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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 5月29日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第8戦イタリアGP
■開催日:2022年5月29日(日)決勝結果
■開催地:ムジェロ/イタリア(5.245km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:36度
■PP:ディ・ギャナントニオ(1分46秒156/ドゥカティ)
■FL:F・バニャイア(1分46秒588/ドゥカティ)

REPORT

クアルタラロが激闘を制して2位表彰台を獲得

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロが、2位を獲得しチャンピオンシップのリードを4ポイントから8ポイントへと拡大した。チームメイトのF・モルビデリはスタートで遅れて最後尾まで後退したあと、17位まで挽回してチェッカーを受けている。

クアルタラロはグリッド6番手から絶好のスタート。前の5台と競り合いながら第1コーナーに進入し、A・エスパルガロ(アプリリア)と何度か順位を入れ替えたあと5番手に上げてオープニングラップを終了した。

さらに畳みかけるようにチャージを続けるクアルタラロ。コーナーではYZR-M1の機敏な特性を最大限に引き出し、ストレートでは可能な限りワイドに走らせて4ラップ目には2番手まで浮上した。しかしその後、F・バニャイア(ドゥカティ)に先行を許してしまう。

この時点で残り周回数は18ラップ。クアルタラロはリアにハード・コンパウンドを選択していたことから、このまま前の2台について行けば終盤でチャンスが巡ってくると考えていた。

そして11ラップ目、M・ベゼッキ(ドゥカティ)に仕掛けてこれを達成。そのベゼッキとL・マリーニ(ドゥカティ)を背後に従えながらトップのバニャイアを追って行った。激しい接近戦が数ラップ続いたあと、ようやくベゼッキとマリーニを引き離したが、依然としてトップとの差は縮まらない。そして最終的に0.635秒差の2位でチェッカーを受け、20ポイントを獲得してチャンピオンシップのリードを拡大した。

一方のモルビデリは、グリッド23番手から出遅れて第1セクター終了時点で最後尾まで後退してしまう。あとは上がるしかない状況のなかで5台をパスし、さらに前方で3台のリタイアもあり、8ラップ目には18番手まで挽回した。

その後も自分のリズムに集中してM・ピロ(ドゥカティ)に接近。E・バスティアニーニ(ドゥカティ)が転倒したあとピロと16位を争い、21ラップ目にはパスに成功した。しかし15位との差は大きく、さらにゴール直前でD・ビンダーにかわされ17位でチェッカー。トップとの差は20.296秒だった。

この結果、クアルタラロはチャンピオンシップ・ポイントを122に伸ばしてランキング・トップをキープ。モルビデリは合計19ポイントでランキング19位となっている。ヤマハは合計122ポイントでコンストラクター・ランキング2位、Monster Energy Yamaha MotoGPは合計141ポイントでチーム・ランキング3位をそれぞれ維持している。

ルーキーのビンダーが力強い走り。ドビツィオーゾはホームGPで奮闘

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのD・ビンダーとA・ドビツィオーゾは明暗を分ける結果となった。ビンダーはルーキー勢の戦いに復帰し、ドビツィオーゾはベストを尽くすも結果につなげることはできなかった。

ウイーク初日からムジェロ・サーキットをエンジョイし、好調ぶりを見せてきたビンダー。予選では自己ベストとなる20番手を獲得し、決勝もロケット・スタートを決めてオープニングラップで3つポジションを上げた。3ラップ目には前日のロングラップ・ペナルティにより22番手まで下げたものの、ここからすぐさま挽回。見事なペースで追い上げを図り、最終ラップではモルビデリをパスして16位でチェッカーを受けた。

一方のドビツィオーゾは、前日の予選で多くがスリック・タイヤに履き替えるなかでレイン・タイヤを選択したことで、グリッド26番手と厳しい状況。それでもスタートでいくつかポジションを上げ、オープニングラップ終了時点で23番手につけた。全23ラップにわたって着実にペースをキープしたドビツィオーゾは、前方でのリタイアもあり20位まで挽回してチェッカーを受けた。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(2位)

「今日は表彰台に上れるとは思っていませんでした。でもスタート前には自分を信じ、"トップ5のペースは持っている"と言い聞かせて臨み、その結果、2位を獲得できたのです。今までのキャリアのなかでも最高のレースのひとつになったと思っています。もちろん優勝したかったですが、このようなタフな戦いのなかで表彰台に上れたことをとてもうれしく思います。好スタートを切り、フロントもリアもスライドさせながら、うまくオーバーテイクができました。スタート前はマシンにここまでの好感触はありませんでしたし、レース中も決して完ぺきではありませんでしたが、思ったよりも良い状態で、限界がどこかを感じ取ることができていたのです。このマシンに乗るのが大好きです。走りを大いにエンジョイし、素晴らしい成績を獲得することができました。チーム全員でいい仕事ができたと思います!」

