MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.12 8月7日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第12戦イギリスGP
■開催日:2022年8月5日(金)フリー走行、6日(土)予選、7日(日)決勝
■開催地:シルバーストン/イギリス(5.902km)
CIRCUIT DATA
■開設:1948年
■コース長:5.902km
■サーキットレコードラップ:1分58秒168(2019年:M・マルケス)
■サーキットベストラップ:1分59秒936(2019年:M・マルケス)
■2021年の優勝者:F・クアルタラロ(ヤマハ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、イギリスGPでシーズン後半戦をスタート
Monster Energy Yamaha MotoGPが今週末、5週間ぶりにサーキットに帰ってくる。Monster Energyがスポンサーを務める今大会に向けて、F・クアルタラロとF・モルビデリはフル充電を終えている。
第12戦イギリスGPに意欲を燃やすMonster Energy Yamaha MotoGPのクアルタラロとモルビデリ。ふたりはここシルバーストンを気に入っており、またチームのタイトル・スポンサーであるMonster Energyが大会スポンサーとなっていることもあり、いつも以上に士気を高めている。
クアルタラロはライバルに21ポイント差をつけてランキング・トップに立っている。今大会の決勝ではロングラップ・ペナルティが課されることとなっているが(第11戦オランダGPでA・エスパルガロと接触したことにより、FIM MotoGP Stewardsが決定したもの)、チャンピオンシップのリードをさらに拡大することを目標として定めている。
チームメイトのモルビデリも5週間ぶりとなるYZR-M1のライディングを楽しみにしている。夏休みの間はリラックスしながらもトレーニングを続けており、シーズン後半戦のスタートに向けて準備を整えてきた。チャンピオンシップでは合計25ポイントのランキング19位に留まっているが、ここからのポイント加算に全力で取り組んでいく。
シルバーストンでは2016年と2017年にMoto2でそれぞれ2位と3位を獲得しており、このときの経験が今回、役立つことになるだろう。2020年は新型コロナウイルス感染症拡大により中止となり、2021年は膝の怪我により欠場したため、モルビデリにとっては2019年以来3年ぶりの走行となる。
シルバーストンがMotoGP開催地に追加されたのは2010年だが、サーキット自体は60年以上の歴史を持つ。革新と投資を受けて最速コースのひとつとなっており、ライダーたちから高く評価されている。
WithU Yamaha RNF MotoGP Team、第2章へ発進
WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのD・ビンダーとA・ドビツィオーゾは、今週末のイギリスGPから始まるシーズン後半戦に強い意欲を見せている。シーズン前半は厳しい戦いを強いられたWithU Yamaha RNF MotoGP Teamだが、5週間の夏休みを終えた今、新たなページをめくるべくフル充電を済ませている。
MotoGPルーキーのビンダーは第2戦インドネシアGPの10位を含む2戦でポイントを獲得するなど、デビューイヤーにして順調な活躍を見せてきた。Moto3から直接ジャンプアップしてきたビンダーにとっては毎回のサーキットがゼロからのスタートとなるが、今後も努力を続けてさらなる前進を目指す。
一方、チームメイトのドビツィオーゾはYamaha YZR-M1の特性をつかみきれずに苦戦が続いている。これまでに10ポイントを獲得しているが、ここからは自らのライディング・スタイルの調整を含めてさらに進化を図り、ポイント加算を狙っていく。夏休み前のドイツGPとオランダGPでは手ごたえをつかんでおり、良い兆候も見え始めている。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談
「レースの再開がとてもうれしいです。夏休みは休養にあてましたが、同時にトレーニングにもたくさんの時間を費やしてきました。この間は常に、できる限りベストの状態でサーキットに戻ることを考えていました。シルバーストンでは昨年は優勝していることもあって、本当に楽しみにしています。今回はロングラップ・ペナルティを受けているので厳しい状況になりますが、正直に言うなら、このことでより一層、モチベーションが高まっているのです」
F・モルビデリ選手談
「長い休みが終わって、ようやくまたライディングを開始することができます! 私にとってイギリスGPは3年ぶりとなります。シーズン後半戦は成績を上げていくことを目標にプッシュしていきます。そのための準備は整っています」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「シーズン後半戦のスタートに興奮しています。今回はとくに私たちのチームと大会とがタイトル・スポンサーを共有しているため、いつも以上に特別です。できる限り最善の形でスタートしたいと、より一層、意欲が高まっているのです。クアルタラロ選手、モルビデリ選手、そしてチーム・スタッフたちも約1か月間の休養をとり、同時にこのあとの多忙な3か月のために準備を整えてきました。チャンピオンシップは非常に接近しているので、あらゆる可能性を追求して全力を尽くさなければなりません」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
D・ビンダー選手談
「レースの再開をとても楽しみにしています。充実した夏休みを過ごしたあと、残りの9戦に臨みます。シルバーストンは素晴らしいコースで、ときどき天候不順に悩まされることもありますが、以前はとてもエンジョイして走ることができました。今はとにかくMotoGPマシンで走ることが楽しみですし、シーズン後半戦のスタートを心待ちにしています」
A・ドビツィオーゾ選手談
「シルバーストンはコース幅が広く、高速で、MotoGPサーキットのなかでも最高のコースのひとつだと思っています。しかしながら、ここで良い走りをするのは非常に難しいというのも事実です。体力的にも厳しいのですが、それでもやはり素晴らしいコースなので楽しみにしています」
R・ラザリ談(チーム創設者・代表)
「シルバーストンは私たちがとても楽しみにしていた場所です。しかしこのところのヨーロッパ全域、とくにイギリスの猛暑を考えると、天候面ではかなり不確実な状況が予想されます。それでもライダーたちは、状況の変化にしっかり対応していくでしょう。私たちはビンダー選手とドビツィオーゾ選手に、引き続き最高のサポートを提供していきます。レース再開を楽しみにしており、チームとしてできるだけ多くのポイントを獲得するためにベストを尽くします」
W・ズィーレンベルグ談(チーム・マネジャー)
「シーズン前半で大量にエネルギーを消費したライダーたちにとって、この長い夏休みはとてもうれしいものでした。今は当然、全員が休暇を終え、ヨーロッパ・ラウンド5戦、その他の場所で4戦という、すでに恒例となっている'標準的な'スケジュールに向けて準備を整えています。しかし、まずはここシルバーストンが重要です。天気が味方してくれることを期待しているのですが、ここでは何が起こるかわからないため、私たちはこのサーキットを"パラダイス・アイランド'と呼んでいるのです。
マシンはいつも、いい走りをしてくれますし、ライダーたちは夏休みの間にしっかりトレーニングを積んできました。ビンダー選手南アフリカをエンジョイし、ドビツィオーゾ選手はイタリアでモトクロスに乗ったり、家族と過ごしたりしていましたが、同時にハードなトレーニングも続けていました。私たちのマシンとライダーたちが、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか、とても楽しみです。チーム全員が再スタートに向けてリフレッシュし、準備を完了しています」