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MotoGP

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.19 10月23日 マレーシア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP 第19戦マレーシアGP
■開催日:2022年10月23日(日)決勝結果
■開催地:セパン/マレーシア(5.548km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度 ■路面温度:37度
■PP:J・マルティン(1分57秒790/ドゥカティ)
■FL:J・マルティン(1分59秒634/ドゥカティ)

REPORT

クアルタラロが3位表彰台、モルビデリは11位でポイント獲得

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリはスタート直後から決意の走り。これが功を奏してクアルタラロは3位を獲得。モルビデリも2回のロングラップ・ペナルティにもかかわらず10位でゴールした。しかしそのあと3秒間の制裁を受けて11位となっている。

12番グリッドからスタートしたクアルタラロ。完璧な飛び出しではなかったものの、第1コーナー進入ではブレーキングを遅らせて一気に6つポジションを上げた。続いてチームメイトのモルビデリをパスし、1ラップ目を5番手で終了。このあとは2位争いの3台に照準を合わせ、その差を詰めていく展開となった。

背後に続いていたモルビデリが、後方から追い上げてくる集団を抑える格好。この間にクアルタラロはM・マルケス(ホンダ)に近づき、5ラップ目にとらえて4番手に浮上した。

7ラップ目にはトップを走っていたJ・マルティン(ドゥカティ)が転倒し、クアルタラロは自動的に3番手に浮上。しかしトップ2との差をなかなか詰められない一方で、後方からはM・ベゼッキ(ドゥカティ)が着々と近づいて来ていた。クアルタラロはレース終盤で力を発揮し、最後までハイペースをキープ。ベゼッキの追撃を振り切り、トップから2.773秒差の3位でチェッカーを受けた。

一方のモルビデリは5番手で第1コーナーへ。クアルタラロを先行させると同時にJ・ミル(スズキ)にも抜かれたが、すぐさま挽回。そして再びクアルタラロの後方につけ、ミルとA・リンス(スズキ)の追撃から守るように、できるだけ長く走行を続けたあと、1度目のロングラップ・ペナルティを行った。この間に10番手へ、2度目で14番手まで後退したモルビデリはJ・ザルコ(ドゥカティ)とバトルを展開。YZR-M1の敏捷性を活かして中段での競り合いをエンジョイし、少しずつポジションを上げていった。そして最終的にはトップから20.235秒差の10位でゴールしたが、A・エスパルガロへのオーバーテイクに対して3秒間のペナルティが課せられて11位となった。

この結果、クアルタラロは合計235ポイントでランキング2位をキープ。トップとの差は23ポイントに広がった。一方のモルビデリは合計36ポイントでランキング19位を維持している。ヤマハは合計243ポイントでコンストラクターズ・ランキング3位、Monster Energy Yamaha MotoGPは合計271ポイントでチーム・ランキング5位となっている。

シーズン最終戦となる第20戦バレンシアGPは、2週間後の11月4日~6日に開催される。

クラッチローが12位、4ポイント獲得

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのホームレースでC・クラッチローが今季最高の12位を獲得。チームメイトのD・ビンダーもハイスピードを見せていたが、中盤で転倒してリタイアに終わった。

15番グリッドからスタートしたクラッチローはオープンングラップにひとつポジションを上げたが、6ラップ目までに16番手に後退。それでも依然としてハイペースを維持しており、また前方で数台が転倒したことで12位まで挽回してチェッカーを受けた。同チームから出場したここまでの5戦のなかでのベストリザルト。

一方のビンダーは、いつものように絶好のスタート。グリッド最後尾から一気に中段までポジションを上げ、3ラップ目には11番手につけた。その後も全力のトライを続けていたが、数ラップ後にはマシンの制動に苦戦するようになり16番手へ後退。11ラップ目には転倒を喫してリタイアとなっている。

RACE RESULT

LAP CHART

RIDERS RANKING

CONSTRUCTORS RANKING

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(3位)

「気分はいいです。表彰台は久しぶりですからね。今日は最大限の力を注ぎました。これ以上のことはできませんでした。最大のライバルが活躍しましたが、私自身も最後はいい走りができたので満足しています。遅れてしまう場所ははっきりわかっていましたが、ライディングに関しては、とくに最初の数ラップはシーズン最高の走りだったと思っています。ですから今はスーパー・ハッピーです。少なくともタイトル争いをバレンシアまで持ち越すことができましたからね。チャンスはほんのわずかですが、最終戦でチャンピオン争いに決着をつけるために全力で戦いました」

F・モルビデリ選手談(11位)

