サーキットで開催されるシーズン最終戦、バレンシアGPに臨む。

クアルタラロには厳しい試練が待っている。チャンピオン争いではランキングトップとの間に23ポイントの差があるため、今大会でクアルタラロが優勝し、ライバルがノーポイントに終わったときのみタイトルを獲得できるという状況にある。それでもクアルタラロは依然として、100%の力を出し切ると決意している。ここバレンシアでは2019年に、同サーキットで自己最高となる2位を獲得しており、今年はそれを上回る成績を狙う。

チームメイトのモルビデリも最終戦に向けて準備を整えてきた。第19戦マレーシアGPでの好調を継続し、2022シーズンをベスト・パフォーマンスで締めくくることを目標としている。リカルド・トルモを得意としており、何度も表彰台を獲得。2016年と2017年にはMoto2クラスでそれぞれ3位と2位、そして2020年にはMotoGPで優勝を果たしている。

1999年に建設されたリカルド・トルモは、すぐにMotoGPの開催地に加えられ、2002年以降は最終戦の舞台として定着して必見のイベントとして知られるようになった。全長4.0kmのなかに9つの左コーナーと5つの右コーナー、876メートルのロング・ストレートが設けられ、反時計回りに走行するこのコースは、しばしば非常にチャレンジングなコースと表現される。最大15万人を収容するスタジアム型のグランドスタンドからは、今年最後のバトルを隅々まで完ぺきに見渡すことができる。

ビンダーとクラッチローが2022シーズン最終戦に挑む

MotoGP最終戦として定着しているバレンシアGPが、今年は、WithU Yamaha RNF MotoGP Teamにとって非常に特別な大会とった。D・ビンダーと、A・ドビツィオーゾに代わり最後の6戦に出場することとなったC・クラッチローは、WithU Yamaha RNF MotoGP Teamカラーで最後のレースを戦う。そしてチームもまた、ヤマハとの最終戦を迎えることとなる。

MotoGPルーキーとして2022シーズンに臨んだビンダーは、シーズンを通して素晴らしいスピードと素早い適応力をアピール。Moto3から直接、最高峰クラスに昇格したその年に、最終戦を前に合計12ポイントを獲得してルーキー・ランキング3位につけている。チームのホームグランプリ、第19戦マレーシアGPは転倒リタイアに終わったが、この最終戦では再びポイント獲得を目指す。

一方のクラッチローは、ここまでの5戦で毎回、完走を果たし、マレーシアGPでは今季自己ベストの12位を獲得。すでに合計10ポイントを手中にしている。今大会ではYZR-M1をさらに改良し、レースをエンジョイすることを目標としている。

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談

「マレーシアではいい戦いができました。レースを楽しみ、表彰台に復帰することもできました。チャンピオン獲得は非常に難しい状況となっています。私はもちろん、いつものように100%の力を注ぎますが、タイトルについて強く意識し過ぎないようにしています。シーズン最終戦をエンジョイし、好成績で終えたいと思っています」

F・モルビデリ選手談

「前回のマレーシアはウイークを通して好調でした。決勝でもペースが良かっただけに、ロングラップ・ペナルティにより後退してしまったことはとても残念です。でもこのことが、この最終戦に向けてチーム・クルーと私に大きな力を与えてくれています。簡単なコースではなく、セパンとはまったくタイプが異なります。しかしチームとともにベストを尽くし、このまま好調を維持して良い形でシーズンを締めくくりたいと思っています」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「2回の長いフライアウェイを終えて、ようやくヨーロッパへ帰ってきました。早いものでシーズン最終戦を迎えています。開幕当初は全20戦を非常に長いと感じていましたが、驚くほど速く過ぎ去りました。タイトル獲得が難しいことは承知しています。唯一の方法は、クアルタラロ選手が優勝し、ライバルがノーポイントという場合です。確かに簡単なことではありませんが、チェッカーフラッグが振られるまでは希望を失いません。私たちのファイティング・スピリットは依然として高く、今週末も最善を尽くして戦い抜きます。モルビデリ選手もまた、前回の好調を維持して今大会に挑みます。マレーシアでは大きく一歩前進し、決勝でもハイペースを見せましたが、ダブルのロングラップ・ペナルティにより最終順位は奮いませんでした。今回は、より前方でのバトルを見たいと思っています」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team

D・ビンダー選手談

「シーズン最終戦となるバレンシアGPをとても楽しみにしています。浮き沈みの激しいシーズンでしたが、最終戦を最高の形で終えられるよう頑張ります。今はただ、MotoGPマシンでの最後のレースを楽しみたいと思っています。力強く1年を締めくくり、ひたすらエンジョイすることが私の最大の目標です」