F・モルビデリ選手談(17位)

「グリッド23番手と厳しい状況でしたが、前の集団についていくことができました。そして16位まで挽回しましたが、残念ながらポイント圏内に届くことはありませんでした。ビンダー選手がずっと後ろに付けていたのですが、最後はスリップストリームを使い、ゴール直前で抜かれてしまいました。それでも全体的には、いくつかの部分が改善されてきています。次のバルセロナでその他のところを伸ばしていけるよう頑張ります」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「クアルタラロ選手の2位は素晴らしい結果です! とくにこのサーキットにおいては、優勝とほとんど同じ意味があると考えています。午前中までは彼自身あまり自信を持っていなかっただけに、より一層、印象的なレースになりました。まさに180度転換して見せたのです... 何というライダーなのでしょう! この2位は、チームが最後の最後までベスト・リザルトを追求し続けてきたことの証明です。一方のモルビデリ選手はグリッド23番手から出遅れて非常に苦しい状況になりましたが、プッシュし続けてポジションを挽回しました。それでもまだ、彼の本当のポテンシャルが結果に反映されているとは言えません。次のカタルニアGPはMonster Energyがタイトル・スポンサーになります。今日の表彰台で弾みをつけ、チームにとって非常に重要な一戦で、もう一度好成績を目指します」

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamがMotoGP

D・ビンダー選手談(16位)

「いいレースができました。展開に満足しています。好スタートを決めて、序盤はとてもいい位置につけることができました。でもロングラップを受けなければならなかったので、その間に数秒は遅れてしまいましたが、そこからまた挽回し、結局、レース全体を通していいペースを維持することができました。今は、正しい方向へと前進できていると感じています。ずっと探していたフロントのフィーリングをつかみ、思い通りに走り、毎ラップでプッシュして、しかも正確さも維持できました。ポイントまであとわずかというところまで近づいたので、ロングラップ・ペナルティがなかったら、ポイントを獲得できたかもしれません。今週末は全体的にいい仕事ができたと思っています」

A・ドビツィオーゾ選手談(20位)

「コーナリング・スピードに苦戦しました。ヤマハの他の2台について行くつもりでしたが、1ラップ目からペースが上がらず、少しずつ離されてしまいました。このことはとても残念に思っています。私はプラクティスでハード・タイヤを試すことができなかったのですが、彼らはそれを使っていたので、おそらくそのほうが良かったのでしょう。どちらにしてもヤマハが追求する速さを実現できなかったのですから、理想とは程遠い状態と言わざるを得ません」

R・ラザリ(チーム創設者・代表)談

「今日はビンダー選手が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。私たちはロングラップ・ペナルティのことを心配していましたが、彼は絶好のスタートを決め、いいポジションにつけ、そのあとロングラップを走ってわずか2.5秒の遅れに留めました。彼自身の価値、実力、能力、そして何よりも競争における才能を見せモルビデリ選手を抑え、ヤマハ勢2位を獲得したのです。次のカタルニアGPでもこの勢いを維持してくれることを期待しています。彼の好みのセッティングに仕上げてくれたクルーチーフのエレーラをはじめ、チームのみんなに感謝します。
ドビツィオーゾ選手については、予選から決勝までの苦戦にただ言葉を失っています。彼とじっくり話し合い、残り11戦で流れを変えられるような方法を探していかなければなりません。次のバルセロナに期待しています」

W・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)談

「ようやくドライ・コンディションに恵まれました。ビンダー選手は素晴らしいスタートで17番手まで上がりましたが、ロングラップ・ペナルティがあったため、当然ながらまた20番手まで下げてしまいました。でもそのあとのバトルを見て、とくに最終ラップでモルビデリ選手に勝ったときにはチーム全員が誇りに感じ、優勝と同じくらいに喜びました。
ドビツィオーゾ選手はコーナー中のスピードが思うように上がりませんでした。最後には、ちょっとしたストップ&ゴーを試し、これはもちろん通常のやり方ではありませんが、少し速さを増したのです。彼をこの深みから引き上げるため、何か良い方法を見つけ、何としても課題を克服しなければなりません」

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