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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.14 9月4日 サンマリノ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP 第14戦サンマリノGP
■開催日:2022年9月4日(日)決勝結果
■開催地:ミサノ/イタリア(4.226km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度 ■路面温度:42度
■PP:J・ミラー(1分31秒899/ドゥカティ)
■FL: E・バスティアニーニ(1分31秒868/ドゥカティ)

REPORT

クアルタラロ、ミサノで5位獲得

第14戦サンマリノGP決勝はハイペースの戦いとなったが、Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロは単独走行となり5位でチェッカー。チームメイトのF・モルビデリは目の前で転倒したライダーを避けきれずに接触し、わずか2ラップで自身のホームGPを終えている。

クアルタラロは8番グリッドから好スタート。序盤でひとつポジションを下げたものの、すぐさま取り返して8位で1周目を終えた。その後、前方で転倒があり7番手に上がり、さらに1台をパスして6番手に浮上。A・エスパルガロの後方につけて、その前のトップ4を追って行った。

5ラップ目の第13コーナーでエスパルガロが転倒したため5番手に浮上。この時点で4番手との差は0.8秒ほどだったが、これをなかなか詰めることができない。しかし後方のライダーも追いついてくることができなかったため、クアルタラロは単独走行となった。それでも毎ラップ、限界ぎりぎりまで懸命のプッシュを続け、17ラップ目の第3コーナーでタイムロスがあったにもかかわらずペースを緩めることはなく、20ラップ目には決勝中の自己ベストを更新。残り2ラップではL・マリーニ(ドゥカティ)の背後に迫り4位を視野に入れたが、わずかに届かず、最終的にはトップから5.771秒差の5位でフィニッシュした。

一方のモルビデリは11番グリッドからスタート後、序盤のツイスティなセクションで中段の大集団に飲み込まれて難しい展開。一時13番手に後退してA・マルケス(ホンダ)、F・ディ・ギャナントニオ(ドゥカティ)と競り合い、12番手に上げてオープニングラップを終了した。

ここからさらに順位を上げていこうというところ、ディ・ギャナントニオが目の前で転倒し、これを避けきれずにともに転倒。ふたりとも怪我はなかったが、モルビデリは再スタートすることができず、そのままリタイアとなった。

この結果、クアルタラロは合計211ポイントに伸ばし、30ポイントをリードしてランキングトップをキープ。モルビデリは合計26ポイントでランキング19位を維持している。ヤマハは合計211ポイントでコンストラクターズ・ランキング2位、Monster Energy Yamaha MotoGPは合計237ポイントでチーム・ランキング3位をそれぞれキープしている。

チームは火曜日と水曜日にミサノ・ワールドサーキットでマシンテストを行い、9月16日~18日にはスペインのモーターランド・アラゴンで第15戦アラゴンGPに臨む。

ドビツィオーゾ、今季2番目のベストリザルトでグランプリに別れを告げる

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのA・ドビツィオーゾはグランプリのラストレースで12位を獲得。チームメイトのD・ビンダーも16位と健闘した。

自身のホームGPであるサンマリノでグランプリに別れを告げたドビツィオーゾ。20年間にわたるレースキャリアのなかで繰り広げたいくつもの素晴らしいバトルが、パドック全体への贈り物となった。2004年の125㏄チャンピオン、250㏄クラスでの輝かしい実績、2008年の最高峰クラス昇格、そして2017年から2019年にかけてレッドブルリンク、ロサイル、もてぎで若きマルク・マルケスに挑む姿も記憶に刻まれている。

ドビツィオーゾは長いキャリアのなかでポールポジション20回、優勝24回、表彰台103回、そして合計3,796ポイントを獲得した。2000年代、2010年代、2020年代と3つの時代でMotoGP優勝を果たした唯一のライダーであり、2010年の出場者としては最後のふたりのひとりでもあった。

ラストレースは18番グリッドからスタートし、全27ラップを通してハイペースをキープした。オープンングラップですでに前方の転倒により順位を上げ、3ラップ目には12番手に浮上。力強い走りで最後までポジションを維持し、貴重な4ポイントを獲得した。

一方のビンダーは21番グリッドからスタート後、1ラップ目で17番手に浮上。3ラップ目には13番手まで上がっていたが、レース中盤を迎える前に14番手に後退した。終盤に入るとペースが上がらなくなり、2台に先行を許して16位。あと一歩のところでポイント獲得のチャンスを逃している。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(5位)

「タフなレースでしたが、実際のところ、フロントタイヤにオーバーヒートも空気圧の問題もなく他のライダーの後ろにつけて走ったのは今回が初めてでした。そしてプラクティス中とほぼ同等のペースで走れていたのです。もちろんライバルの後ろについているときは、単独走行のときほどペースは上がりませんでした。今日の5位は妥当な順位だと思っています。全力を尽くしました」

