MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.12 8月7日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第12戦イギリスGP
■開催日:2022年8月5日(金)フリー走行総合結果
■開催地:シルバーストン/イギリス(5.902km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:16度/18度 ■路面温度:28度/34度
REPORT
フリープラクティス初日、クアルタラロがトップタイム
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリはシルバーストーン・サーキットでフリープラクティスに臨み、それぞれ1番手と20番手で初日を終えた。
午前中に行われたフリープラクティス第1セッション、クアルタラロは開始10分後にテクニカル・トラブルにより時間をロスすることとなったが、幸いすぐにピットに戻ることができ、残り26分で走行を再開した。その後は順調にペースを上げて3番手まで浮上したあと、4番手に後退してセッションを終了。トップとの差は0.545秒だった。
第2セッション序盤は全体のペースが上がるなか、クアルタラロは決勝用セッティングに集中。また午前中にできなかったロングラップ・ペナルティの練習を何度も繰り返した。それでも最終的には、ただひとり1分59秒台の壁を破る1分58秒946を記録し、2番手に0.154秒差をつけてトップで初日を終えている。
チームメイトのモルビデリは第1セッションの45分間を費やして少しずつ調子を取り戻していった。シルバーストーンはよく知っているものの、2020年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となり、2021年は膝の怪我で欠場したため、この日は3年ぶりの走行。着実な前進を目指したモルビデリは全17ラップを走行し、その10ラップ目で2分01秒775のベストタイムを記録して21番手で第1セッションを終了した。トップとの差は1.882秒。
第2セッションも同様の方法で根気よく周回を重ねていたが、終盤でいつものようにミニアタックが始まるとモルビデリもこれに参加。全17ラップ中15ラップ目には2分00秒138へ更新し、一時、12番手に浮上した。最終的には20番手に下げたが、トップとの差は1.192秒に縮まっている。
WithU Yamaha RNF MotoGP Team、シーズン後半戦をスタート
夏休み中に充電を終え、シーズン後半戦をスタートしたWithU Yamaha RNF MotoGP TeamのA・ドビツィオーゾとD・ビンダー。シルバーストーン・サーキットでのフリープラクティス初日は、第1セッションから第2セッションへと着実な前進を見せた。
前日の木曜日には自らの大きな決断を発表したドビツィオーゾ。フリープラクティスが始まるとYamaha YZR-M1のフィーリング向上に集中し、第1セッションで20番手、第2セッションはひとつ上げて19番手を獲得した。第2セッションでは第1セッションのタイムを1.705秒も短縮している。
一方、MotoGPルーキーのビンダーは、今回もシルバーストーン・サーキットでゼロからのスタート。フリープラクティス第1セッションを24番手で終えたあと、第2セッションでは序盤でハイスピードからの転倒があったにもかかわらず、タイムは1.037秒短縮している。
両ライダーのチーム・クルーはそれぞれ、さらなる改善のためのアイディアを見つけており、明日は現地時間9:55からフリープラクティス第3セッションに臨む。
PRACTICE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(フリー走行総合1番手/1分58秒946)
「第1セッションではブレーキングにかなり苦労しました。このタイプのマシンのブレーキがどれほど強力なものかを忘れていたのです。最初の5ラップは非常に難しい状況でしたが、そのあとはそれをエンジョイできるようになりました。マシンに乗っていて、このような感覚を得られるのは素晴らしいことです。コースの感触もとても良いので、自信をもって走れています。明日の目標はフロントロー獲得ですが、今日の結果を見るとトップ10台は非常に接近していて激しい戦いです。1列目を目指しますが、もしそうでないなら2列目を狙っていくことになるでしょう。決勝では勝利を目指します。ロングラップ・ペナルティが課題となりますが、私は自信をもっています。好成績獲得のために闘います」
F・モルビデリ選手談(フリー走行総合20番手/2分00秒138)
「今日もタフな一日になりました。1秒も遅れているのです。この1秒を取り除くため、私たちはプッシュし続け、進み続けなければなりません。ブレーキングが重要なポイントのひとつであることは間違いありませんが、ブレーキを改善すると他のところが悪くなってしまうのです。ですから、この1秒をどこかで、何らかの方法で取り去るしかありません。とにかく根気よく作業を続け、プッシュし続け、懸命に努力し続けるだけです」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「MotoGP史上最長の夏休みが終わり、またここに戻ってきたことをとてもうれしく思っています。ライダーたちはリズムを取り戻すために少なくとも数ラップを必要とする状況でしたが、今日の低い気温と風は決して味方にはなってくれませんでした。それでも一日の最後には良い結果を得ることができ満足しています。第1セッションではファビオ(クアルタラロ)のマシンに小さいトラブルがありました。それにより時間を無駄にすることになってしまいましたが、彼はしっかり埋め合わせてくれました。両セッションで良いリズムとハイスピードを見せました。フランキー(モルビデリ)にとっては2019年ぶりの走行です。彼自身が望むレベルにはまだ届いていないので、私たちはこのあとも緊密に協力し合い、セッティング面で解決策を追求していきます」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
A・ドビツィオーゾ選手談(フリー走行総合19番手/2分00秒043)
「レースが再開し、MotoGPのなかでも最高のコースのひとつ、シルバーストーンを走れることをとてもうれしく思います。難しく、体力的にも厳しいところですが、本当に素晴らしいコースです。初日を走り終えて、私たちはやはり、シーズン前半戦の終了時点とほぼ同様の状況にあります。本当ならもっと速く走れるはずなので、これからこのギャップを取り除いていきたいと思っています。誰もがとても速いので、明日はコンディションも考慮しながら、まずライバルたちの様子を見ていきます。改善のためのアイディアはいくつか持っています」
D・ビンダー選手談(フリー走行総合23番手/2分01秒528)
「5週間の夏休みがようやく終わり、またマシンに乗れるようになりうれしいです。第1セッションを走り出したときは最高の気分で、MotoGPでこのコースを走ることを心からエンジョイできました。ゆっくりですが確実に、マシンに乗らなかった5週間のブランクを埋めてフィーリングを取り戻しています。初めからもっと速く走れると思っていたのですが、第1セッションを終えたあとようやく準備が整った感じです。しかし第2セッションでは2ラップ目でミスをして転倒してしまいました。このあとマシンをピットに戻すことができず、プラクティスの計画が崩れてしまったことは残念に思っています。明日はすべてに取り組めるよう、しっかり準備していきます」