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MotoGP/Moto2

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPとMoto2に関する情報をお届けします。

Rd.05 4月24日 ポルトガル

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第5戦ポルトガルGP
■開催日:2022年4月23日(土)予選結果
■開催地:ポルティマオ/ポルトガル(4.684km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:17度 ■路面温度:22度
■PP:J・ザルコ(1分42秒003/ドゥカティ)

REPORT

波瀾の予選でクアルタラロがグリッド2列目獲得

Monster Energy Yamaha MotoGPのF・クアルタラロとF・モルビデリが予選セッションに臨み、クアルタラロは何度もトップタイムに近づいたが、ベストラップはイエローフラッグ提示中によりキャンセルされて5番手。モルビデリはQ1に出場し、濡れた路面に少しずつドライラインが現れ始める難しいコンディションのなか、タイヤ・チョイスに苦戦して19番手となっている。

クアルタラロは最後尾からQ2をスタート。天候が回復して路面も乾き始めていたが、序盤の第7コーナーでは、わずかに残る濡れた部分に乗り激しく振られてしまう。これを巧みにコントロールして9番手につけたあとは着実にペースアップ。終盤ではトップ争いに加わり、最終ラップではついに1分42秒370のベストタイムをたたき出した。しかし直前にP・エスパルガロ(ホンダ)の転倒があり、イエローフラッグによって記録はキャンセル。このため前のラップで記録した1分42秒716が採用されて5番手となった。

一方、Q1に出場したモルビデリは、濡れた部分がより多く残るなかでウエット・タイヤを選択。序盤のイエローフラッグを避けて3番手に浮上し、さらにペースを上げていった。その後5番手を維持してピットに戻るとスリック・タイヤに履き替えて出走したが、これが思うように機能しなかったため、すぐさま2度目のピットイン。再びウエット・タイヤを装着し、残り2分半で3度目の走行に挑んだ。トップ2獲得を目指して全力を注ぐモルビデリは、セクター毎の自己ベストを次々に更新しながら1分50秒702まで短縮。しかし目標には届かず、トップから4.386秒離されてセッションを9番手で終えた。この結果、決勝グリッドは19番手となっている。

天候に翻弄された予選セッション、ドビツィオーゾが16番手

WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのA・ドビツィオーゾとD・ビンダーは、Q1セッションでそれぞれ6番手と12番手となった。アルガルベ・インターナショナル・サーキットは前日と同様、雨と寒さのなかで朝を迎えた。午前中のFP3は完全なウエット・コンディションで行われ、午後のFP4では少しずつ乾き始め、続いて行われたQ1はウエットとドライが混在する難しい状況のなかでの走行となった。

フル・ウエットのFP3で、ドビツィオーゾは前日のタイムを更新できずに総合17番手。Q1では太陽が現れたものの路面はまだ濡れていたため、スリックへの変更は行わずに引き続きレイン・タイヤを使用した。懸命にプッシュを続けたドビツィオーゾは残り3分で一時トップに浮上。しかし次のトライではイエローフラッグのため更新できず、6番手に後退してセッションを終えた。この結果、決勝グリッドは6列目となっている。

チームメイトのビンダーは依然として、ビッグマシンでのコース攻略に集中。そのなかでFP3では転倒もあったが、一方ではラップタイムを更新し、フィーリングも少しずつ改善されてきた。Q1ではドビツィオーゾと同様にレイン・タイヤを選択し、自己ベストとなる1分51秒639を記録して前日のタイムを3秒近く短縮。決勝グリッドは今季最高の22番手となっている。