「今回はすべてのプラクティスで速さを発揮し、ハイペースを維持できていたので満足するべきでしょう。とくに予選でクイックな走りができたことが非常に重要だったと思っています。決勝では2回のロングラップ・ペナルティが課されていました。それを実行してコースに戻ると、タイヤが汚れていたのか、あるいは他の原因かわかりませんが、急にスピードとグリップが低下してしまったのです。そのため考えていたほどの挽回はできませんでした。それでも、少しずつ差を詰めていきました。そして最終ラップでは通常通りのオーバーテイクをしたのですが、それに対してまたペナルティを受けることとなりました。非常に残念なことです。私の考えでは、飛び込むのに十分なスペースがあったのです。私がエスパルガロ選手に向かっていっ
たのか、それとも彼が私に向かってきたのか、議論はいつまでも終わらないでしょう。だから私はペナルティを受けました。でもこのことによって素晴らしいレースと好調なウイークが損なわれるわけではありません」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「今日のパフォーマンスにはとても満足しています。このコースでは勝算はなかったのですが、ダメージを最小限に抑え、タイトル争いを最終戦まで持ち越すことができました。クアルタラロ選手はすべてのことを、うまくやりました。手を負傷していましたが、彼の走りから、そのことは想像できなかったでしょう。終始、ペースを維持し、これ以上のことはできないところまで全力を出し切りました。表彰台獲得は彼にとってもチームにとっても非常に重要でした。これによって、戦わずして敗れ去るようなことはないのだと証明することができたと思っています。モルビデリ選手も素晴らしい走りをしました。序盤はクアルタラロ選手を助け、ロングラップ・ペナルティを履行するまで、できるだけ長くスズキ勢を抑え込みました。そこから挽回して10番手を獲得したことは、今日の彼の好調ぶりを如実に表しています。3秒間のペナルティにより11位になってしまいましたが、私たちとしてはポジティブな面に注目しています。今回は今季、最高の走りでした。長く忙しかった遠征が終わり、私たちはまたヨーロッパへ戻ります。1週間でバッテリーを充電し、次のバトルに備えます。バレンシアでは間違いなく全力を尽くします」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team

C・クラッチロー選手談(12位)

「実際のところは、レースを完走することができて良かったと思っています。というのも、タイヤの状態とレース展開のコントロールがとても難しかったのです。決勝中はあまりペースが上がらず、小さな問題も抱えていました。スタートは、おそらく今までで最高と言えるくらいにうまくいったのですが、第2コーナーに進入したところで、昨日の予選中と同じようにリアをとられて危うく転倒しそうになってしまいました。これでポジションを落としましたが、依然として気持ちよく走れていたので、ある場所でプッシュして一気に4つ挽回しました。そして最後の3ラップでビニャーレス選手とオリベイラ選手をパスし、チームのために数ポイントを獲得することができました。自分の仕事を遂行し、チームとしても満足してマレーシアを離れることができます」

D・ビンダー選手談(DNF)

「全体的に難しいウイークになりました。今日はグリッド最後尾だったので、ポイント獲得を狙うなら好スタートと序盤でのポジションアップが不可欠でした。スタートはとてもうまくいって、6ラップ目まではフィーリングも良く順調だったのですが、そのあとは少しずつ乗りにくくなって、周りのライダーたちのペースについて行けなくなってしまいました。それでも何とかリズムをキープしてポイント獲得を目指していましたが、11ラップ目の第5コーナー進入で転倒してしまったのです。とても残念な結果です。次の最終戦もベストを尽くします」

R・ラザリ(チーム創設者・代表)談

「今日はふたりとも素晴らしい走りを見せてくれました。クラッチロー選手は12位を獲得し、ビンダー 選手もグリッド最後尾から絶好のスタートを切って序盤で11番手まで上がりました。でも残念ながら、そのあとはペースが落ちて最後は転倒してしまいました。チームとしてできるだけ多くのポイントを獲得することを目標としているので、クラッチロー選手の4ポイントはとても重要です。母国マレーシアで素晴らしいレースができました。このあとは少し休んでから、最終戦のバレンシアへ向かいます」

W・ズィーレンベルグ(チーム・マネジャー)談

「複雑な心境です。ダリンは絶好のスタートを切りましたが、11ラップ目で転倒してしまいました。怪我がなかったことが最も大切です。カルは素晴らしいレースをしました。スタートでは出遅れ、マシンの制動にやや苦戦していましたが、それでも12位まで挽回して4ポイントを持ち返ってくれました。また彼の後ろでゴールした面々を見れば、その功績がより明らかになります。引退から復帰してコンスタントにポイントを獲得しているのですから、まさに脱帽です。フライアウェイ・レースを終えてバレンシアへ向かいます。良い形でシーズンを締めくくれるよう全力を尽くします」

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