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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.19 10月23日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第19戦マレーシアGP
■開催日:2022年10月21日(金)フリー走行総合結果
■開催地:セパン/マレーシア(5.548km)
■コースコンディション:ドライ、ウエット
■気温:29度/29度 ■路面温度:42度/34度

REPORT

FP2はウエット、FP1の結果でクアルタラロが総合7番手、モルビデリは総合12番手

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリはウイーク初日、ウエット、ドライ両コンディションで好調なペースを見せ、それぞれ総合7番手と12番手につけた。

ふたりは午前中のFP1序盤でファステストタイムを記録していたが、終盤のタイムアタックは行わずにそれぞれ7番手と12番手。午後は激しい雨が降ったあと少しずつ路面が乾いていくコンディションとなりタイムを更新することはできなかったが、この間にウエット用セッティングの調整に取り組み手応えをつかんでいる。

セパン・インターナショナル・サーキットを楽しむことを今回の目標としているクアルタラロ。FP1では多くの時間帯でトップをキープして好調ぶりを見せていた。しかし終盤でライバルたちがタイムアタックを始めると少しずつポジションダウン。ベストタイムは全18ラップ中7ラップ目に記録した2分00秒543で、トップから1.064秒差の7番手でセッションを終えている。

午後からのFP2は一転、ウエット・コンディションとなり、ラップタイム更新は不可能な状況。そのためクアルタラロは45分間のセッションをウエット用セッティングに費やし、集中的に作業に取り組んだ。しかしセッション途中から路面が急速に乾き始めて刻々とコンディションが変化。そのなかで終盤は多くのライダーがスリックタイヤに交換したが、クアルタラロはウエット・タイヤのまま最後まで走りきり、全18ラップの最終ラップで2分09秒753のベストタイムを記録した。スリックタイヤ装着のトップからは4.043秒離された。

一方のモルビデリもFP1で好調ぶりをアピール。序盤で暫定ファステストタイムを記録し、その後は決勝用セッティングの改善のための作業に集中した。少しずつラップタイムを更新しながら4番手から6番手あたりを入れ替えていたが、終盤になるとライバルたちが新品タイヤに履き替えてアタックを開始。そのまま走行を続けたモルビデリは全17ラップ中6ラップ目に記録した2分00秒771がベストタイムとなり、12番手に後退してセッションを終了した。トップとの差は1.292秒。

FP2の序盤は路面が濡れていたためタイムを伸ばすことはできなかったが、プッシュの手を緩めることはなかった。そして全17ラップ中14ラップ目に2分09秒390のベストタイムを記録。路面がほぼ乾いたあともウエット・タイヤで走り続けたモルビデリは、トップから3.680秒差の7番手で終えている。

クラッチロー、ウエットのFP2でトップタイム

ウイーク初日は典型的なマレーシアの天候に迎えられた。午前中は暑さと湿気に包まれたドライ・コンディション。午後になると激しい雨が降り、予定より遅れてスタートしたFP2はウエット・コンディションで始まり、徐々にドライへと変わっていった。

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのC・クラッチローは、この状況を十分にエンジョイした。FP1ではさまざまな変更を試しながら18番手。しかしFP2では残り7分で真っ先にスリックタイヤに履き替えると、難しいコンディションのなかでもハイペースを披露してセッション・トップとなる好タイム。2番手のF・バニャイアに0.9秒差をつけ、チームクルーを大いに喜ばせた。

チームメイトのD・ビンダーはFP1のなかで着実に前進。タイヤのパンクや転倒などの不運もあったが、ベテランのクラッチローに0.58秒差まで近づいた。続くFP2ではタイムを追求せず、ウエット・コンディションと、そこから徐々にドライへと変わっていく路面状況を体験した。

PRACTICE RESULT

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(フリー走行7番手/2分00秒543)

「ドライ・コンディションではフィーリングが良かったので、迷わずプッシュしていくことができました。FP2の最初の走行は難しい状況でしたが、2回目からは一気に速くなりました。セッション終盤はスリックタイヤを履きたかったのですが、7分しか残っていなかったので、あと1~2ラップのために走行を中断するよりは走り続けることを選びました。路面の所々に濡れた部分が残っているような、ウエットとドライがミックスした状態のときに私たちはいつも苦戦します。終盤はずっと良い状態になっていて、今日は自分の走りをエンジョイできました」

F・モルビデリ選手談(フリー走行総合12番手/2分00秒771)

「ウイーク初日として、いい走りができました。新品タイヤに履き替えなくても、Q2に0.004秒差まで近づくことができたのです。そして午後のセッションでは、ウエット・コンディションで本当に速く走ることができたので、今日は何も不満はありません。これまでに経験した最悪の週末でさえ、速く走り、笑顔になれる瞬間がありましたが、今日はとくに明るい一日になりました。これが長く続くことを願っています」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「計画を持って今大会に臨み、それを実行しようとしましたが、雨に邪魔されてしまいました。FP1の終盤では他の多くのライダーがタイムアタックを行いましたが、私たちは決勝ペースに集中し続けました。しかし運の悪いことにFP2の前に雨が降り始めたため、総合順位を上げるチャンスを失ってしまったのです。でも良かったこともあります。FP2ではウエット・コンディションの感覚をつかむことができました。明日以降も雨が予想されているので、今日の経験が役に立ってくれることと思います。ウエットとドライが混在した状態や、ウエットからドライへ変わっていくコンディションのときに、いつも苦戦してきましたが、今日はクアルタラロ選手もモルビデリ選手も両コンディションで好感触を得ていました。ですから全体的に見て、総合順位にすべてが現れているわけではないのです。ふたりのペースはウエットでも、ミックスでも、ドライでも素晴らしかったので、今回は大きなチャンスがあると期待しています」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team

C・クラッチロー選手談(フリー走行総合18番手/2分01秒251)

「今日は全体的に非常に好調でした。でもセッション序盤は決して簡単ではなく、路面が滑りやすくて熱く、しかもところどころに水が残っているようなときにはマシンがよく走ってくれませんでした。でもそのあと少しずつ乾き始めると、M1のフィーリングがどんどん良くなっていったのです。プッシュできるようになり、終盤でスリックに履き替えたら、それも好感触でした。もっと速く走ることもできたと思いますが、セッション・トップのタイムを記録し、ここまで苦しいシーズンを送ってきたチームのみんなを励ます材料になったとすればうれしいことです。また同時に、チームのホームGPでマレーシアのファンやスポンサーと一緒に体験できたことも良かったと思います」

D・ビンダー選手談(フリー走行総合22番手/2分01秒831)

「午前中は少し不運でした。ピットを出てから3回目のアタックの最中にタイヤがパンクしてしまったため、またピットに戻ってタイヤを交換しなければなりませんでした。もう一度、コースに出たあとはラップごとにタイムを更新し、フィーリングも徐々に良くなっていたのですが、第4コーナーで小さなミスをして転倒してしまいました。そのあとはマシンの修復が間に合わず、セッションを最後まで走り切ることができませんでした。午後になると一転して雨が降り、ウエット・コンディションになりました。そこからどんどん乾いていく難しい状況でしたが、ひたすら走り続け、ドライの路面をウエット・タイヤで走る感触も体験することができました。明日もまたトライし続けます」

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