MotoGP
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.04 4月10日 アメリカズ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第4戦アメリカズGP
■開催日:2022年4月8日(金)フリー走行、9日(土)予選、10日(日)決勝
■開催地:オースティン/アメリカ(5.513km)
CIRCUIT DATA
■開設:2012年
■コース長:5.513km
■サーキットレコードラップ:2分3秒575(2014年:M・マルケス)
■サーキットベストラップ:2分2秒135(2015年:M・マルケス)
■2021年の優勝者:M・マルケス(ホンダ)
REPORT
Monster Energy Yamaha MotoGP、COTAへ意欲
Monster Energy Yamaha MotoGPは第4戦出場のためアメリカへ。今大会は1992年にFIM、IRTA、MSMA(Motorcycle Sports Manufacturers Association)、DORNAとともにMotoGP世界選手権の新世代がスタートして以来、500回目の記念すべき大会。前回アルゼンチンGPでは残念な結果に終わったF・クアルタラロとF・モルビデリが、上位争い復帰へ意欲を見せている。
クアルタラロは第3戦終了時点でトップから10ポイント差のランキング5位。COTA(Circuit of the Americas)との相性は良く、準備万端で臨む。COTA初出場の2015年にはMoto3で2位を獲得。昨年はMotoGPでも2位を獲得している。
一方、前回はタイヤのパンクによりリタイアを余儀なくされたチームメイトのモルビデリは、現在ランキング12位。COTAはお気に入りのコースで、2017年にMoto2で優勝、2019年にMotoGPで5位を獲得している。昨年は膝の怪我が回復していなかったため実力を出し切れずに終わっており、今年こそ好成績獲得を目指す。
2013年に建設されたCOTAは、MototGP開催地のなかでも最も新しいサーキットのひとつ。全長5.513km、高速ストレートとタイトなヘアピンからなるエキサイティングなコースで、ライダーにとってもチームにとっても攻略が難しいコースとされている。上位獲得のためには11の左コーナーと9つの右コーナー、1,200mのストレートに合わせた完ぺきなマシンバランスが要求され、とくに第1コーナーでは、スタート直後だけでなく全ラップで激しい抜き差しが展開される。
WithU Yamaha RNF MotoGP Team、2連戦に期待
第3戦アルゼンチンからわずか数日、MotoGPパドックは第4戦の舞台となるアメリカはテキサス州オースティンへ向かった。
WithU Yamaha RNF MotoGP TeamのD・ビンダーは今回も、ここで初めてYZR-M1を走らせる。開幕以来、多くの経験を積み重ね、好バトルも見せるなどの健闘でここまで合計6ポイントを獲得。第3戦は18位で完走し、ルーキー・ランキング2位で今大会を迎える。
チームメイトのA・ドビツィオーゾは前回、1ラップ終了後にピットに戻るアクシデントで遅れたが、終盤はリズムをつかみペースを取り戻した。昨年来、何度も実力を見せてきたベテランは今回、確かな結果を目指している。
COMMENT
Monster Energy Yamaha MotoGP
F・クアルタラロ選手談
「オースティンは昨年、私のチャンピオン獲得に向けての非常に重要な一戦となりました。ここで2位を獲得したことで最初のマッチポイントを握ることになったので、まさに優勝と同様の価値がありました。今年はまったく違う状況、違う心境で迎えることになりました。昨年は常に勝利を目指しながら、同時にチャンピオンシップのリードを維持することも考えていました。今はより攻撃的な気持ちを持って、毎回ベストを尽くそうとしています。昨年はグリップが素晴らしかったのですが、路面のバンプには悩まされました。あのあと路面が新たに貼り替えられているので、どのような状態になっているか注目しています」
F・モルビデリ選手談
「大好きなCOTAに到着しました。前回のアルゼンチンが残念な結果だったので、そのあとのレースとしては良い場所だと思います。このコースは難しいですが、好きなコースでもあります。昨年は脚の状態がまだ100%ではなかったので思うようにプッシュできませんでしたし、路面のバンプにはいつも以上に苦しめられました。しかし今年はまったく違う状況です。怪我は完治し、路面はスムースになっているので、とても楽しみです」
M・メレガリ(チーム・ディレクター)談
「アルゼンチンでは苦戦したので、今回は万全の状態でウイークをスタートすることが重要です。オースティンは非常に難しいテクニカル・コースで、理論上は私たちにとって最も相性の良い場所とは言えないのですが、経験的にきっといいレースができると感じています。私たちはいつもこのサーキットをエンジョイしてきました。ここ数年も好成績が多く、昨年はクアルタラロ選手が2位を獲得しています。コンディションはそのときと同じようになりそうなので、今年も大いに期待しています。ただ一部、路面が新しくなっているので、実際の状況は金曜日にならないとわかりません」
WithU Yamaha RNF MotoGP Team
D・ビンダー選手談
「オースティンのレースをとても楽しみにしています。グランプリ・サーキットのなかでも難しいコースのひとつですが、いつもエンジョイしてきたので、今回はMotoGPマシンで走ることになり、とてもワクワクしています。新しく舗装された部分がどのようになっているかは気になるところです。いつものようにゼロからスタートし、少しずつ積み重ねながら目標を定めていきたいと思っています」
A・ドビツィオーゾ選手談
「オースティンでは昨年、良いフィーリングがあったので、今回もとても楽しみです。新しいアスファルトの状態にも注目していますが、とにかくすぐさまサーキットに向かい、好成績を目指してベストを尽くすだけです。前回のアルゼンチンも、終盤は素晴らしいペースで、いい戦いができました。実際のところ、スタート前はそこまでの走りは期待していなかったのです。ですからあのあと、良いアイディアもつかむことができました。単独走行のなかで、マシンについていろいろ試すことができたのです。オースティンではまたテストを重ねながら、フィーリング向上を目指します」
R・ラザリ談(チーム創設者・代表)
「前回アルゼンチンでの経験とデータを携えて、今回のオースティンに臨みます。ふたりのライダーとそれぞれのクルー・チーフが、データを参照しながら前回の出来事について理解し、新たな戦いに向けて何をすべきかを検討していきます。できるだけ多くのポイントを勝ち取るために私たちはただ、懸命に働き続け、ベストを尽くすのみです」
W・ズィーレンベルグ談(チーム・マネジャー)
「今シーズンはここまで、明暗やアップダウンを経験してきました。アルゼンチンでは、とくにドビツィオーゾ選手には、より上位を期待していました。彼がスタート・デバイスについてミスをしたことは間違いありませんが、このようなことは、どんなに経験豊富なライダーであっても誰にでも起こり得ることです。私たちとしては、ただ、2度とないように注意を徹底していくだけです。ドビツィオーゾ選手はオースティンのコースが大好きで、昨年はここで良い走りを見せています。ビンダー選手もまた、ここまでの3戦で急速に力をつけており、アルゼンチンGP決勝日の午前中に行われたウォームアップ・セッションは絶好調でした。今回はまたゼロからのスタートになりますが、ルーキー勢同士の競り合いを期待します。ドビツィオーゾ選手は、より多くのポイント獲得を目指していきます」