C・クラッチロー選手談

「WithU Yamaha RNF MotoGP Teamとともに戦うバレンシアGPを楽しみにしています。これまでに何度か、いいレースをしてきましたが、ここバレンシアでもう一度、チームとヤマハのためにポジティブな戦いをしたいと思っています。へレス・サーキットで2023年型マシンのテストに取り組んできました。最終戦で良いレースをお見せできると思っています」

R・ラザリ談(チーム創設者・代表)

「気がつけば、2022年の最終戦を迎えることとなりました。新チームにとって、長く困難で、チャレンジングなシーズンでした。しかしながら、そうしたさまざまな困難のなかにあっても、チームとして1年目を戦えたことをうれしく思っています。コース上でのパフォーマンス、ライダーの引退など、すべての面で厳しい状況に置かれ、決して私たちが望んだ形ではありませんでした。しかし私たちは、今いる場所にたどり着けたことを幸せに感じています。来週の火曜日には新しいメーカー、新しいふたりのライダーとともに2023シーズンに向けたテストを行い、新たなプロジェクトが始まるのです。最終戦バレンシアGPでの目標は、チーム・ランキングでTech3チームを引き離すために価値あるポイントを獲得し、ベストの形でシーズンを締めくくることです。
ビンダー選手には、これまでの功績に対して感謝の気持ちを伝えたいです。私たちは彼のパフォーマンスに満足しています。難しいチャレンジで、多くの転倒もありましたが、その一方ではマンダリカを筆頭に何度か良いレースも見ることができました。数戦でポイントを獲得し、ときにはヤマハ勢の2位にもなりました。Moto3からMotoGPへのジャンプアップは常に難しいことですが、彼はしっかり成し遂げ、自分自身とチームを誇りに思っているでしょう。Moto2のルーキー・イヤーとなる来シーズンも、MotoGPでの経験を活かして好レースを見せてくれるものと期待しています。私たちが彼の今後の活躍を祈っていることを忘れないでほしいと思っています。
また、最後の6レースでチームに加わってくれたクラッチロー選手にも感謝しています。すでにレースを引退していたにもかかわらず依然として速さを維持しており、MotoGPで再び目覚ましい活躍を見せた彼は、非常に特別な人材だと感じています。来年はヤマハのマシン開発で、引き続き良い仕事をしてくれることでしょう。
今年の最も困難な時期をともに過ごしたチーム・クルーにも"ありがとう"と言いたいです。彼らがいなければ、チームは成り立ちません。あと1レース残っているので、ベストを尽くしてくれることでしょう。そして気がつけば新たなプロジェクトが始まっている、ということになるでしょう。Fast、Tecnove、Pau Sannen、Impecoといったサービス・プロバイダーおよびサプライヤーが、私たちMotoGPチームにタイミングよく最高のサービスを提供してくれたことは特筆すべきことです。また、最後になりましたが、私たちの最初の1年を支えてくださったスポンサーの皆様に感謝いたします。ご期待に沿うものでなかったことは承知しておりますが、これがスポーツであり、勝つこともあれば負けることもあります。そして2023年を楽しみにしています。
バレンシアでは最後のレースを戦うことのほかに、いくつかの重要な発表を行う予定です。チームの将来に向けてポジティブな姿勢をお見せするものになると思います」

W・ズィーレンベルグ談(チーム・マネジャー)

「バレンシアは、ご存知のように非常に厳しい戦いになります。とくに火曜日のテストでマシンを変更することなる私たちにとってはなおさらです。ライダーの状況については、クラッチロー選手がこのところの数戦でポイントを獲得し、速さを見せてくれたことに満足しています。ビンダー選手は基本的に転倒が多く、速く走ることと同時にマシンの上に乗り続ける安定性を身に着ける必要があると思っています。
いずれにしても、あと一戦です。正直なところ、バレンシアはほとんどのライダーにとって好きなコースではありません。冬に向かう今、午前中はとても寒くなっていて、何らかのトラブルの可能性もありストレスがかかります。それでも、とにかく良い形で最終戦を終えられるよう期待しています。4戦続いたフライアウェイを終えてヨーロッパへ戻ってからは、家で1週間過ごし、たくさん眠り、しっかり休養して準備を整えてきました。今後もハードワークに取り組み、2023シーズンに向けて最善の準備をしていきます。このことを念頭において、このバレンシアGPは非常に興味深く、価値あるものになると考えています」

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