MotoGP RACE RESULT

順位ライダーチームマシンタイム
1 J・ザルコ Pramac RacingDucati 1'42.003
2 J・ミルTeam SUZUKI ECSTARSuzuki 1'42.198
3 A・エスパルガロAprilia RacingAprilia1'42.235
4 J・ミラー Ducati Lenovo TeamDucati 1'42.503
5 F・クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGPYamaha 1'42.716
6 M・ベッツェッキMooney VR46 Racing TeamDucati 1'42.716
7 A・マルケス LCR Honda CastrolHonda 1'42.903
8 L・マリーニ Mooney VR46 Racing TeamDucati 1'43.179
9 M・マルケスRepsol Honda TeamHonda1'43.575
10 P・エスパルガロ Repsol Honda TeamHonda 1'43.832
11 M・オリベイラ Red Bull KTM Factory RacingKTM 1'44.066
12 B・ビンダーRed Bull KTM Factory RacingKTM 1'44.710
13 J・マルティン Pramac RacingDucati 1'47.936
14 M・ビニャーレス Aprilia RacingAprilia 1'49.332
15 F・ディ・ギャナントニオGresini Racing MotoGPDucati 1'49.639
16 A・ドビツィオーゾWithU Yamaha RNF MotoGP TeamYamaha1'49.695
17 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSUHonda 1'49.889
18 E・バスティアニーニ Gresini Racing MotoGPDucati 1'50.618
19 F・モルビデリ Monster Energy Yamaha MotoGPYamaha 1'50.702
20 R・ガードナーTech3 KTM Factory RacingKTM 1'50.953
21 L・サバドーリAprilia RacingAprilia1'51.308
22 D・ビンダーWithU Yamaha RNF MotoGP TeamYamaha1'51.639
23 A・リンスTeam SUZUKI ECSTARSuzuki1'52.300
24 R ・フェルナンデスTech3 KTM Factory RacingKTM1'53.603
25F・バニャイア Ducati Lenovo TeamDucati

COMMENT

Monster Energy Yamaha MotoGP

F・クアルタラロ選手談(予選5番手/1分42秒716)

「今日は超ハッピーです。昨日の時点ですでに、ポジションは悪いが改善のヒントが見つかったことをお話ししていました。そしてその通りに、午前中のウエットではトップに0.1秒以下の差まで近づき、午後のFP4で5番手を獲得することができました。Q2ではスリック・タイヤでハーフ&ハーフの路面を走ることになり、私にとっては最悪の状況でした。そして予想通りと言うべきか、最終ラップの記録はキャンセルされてしまいました。しかしそれは大きな問題ではありません。あのあともう一度トライしたかったのですが、あと2秒というところでチェッカーが振られ、チャンスを逸してしまったことが非常に残念です。でも依然として、今日は超ハッピーです」

F・モルビデリ選手談(予選19番手/1分50秒702)

「悔しい結果になりました。予選では、さまざまな条件が重なって、良い時間帯にフルポテンシャルを出し切ることができませんでした。19番手は私たちの本来の力ではありません。しかし今はとにかく前へ進むしかありません。まず明日が晴れるかどうかを見極め、もしそうなら、ここまでのプロセスを継続し、何度か味わうことができた良いフィーリングを確実なものにしていきたいと思います」

M・メレガリ(チーム・ディレクター)談

「天候も結果も、波瀾の連続でした。FP3とFP4では、ふたりとも非常に好調だっただけに、最終的には明暗を分けることとなり残念です。私たちは昨日から格段に進化し、いつもなら好まないハーフ&ハーフも含め、すべてのコンディションでいい走りができていました。クアルタラロ選手は、もしももう1ラップ走っていたとしたら、もっと上へ行ったかもしれませんが、5番手も十分な結果です。一方、モルビデリ選手は明日、19番グリッドからの挽回を強いられることとなってしまいました。大きなチャレンジになるでしょう。ここまでほとんどのセッションがウエットだったので、マシン・セッティングについてもタイヤ・チョイスについても、明日のウォームアップが非常に重要になります」

WithU Yamaha RNF MotoGP Team

A・ドビツィオーゾ選手談(予選16番手/1分49秒695)

「今日もまた、朝から非常に厳しい戦いが続きました。午前中はウエット・コンディションに悩まされ、午後は奇妙なコンディションとなりました。最後のQ1ではレイン・タイヤで好タイムが出ましたが、実際のところ、あの時間帯のベストチョイスはスリック・タイヤだったのです。私はそれだけの自信が持てませんでしたが、リスクを冒してスリックに履き替えた何人かは、結果的に正しい判断をしたと思います。私は残念ながら16番手に終わってしまいましたが、予選の走り自体は悪くなかったと思っています」

D・ビンダー選手談(予選22番手/1分51秒639)

「変わりやすいコンディションに、一日中、悩まされました。午前中のウエットでは少しフィーリングが良くなった気がしていたのですが、残念ながらそのあと転倒してしまいました。予選では路面が少しずつ乾いていって、何人かのライダーがスリックに履き替えました。私は安全策をとりウエットのまま走り続けました。こうしてさまざまなことを経験するうちに、ゆっくりですが着実に、あらゆるコンディションでのマシンの動きを理解できるようになっています。今日の予選のなかでも本当に多くを学ぶことができましたが、最終結果には少しがっかりしています」

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