F・モルビデリ選手談(DNF)

「不運にもディ・ギャナントニオ選手が目の前で転倒し、それを避けることができませんでした。いいレースができると思っていたので本当に残念です。私たちはこのところ調子が上がっていて、今日も楽しんで走れるはずでしたが、残念ながらこのようなアクシデントが起きてしまいました」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「残念な結果に終わりました。昨日の予選でグリッド3列目と4列目が決定し、決勝がタフな戦いになることはわかっていましたが、予想以上に厳しい結果になりました。それでもクアルタラロ選手は全力を尽くして最大限の順位を獲得しました。このコースでは本当ならもっと上を狙いたかったのですが、今日の5位と11ポイントが、今後のチャンピオンシップにとても重要なものになるでしょう。モルビデリ選手は残念ながら、早々にレースを終えてしまいました。ここまでとても順調で、決勝に向けて準備を整えてきていただけに悔しい結果です。ペースもフィーリングも以前より格段に良くなっており、チームもこのことを非常にポジティブに受け止めています。次のアラゴンはまったく異なるタイプのコースですが、引き続き前進できるよう期待しています。また2日間のテストもあります。2023年に向けた重要なものとなります」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team

A・ドビツィオーゾ選手談(12位)

「最後はいいレースができました。序盤、目の前で大きなアクシデントがありましたが、私自身は好スタートを切り、前の転倒もあって順位を上げることができました。しかしいつものことながら、序盤は懸命に頑張ってもなかなかペースが上がりません。それでも中盤から終盤にかけてはコンスタントにペースを維持し、集中して走れていたので12位を守り切ることができました。最後は満足できました。ファンの皆様、パドック中の多くの人々とともにここでレースを終えられたことをうれしく思います。みなさん、ありがとうございました」

D・ビンダー選手談(16位)

「午前中のウォームアップを終えた時点で、今日はいいレースができると自信を持つことができました。スタート直後は大勢がコーナーに飛び込むなかでアクシデントもありましたが、それを避けて順調に走行を続け、序盤はトップ10に上がってとてもいいペースをキープしていました。ところが残り10ラップになるとリアタイヤに手間取るようになり、ポジションを維持できなくなりました。このような形でレースを終えることになり残念ですが、良かったところは評価し、苦戦した点については火曜日と水曜日のテストのなかで解決策を追求して、次のアラゴンに臨みたいと思っています」

R・ラザリ(チーム創設者・代表)談

「ついにドビツィオーゾ選手のラストダンスの幕が下りました。彼はグランプリ最後のレースで12位と4ポイントを獲得しました。ドビツィオーゾ選手を知るすべての人、かつてのチームメイトや同僚、そして他チームもみな彼の健闘を願い、決勝までの日々は非常にエモーショナルな時間になりました。ここで彼が素晴らしいレースを走り切り、チームのためにポイントを獲得してくれたことをうれしく思います。
ビンダー選手はしばらくドビツィオーゾ選手の後ろの13位を走っていましたが、リアタイヤに問題が出て後退し、ポイント圏外の16位となってしまいました。次戦以降はカル・クラッチロー選手がチームに加わり、クルーチーフはテストチームのシルヴァノ・ガルブセラが務めることになります。そのためドビツィオーゾ選手のクルーチーフであり、MotoGPの経験豊富なもうひとりの偉大な人物、ラモン・フォルカダも引退です。私たちは彼の今後の発展を祈念します。火曜日と水曜日のテストでは、ビンダー選手はM1をより良く理解するために周回を重ね、ドビツィオーゾ選手は火曜日の半日だけ、ヘルメットのテストを行う予定です」

W・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)談

「ドビツィオーゾ選手はMotoGP最後のレースで、素晴らしい戦いを見せてくれました。ライディングは非常に安定しており、転倒につながりやすい多くの難しい状況があったなかで33秒台を維持するのは簡単なことではありません。そして若いライダーたちを抑え込み、たくさんのポイントを持ち帰ってくれたのです。この戦いぶりを見て非常にうれしく思いましたし、もちろん、最後まで彼とともにあり、彼の後ろで支え続けられたことを誇りに思います。そして彼もそれを望んでいたと思っています。引退後も素晴らしい人生を送ることを祈っています。
ビンダー選手もまた非常にいいレースをしました。ドビツィオーゾ選手の後ろについて走り、実際に速さでは上回り、ポイント獲得を目指していました。残り5~6ラップあたりからリアタイヤをひどく消耗し、思うようにマシンをコントロールできなくなっていましたが、それでも最後まで走り切りました。残念ながら16位に後退し、トップから大きく離されましたが、彼は多くを学んだことと思います。今後のために、このことがとても重要なのです」

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