MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.10 6月19日 ドイツ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第10戦ドイツGP
■開催日:2022年6月17日(金)フリー走行、18日(土)予選、19日(日)決勝
■開催地:ザクセンリンク/ドイツ(3.671km)
CIRCUIT DATA
■開設:1996年
■コース長:3.671km
■サーキットレコードラップ:1分20秒195(2019年:M・マルケス)
■サーキットベストラップ:1分21秒228(2019年:M・マルケス)
■2021年の優勝者:M・マルケス(ホンダ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、ドイツGPへ準備万端
2週間前に第9戦カタルニアGP と同サーキットにおけるテストを成功裏に終えたMonster Energy Yamaha MotoGPは今週末、第10戦ドイツGPの舞台となるザクセンリンクへ。
2週連続で行われた第8戦と第9戦で大活躍したF・クアルタラロは、チャンピオンシップでライバルに22ポイント差をつけ、ランキングトップをキープし今大会を迎える。昨年はここザクセンリンクで3位となり初表彰台を獲得しており、今年はさらにその上を狙う。
一方、徐々に本来の調子をとりもどしつつあるチームメイトのF・モルビデリは、カタルニアGPでの手ごたえをさらに強固なものとすることが目標。ツイスティでテクニカルなザクセンリンクは、マシンのフィーリングを確認するための格好の場となる。Moto2では2017年に表彰台に上っており、その経験を活かして今回、ポイント獲得を目指す。
ザクセンリンクが位置するザクセン州の都市、ケムニッツは、車とモーターサイクルのレースが盛んな地域として知られている。1920年代には同エリア内の公道コースで行われていたが、1996年、安全性を理由にザクセンリンクが建設され、その2年後に初めてのMotoGPを開催した。幅わずか12メートルのコースに左が10、右が3と多くのコーナーが設けられたことで、MotoGPサーキットのなかでも最もスローなコースのひとつとなっている。
ビンダーとドビツィオーゾ、ドイツGPのチャレンジに前向き
サマーブレイクまであと2戦。その1戦目となる第10戦ドイツGPは、ザクセンリンクに再び多くの熱狂的なファンを迎えて開催される。
全長3.7キロのコースに左が10、右が3つとたくさんのコーナーが設けられた特徴的なレイアウトが、例年、いくつものサプライズを演出する。
第9戦カタルニアGPで12位獲得と好調のD・ビンダーは、ルーキー勢ランキング2位をキープしてザクセンリンクに臨む。カタルニアGP翌日に行われたテストでも成果をあげており、その勢いを維持するべくモチベーションを高めている。
チームメイトのA・ドビツィオーゾも第9戦で着実な前進を見せていたが、決勝は残念な結果に終わっている。まったくタイプの異なるここザクセンリンクでの新たなチャレンジに期待し、巻き返しへの意欲を見せている。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談
「第9戦では素晴らしいレースができました。そして勝利のあとはただ、その良い気分を楽しんでいたのですが、今はザクセンリンクでのレースに再び集中していく時が来ました。前回とはまったく異なるタイプのコースですが、体調は万全で非常によく乗れているので、今回ももちろん、最高の成績を目指していきます!」
F・モルビデリ選手談
「カタルニアGP翌日のテストでは多くの周回を走りました。状態は少しずつ良くなっており、テスト中に試したいくつかの変更点が、ここザクセンリンクでも役に立ってくれるでしょう。ここはコース幅が非常に狭いという部分で、とても特別なコースです。オーバーテイクが難しくなるので、予選セッションがとても重要です」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「夏休み前の最後の戦いが始まります。第10戦ドイツGPと第11戦オランダGPは2連戦となり、シーズンのなかでも非常に重要なポイントとなるだけに、ここで好調を維持することが不可欠です。誰だって"あの時、ああすれば良かった、こうすれば良かった"などと後悔することなく、楽しい気分で夏休みを迎えたいですからね。ザクセンリンクは特徴的なコースで難しいレイアウトですが、私たちは表彰台に上ったこともあるので、今年もまたその位置を目指します」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
D・ビンダー選手談
「ここ2戦で良いレースができたあとなので、このザクセンリンクを本当に楽しみにしています。非常にモチベーションが高まっていて、待ちきれません。これまでに経験してきたコースとは少し違うタイプなので、Yamaha YZR-M1でどのような走りができるか興味津々です」
A・ドビツィオーゾ選手談
「ザクセンリンクは、私たちがいつも走り慣れているようなコースとはまったく異なっています。昨年は少し苦戦しており、今回もどのような展開になるのか予想がつきません。それでもカタルニアGP後のテストは好調で、ブレーキングのフィーリングが改善されているので期待を持って臨みます」
R・ラザリ談(チーム創設者・代表)
「第10戦ドイツGPと第11戦オランダGPは2週連続で行われます。どちらも象徴的なコースなので、非常に楽しみにしています。チームとしては当然ながら、ふたりがトライし、良い走りを見せてくれることを願っており、とくにムジェロ(第8戦)とバルセロナ(第9戦)で素晴らしいレースを展開したビンダー選手には期待しています。ドビツィオーゾ選手についてもしっかり状況を把握し、夏休み前に少しでも好転できるよう最善を尽くします。私たちとしては彼らを全力でサポートし、集中し、順調に進み続け、ポイントを獲得することが非常に重要です」
W・ズィーレンベルグ談(チーム・マネジャー)
「ザクセンリンクはとても小さくて、特別なコースです。ここ数年はいつもマルケス選手が活躍してきましたが、今年は欠場するとなればチャンスが出てきますし、新しいウイナーが誕生することになるでしょう。そしてもちろん、私たちとしては、このような小さいコースでふたりがどのような走りを見せてくれるかに興味があります。というのも私たちのマシンは機動性とハンドリングがとくに優れていますからね。とは言ったものの、左コーナーがとても多いのでタイヤ温度が上がり、摩耗も激しくなります。そのため今まではあまり良いところがなかったのですが、ビンダー選手はこのところ非常に調子が良く、またドビツィオーゾ選手も力を取り戻しつつあるので、ともにチームのためにベスト・ポジションを目指していきたいと思っています」