MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.16 9月25日 日本
RACE DATA
■大会名称:MotoGP 第16戦日本GP
■開催日:2022年 9月24日(土)予選結果
■開催地:もてぎ/日本(4.801km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:22度 ■路面温度:22度
■PP:M・マルケス(1分55秒214/ホンダ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGPは9番と14番グリッド
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリは、それぞれQ2とQ1に出場し、難しいコンディションに苦戦しながらも9番グリッドと14番グリッドを獲得した。
暴風雨と路面コンディションの悪化により走行が中断され、その後のスケジュールが何度も変更されるなか、クアルタラロとモルビデリは忍耐力と適応力を試されることとなった。FP3は中止となり、Q1とQ2はスタート時刻を遅らせて、それぞれ16:10と16:35にスタート。しかも依然としてウエットの状態で行われたが、ふたりは果敢にプッシュして9番グリッドと14番グリッドを獲得している。
Moto2予選とMotoGPのQ1が行われている間、クアルタラロは天候と路面状況を注視していた。そしてQ2スタートとともに一気にプッシュし、最初のアタックで1分56秒326を記録して暫定2番手につけた。しかし、その後はなかなかペースが上がらない。最終ラップは途中まで非常に順調だったが、第3セクターでマシンを激しく振られ、タイム更新は実現しなかった。この結果、トップから1.112秒差の9番手でセッションを終了し、9番グリッドからのスタートが決定した。
一方のモルビデリは、少しの時間も無駄にするまいと真っ先にQ1をスタート。最初のトライで1分57秒368を記録し、2番手に0.476秒差をつけてトップに浮上した。しかし路面状況が少しずつ回復すると全体がペースアップ。モルビデリも最後まで懸命にプッシュし続けたが、トップ2には届かずQ2進出はならなかった。1分56秒006のベストタイムでトップから0.76秒差の4番手でセッションを終え、決勝グリッドは14番手となった。
クラッチローとビンダーはQ1で13番手と14番手
ウイーク2日目は悪天候に見舞われて走行時間が短縮。フリープラクティス第2セッションはウエット・コンディションながら予定通りに行われたが、午後からの第3セッションは激しい雷雨により中止となり、Q1とQ2が開始時刻を遅らせて実施された。
午前中のフリープラクティスでは、久しぶりのウエット・コンディションにも好感触をつかんでいたWithU Yamaha RNF MotoGP TeamのC・クラッチロー。しかし午後になって水たまりがさらに深くなると、転倒車によるイエローフラッグの影響もあり、実力を出し切れないまま13番手でQ1を終えた。
クラッチローのチームメイトのD・ビンダーも、午前中のセッションではウエット・コンディションに着実に適応していった。Q1では転倒があり、すぐさまピットに戻って2台目のマシンで再スタートしたものの、十分に挽回することはできず14番手に留まった。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(予選9番手/1分56秒326)
「もっとずっと高いところを期待していました。このコースのウエットの走り方がまだ見つけられていない状態です。フィーリングは良いのですが、ラップタイムの短縮は難しい状況でした。トップとの差は少し縮まりましたが、これではまだ十分ではありません。今週はドライでの走行時間が少ししかなかったので、決勝に向けての作戦やタイヤについてチームと話し合っているところです。タイヤはソフトもミディアムも、よく機能しています。誰がどのタイヤを選ぶのか、またタイヤの消耗がどうなるのか、とても興味深いところです。このレースは簡単な仕事ではありません」
F・モルビデリ選手談(予選14番手/1分56秒006)
「雨に翻弄されてしまいました。スケジュールが変更され、FP3が中止になってしまいました。そのため予定していたモディファイができず、いくつかの問題を抱えたまま予選に臨むこととなりました。それでも、とにかく全力を尽くして、いい仕事ができたと思っていますが、Q2進出にはまだ足りませんでした。フロントタイヤをもう少し硬めのものにしたほうが良かったかもしれません。このコースではブレーキング性能を絞り出す必要があります。でもソフトコンパウンドだとそれができないのです。ポテンシャル自体は昨日より少しだけ上がっていると思います。上位争いも不可能ではなさそうです」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「タフな一日でした。コースコンディションが回復するのを、ひたすら待ち続けなければなりませんでした。FP2が終わった時点では予選での好結果を期待できましたが、結局、リアタイヤがしっかり機能したのは1ラップだけだったようです。ライダーたちは、このようなコンディションのなかでも懸命にプッシュしていました。しかしふたりとも、リアタイヤを2ラップ以上、もたせることができなかったのです。私たちのポテンシャルはもっと高いと思っているので、非常に残念な結果です。明日はドライを期待しています。そしてできればウォームアップも晴れてほしいと思っています。そうすれば、昨日のFP1でできなかったデータ収集ができるからです。ウォームアップではまた、タイヤの決定とセッティングの最終調整も行う予定です」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
C・クラッチロー選手談(予選23番手/1分58秒115)
「今日の予選結果には非常にがっかりしています。ウエットで好調な走りをお見せできると思っていました。最大の問題はフロント・タイヤの選択を間違えていたことです。大量の水が出ていたのでソフト・コンパウンドで問題なかったのですが、ブレーキング時に力が足りませんでした。そのような状況でもタイムは良かったのでグリッドは好位置を獲得できると思っていたのですが、イエローフラッグが振られてしまいました。ラップ全体がキャンセルされてしまうというルールは理解できません。そのセクターでタイムを短縮することがないようにペースを落としたのですが、結局、そのラップがすべてキャンセルされてしまいました。それでも、そのあともひたすら周回を続け、タイムを落とすことはありませんでした。セッション中に4回もイエローフラッグに遭遇したので、基本的にすべてのラップがキャンセルされたことになります。その結果、グリッド最後列になってしまったのですから本当に残念です。でもチームは今日も、いい仕事をしてくれました。マシンのパフォーマンス自体には満足していますし、これからもっと改善できます。明日の決勝では好スタートが重要になります」
D・ビンダー選手談(予選24番手/1分58秒292)
「午前中のFP2はフルウエットで、午後のFP3は激しい雨のため中止となりました。そのため、いきなりQ1を走ることになってしまったのです。正直なところ、かなり苦戦しました。3ラップ走っただけで、4ラップ目には転倒してしまいました。マシンを起こしてピットに戻り、もう一度トライしましたが、あと1ラップしかできず、タイムを更新することはできませんでした。午前中のFP2が終わった時点では、もっと上を目指せると思っていたので残念な結果です。ウエットでも感触は悪くなかったのに、Q1では、おそらく雨の量が増えたせいだと思いますが、非常に苦しい状況でした。昨日のドライ・コンディションでも調子が良かったですし、少なくとも明日のために良いポジションを獲得したいと思っていたので本当に残念です。いずれにしても、このようなことになってしまったのですから、あとは明日の決勝でベストを尽くすだけです」