MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 6月19日 ドイツ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP 第10戦ドイツGP
■開催日:2022年6月18日(土)予選結果
■開催地:ザクセンリンク/ドイツ(3.671km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度 ■路面温度:50度
■PP:F・バニャイア(1分19秒931/ドゥカティ)
REPORT
クアルタラロが予選2番手、フロントローを獲得
Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロが予選2番手を獲得し、今季4回目となるフロントロー・スタート。チームメイトのF・モルビデリはグリッド20番手となった。
クアルタラロは体調が万全ではないなかでQ2に出場。最初のアタック・タイムはコースリミット越えでキャンセルとなり、2度目のトライで6番手につけた。
このあとピットに戻り、残り5分弱で2度目の走行をスタート。希望通りにフロントローを獲得するためには0.2秒差を縮めなければならなかったが、この課題に果敢に挑み、すぐさま7番手から2番手へと浮上した。その後、一旦3番手へ後退したものの1分20秒007へと更新すると再び2番手を奪還。最終ラップではタイムを短縮できず、そのまま2番手で終了した。トップとの差はわずか0.076秒。
一方のモルビデリは、午前中に行われたFP3で苦戦したが、FP4では5番手を獲得して決勝用セッティングでの好調ぶりをアピール。Q1では最初のトライで3番手につけ、次のラップではタイムを更新するも、全体のペースが上昇しており7番手へ後退した。
ピットに戻り、タイヤを新品に履き替え、残り4分半で再びコースイン。トップ2を目指して懸命にプッシュし、全8ラップ中7ラップ目で1分21秒020のベストタイムを記録した。しかし順位を上げることはできず、トップから0.713秒差の10番手でセッションを終了。この結果、決勝は20番グリッドからスタートすることとなった。
WithU Yamaha RNF MotoGP Teamはグリッド7列目と8列目
第10戦ドイツGPのウイーク2日目は、気温が30度を超えて午前中から厳しいコンディションとなった。WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのA・ドビツィオーゾとD・ビンダーはFP3とFP4で課題の解決に挑み、午後からはさらに暑さが増すなかで予選セッションに臨んだ。
ドビツィオーゾはFP3で前日のタイムを1.071秒短縮。Q1でもその記録に迫る健闘を見せたが、トップ2には0.365秒届かず9番手で終えた。この結果、決勝グリッドは7列目となっている。
チームメイトのビンダーもFP3で0.417秒短縮したものの、Q1ではそれを再現できずに13番手。ルーキー勢のライバル、R・フェルナンデスと同タイムで並んでおり、決勝では激しいバトルが予想される。
RACE RESULT
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談(予選2番手/1分20秒007)
「正直に言うと、木曜日からずっと体調がすぐれませんでした。明日は気分が良くなることを期待しています。決勝については問題ありません。ライバルたちはみな速そうですが、彼らとバトルする準備はできています。1ラップだけの速さではなく、全体としていいペースで走れているので、フロントロー獲得は超ハッピーですしレース・ペースにも満足しています。どのタイヤを使用するかはまだ決まっていません。今日の最速タイムはハード・コンパウンドで記録しましたが、フィーリングには少し違和感がありました。それでも速かったのです。ミディアム・タイヤも悪くないので、明日のウォームアップで様子を見てから決定します」
F・モルビデリ選手談(予選20番手/1分21秒020)
「決勝用タイヤとソフト・コンパウンドではまったく別のポジションという状況です。つまり、まだまだタイヤに手間取っているのです。ハード・コンパウンドを履くとペースが上がるのですが、ソフトでは苦戦します。新品のソフトに履き替えてアタックしようとすると、私自身のライディング・スタイルとセッティングが機能しないのだと思います。MotoGPというカテゴリーでは、ある程度、前のほうからスタートして初めてペースを発揮することができるので、この状況は非常に残念です。現時点で決勝用タイヤではリズムもペースもとてもいいのですが、ソフト・タイヤを履くとうまくいかず、ポテンシャルを最大限に引き出すことができません。ソフト・タイヤでも同様に好感触をつかむ方法を見つけなければなりません。チームは今、このことに全力で取り組んでいます」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「今日もクアルタラロ選手の走りに感心させられました。ここザクセンリンクはヤマハにとって楽なコースではない上に、今週はずっと体調が万全ではありませんでした。それでも彼は1分20秒台をもう少しで切ろうかという好タイムを記録し、チームが望んでいたとおりにフロントローを獲得しています。モルビデリ選手はソフト・タイヤを活用しきれず残念な結果となりました。でもハード・タイヤを履けば上位グループからも大きく離されることはありません。ここ数戦、この問題に取り組んできたのですが、今回もまた厳しい戦いになってしまいそうです。ウォームアップでセッティングを調整しながら、同時にタイヤについても最終決定することになります」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
A・ドビツィオーゾ選手談(予選19番手/1分20秒965)
「いつものように、このコースに苦戦しています。FP4の2回目の走行でユーズドタイヤを履いたときは、第2グループに近づくこともでき好調でした。レース全体を通してその位置で走れるだけの力があるという意味ではありませんが、決して遠く離されてはいません。今日はいくつか変更を行い、それが成功した結果だと思っています。予選では良い1ラップができず19番手になってしまいましたが、これが今の私たちの能力ということです。気温が高いなかで、左側ばかりに負担がかかるこのコースでの決勝は非常に難しいものになります。そのなかでもタイヤをうまくコントロールできたライダーが、レース終盤でいい戦いをすることになるでしょう。グリッド後方からでは簡単ではありませんが、ベストを尽くして取り組んでいきます」
D・ビンダー選手談(予選23番手/1分21秒322)
「午前中のFP3で大きく前進し、トップとの差を詰めることができました。FP4も順調で、明日に向けて決勝用タイヤなどのフィーリングを確かめました。Q1は残念ながら、最初の走行ですべての要素を揃えることができず、2回目の走行ではたくさんミスをしてしまいタイムを詰めることができませんでした。結果にはとてもがっかりしています。もっといい走りができると考えていたのです。でも決勝は明日です。ベストを尽くします」