MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月2日 アルゼンチン
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第2戦アルゼンチンGP
■開催日:2023年4月1日(土)予選/スプリント結果
■開催地:テルマス・デ・リオ・オンド/アルゼンチン(4.806km)
■コースコンディション:ウエット-ドライ/ドライ
■気温:16/18度 ■路面温度:20/21度
■PP:A・マルケス(1分43秒881/ドゥカティ)
REPORT
QUALIFYING
モルビデリとクアルタラロ、予選で4番手と11番手獲得
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・モルビデリとF・クアルタラロは、それぞれグリッド4番手と10番手を獲得した。
フリープラクティスはドライ・コンディションで行われたが、予選セッションでは小雨が降り出し路面状況が刻々と変化。しかし前日から好調のモルビデリはすぐさま適応し、Q2で前の2列獲得を目指していった。セッションの多くの時間帯で3番手をキープしたあと、2度目の走行ではさらに上を狙って激しくプッシュ。ウエットタイヤのまま1分45秒982のベストタイムを記録し、全7ラップ中6ラップ目でついにトップに浮上した。しかし路面が急速に乾く間にスリックタイヤに履き替えた数台が、チェッカーフラッグ後の1ラップで大幅にタイムを更新。この結果、モルビデリは4番手に後退し、トップから2.101秒差となっている。
一方、Q1に出場したクアルタラロも難しいコンディションのなかで懸命の走り。1周目でコースアウトする場面もあったが、2度目のアタックでは1分47秒397を記録してトップに浮上した。周回が進むにつれて一層、自信を深めると、全8ラップ中6ラップ目に1分47秒385へ更新。最終的にセッション2番手を獲得し、Q2進出を決めた。
すでにウエット・コンディションを経験していたクアルタラロはアドバンテージを持って走行開始。2ラップ目で早くも1分47秒122へ更新し、4番手につけるとセッション終盤までポジションをキープした。しかしドライへと変わっていくコンディションに対応しきれず、トップから3.241秒離されて10番手で終えた。
SPRINT RACES
モルビデリがスプリントで4位獲得
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・モルビデリがスプリントで果敢な走り。攻守にわたり全力で臨み、表彰台にあと一歩と近づく健闘を見せて4位でチェッカーを受けた。チームメイトのF・クアルタラロは9位でゴールし、スプリントで初となるポイントを獲得している。
Monster Energy Yamaha MotoGPのガレージからの応援を受け、スプリントで表彰台獲得を目指したモルビデリ。最終的には4位に留まったが、6ポイントを獲得し、日曜日のメインレースに向けてチームに弾みをつけた。
グリッド4番手からホールショットを奪ったあと一旦、大きくはらんだが、すぐさま挽回して再びレースをリード。2ラップにわたりトップをキープしていたが、3ラップ目にはB・ビンダー(KTM)とバトルになり2番手に後退した。その後も背後につけてオーバーテイクのチャンスを窺うも、なかなか仕掛けることができなかった。
残り4ラップでは追い上げてきたM・ベゼッキ、L・マリーニ(ともにドゥカティ)とバトルを展開。2台に先行を許して4位に後退し、その後はポジションを守ってチェッカーを受けた。トップとの差は2.354秒だった。
一方、グリッド10番手からスタートしたクアルタラロはオープニングラップでひとつ下げるも、2ラップ目にすぐさま取り返す。少しでも多くポイントを獲得することだけを目標に、懸命にプッシュしていった。
中盤には9番手争いの集団に追いつき、7ラップ目でJ・マルティン(ドゥカティ)をパス。A・エスパルガロ(アプリリア)の転倒もあり一時は8番手まで浮上したが、再びマルティンに抜かれて9位となった。トップとの差は3.856秒。
この結果、クアルタラロはスプリントで初ポイントを獲得し、合計9ポイントでランキング10位。モルビデリは合計8ポイントで11位となっている。Monster Energy Yamaha MotoGPは合計17ポイントでチーム・ランキング6位、ヤマハは合計14ポイントでコンストラクターズ・ランキング4位。
QUALIFYING RESULT
SPRINT RESULT
COMMENT
QUALIFYING
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・モルビデリ選手談(予選4番手/1分45秒9282)
「予選セッションは非常に好調でした。ウエットタイヤのまま走り切りましたが、そのなかで最大限を引き出すことができました。パフォーマンスにとても満足しています。チームの仕事ぶりも素晴らしく、この難しいコンディションに合わせてマシンをしっかり調整してくれました。そして今日のスプリントと明日の決勝レースに向けても好位置を確保することができたのです。チームに良い波動が来ているので、喜んで受け取ります」
F・クアルタラロ選手談(予選10番手/1分47秒122)
「Q1ではウエット・コンディションに好感触を持っていたのですが、Q2は期待通りにはいきませんでした。フロントのフィーリングが変わってしまったのです。これから原因を分析し、午後のスプリントでベストを尽くします」
SPRINT RACES
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・モルビデリ選手談(4位)
「今週はここまでとても順調です。金曜日からすでにいい走りができていましたし、小さな一歩を重ねてきたことが確実に順位に反映されています。今日は好スタートを決め、ライバルたちとバトルすることができました。とても気持ちよく走ることができたので満足しています。この好結果はチームのおかげです。彼らにはそれだけの力があり、彼らがエネルギーを注入してくれたのです。これからは上位陣とのギャップ解消を目指して仕事に取り組みます」
F・クアルタラロ選手談(9位)
「予選はうまくいきませんでした。正直なところ、Q1のウエットですぐさまあれほどの速さが出るとは思っていなかったのです。しかしQ2で路面が乾き始めると調子が上がりませんでした。スプリントではスタートで遅れてしまい、ペースは悪くなかったのですが、どこか足りない部分があって、いくつかのコーナーでは思うような走りができませんでした。このことについては明日までに改善を目指します。今日は昨日よりもグリップが上がっていたのでフィーリングも向上しました。マシンも少し変更していくらか良くなったのですが、ブレーキングについてはまだ改善の余地がありそうです。明日のウォームアップ・セッションでトライします」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「スプリントは素晴らしい出来でした! フランキー(モルビデリ)は昨日からずっとマシンに好感触を持っており、予選で4番手を獲得したことで、スプリントではグリッドの好位置につくことができました。スタートもうまくいって、オープニングラップから力強い走りを見せ、オーバーテイクにも成功しました。彼が表彰台に立つ姿を見たいと思いましたが、この4位も本当に素晴らしい結果で、これまでのたくさんのハードワークの賜物だと感じています。ファビオ(クアルタラロ)も決して大きく離されているわけではないのですが、今週はまだ十分なフィーリングをつかめていません。いくつかのコーナーで改善が必要な状態です。スプリントでのデータを分析し、明日の決勝で力を発揮できるよう解決策を探します。グリッド10番手は理想的ではなく、もっと上を目指す必要があります。でも今回は、とにかくここからベストを尽くすのみです」