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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.13 10月25-26日 カタール

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第13戦カタール大会
■開催地:カタール/ロサイル・インターナショナル・サーキット(1周 5.380km)
■周回数:
レース1:17周(91.460km)
スーパーポール・スプリントレース:10周(53.800km)
レース2:17周(91.460km)

レース1
■開催日:2019年10月25日(金)
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度
■路面温度:34度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分56秒246)
■FL:A・ローズ(Yamaha/1分57秒197)

スーパーポール・スプリントレース
■開催日:2019年10月26日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:33度
■路面温度:40度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分56秒246)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分56秒687)

レース2
■開催日:2019年10月26日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度
■路面温度:34度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分56秒246)
■FL:C・デイビス(Ducati/1分57秒470)

REPORT

レース1:ローズが3位表彰台獲得

うだるような暑さのなか、ロサイル・インターナショナル・サーキットの夜間照明のもとで行われたカタール大会第1レースでPata Yamaha TeamのA・ローズが表彰台を獲得し、チャンピオンシップのランキング3位をキープしている。

ローズはほとんどの時間帯でJ・レイの背後につけていたが、抜き去るにはわずかに力及ばなかった。チームメイトのM・ファン・デル・マークはL・ハスラムとレース終盤まで5位争いを展開。最終ラップで先行されて6位となっている。

グリッド2位からスタートしたローズは、ただひとり、ポールシッターのレイに食らいついてゆく。2台はオープニングラップで早くも後続を引き離し、レース中盤にはアドバンテージを2秒以上に拡大しながら一騎打ちを続けた。終盤になるとレイがわずかに差を広げ、ローズは後方から追い上げてきたC・デイビスとの2位争いへ。

残り4ラップの最終ラップでデイビスがローズのインに飛び込み、続くロング・ストレートではトップスピードを生かしてリードを拡大していった。このあと3位でチェッカーを受けたローズはランキング3位をキープし、4位のファン・デル・マークとの差を7ポイントに、5位のT・ラズガトリオグルとの差を17ポイントに拡大している。

一方のファン・デル・マークは湿度上昇の影響により、とくにコーナー進入でのリアグリップ不足に悩まされて苦しい展開。6位に留まったファン・デル・マークは、明日の第2レースで挽回を狙う。

GRT Yamaha Supported TeamのS・コルテセとM・メランドリは、それぞれ異なる理由で苦戦。コルテセはフロントロースタート後、3ラップまでは3位につけていたが、デイビスに抜かれて4位に後退したあと、第7コーナーで転倒リタイア。

一方のメランドリはグリッド6列目からのスタート。終始、E・ラバティ、M・リナルディとバトルを繰り広げ、最終的にはこれを制して12位でゴールした。

レース2:ローズとファン・デル・マークがランキング3位と4位を獲得

Pata Yamaha with Rizla TeamのA・ローズが、2019シーズンをランキング3位で終了した。午後のスーパー・スプリント・レースで3位、夜間開催の第2レースでは熾烈な4位争いを制してランキング3位を獲得している。

ローズはチームメイトのM・ファン・デル・マークに、わずか1ポイントをリードして最終戦を迎えていた。ファン・デル・マークとT・ラズガトリオグルが最後に逆転を狙うなか、そのプレッシャーをはねのけ、シーズン開幕当初に自ら掲げたランキング3位の目標を達成した。

一方のファン・デル・マークはスーパーポール・レースで6位に留まり、第2レースは7位。この結果、ローズに14ポイント差のランキング4位でシーズンを終了した。

GRT Yamaha Supported TeamのS・コルテセは第1レースでの転倒リタイアを挽回するべく臨み、第2レースでトップ10フィニッシュ。ランキングではJ・トーレスに1ポイント及ばず12位となっている。

コルテセのチームメイトのM・メランドリは、第2レース終了後にレザースーツを掛け、今夜限りでモーターサイクル・レースから引退。現在のWorldSBKライダーのなかで最長の約30年のキャリアに幕を閉じた。第2レースのなかでは、激しくプッシュして2度もオーバーランして順位を下げるなど、レース人生の最後の数ラップをエンジョイすることに決めていた。このあとは故郷へ戻り、第2幕をスタートする。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(3位)

「このコースはグリッド・ポジションが非常に重要。前のほうにいるライダーは、スリップストリームの効果も利用して序盤から逃げることができるのです。私もスタート直後からジョナサンの後ろに食らいついていって、彼はいつも序盤がとても速いので、そのあとはふたりで順調にペースを上げることができました。中盤も好調は続き、良いラインを取りながら、前へ出るチャンスを窺っていました。しかし、そのあとちょっとミスをしてしまって差を広げられてしまいました。4位との差はまだ十分にあったので、無理をせず、丁寧に最後まで走って表彰台に上ろうと決めました。第1レースは後順位でゴールすることが重要。そうでなければランキング3位をキープできなくなり、そのあとがより一層、苦しくなってしまいます。今日はレースをエンジョイできました。あとは明日のレースに集中していきます」

M・ファン・デル・マーク選手談(6位)

「スタートは悪くなかったのですが、最初のいくつかのコーナーで少し乱れてしまいました。1ラップ目から、コーナー進入時に十分なグリップが感じられず、これが原因で最後まで苦戦することになってしまったのです。スーパーポールのあとは何も変更していないので、なぜこのようなことが起きたのかについて、しっかり原因を追求しなければなりません。スーパーポールは決勝用タイヤで絶好調だったのですから。明日までに解決策を見つけ、準備を整えて第2レースに臨みます」

GRT Yamaha Supported Team
M・メランドリ選手談(12位)

「非常に難しいレースでした。おもな理由はグリッド6列目からのスタートです。フィーリングは決して悪くなかったのですが、それでも序盤でラバティをパスすることができませんでした。彼のほうがトラクションが良く、かなりハードにブレーキングしているように見えました。コーナーでは私のほうがいくらかスムースだったのですが、抜き去るのは不可能でした。リナルディに仕掛けたときは、そのあとはらんでしまいましたが、何とか立て直し、もう一度トライしてようやく前に出ることができました。でもそのときにはもう遅かったのです。今日は非常に暑く、湿度も高く、おそらくタイよりも厳しいコンディションだったと思います。しかも前のマシンに近づいてゆくと、そのエンジンの熱まで伝わってくるのです。明日はもっと良くなるよう期待しています」

S・コルテセ選手談(RET)

「スーパーポールが絶好調で、フロントローを獲得することができました。ですから決勝も良い成績を期待していたのです。好スタートを切り、最初の数ラップは何の問題もなく気持ちよく走れていたのですが、6ラップ目、フロントが切れ込み転倒してしまいました。データを確認したところ大きなミスは見つかりませんでしたが、私が何としても前のライダーたちについて行こうとしていたことは否定できません。でも幸い、明日もう一度、チャンスが残っています。フロントロー獲得、序盤のハイペースなど、今日の良かったところを明日につなげていきたいと思います」

レース2
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(4位)

「最終戦を好成績で終えることができてうれしく思います。今シーズンを振り返ってみると、ヘレスでの悪夢やミサノでのトップ走行中の転倒を除けば、常にトップ6をキープできていたのです。今シーズンはランキング3位を目標にしていました。誰だってチャンピオンになりたいことは間違いありませんが、前年に成し遂げたことを、さらに向上させていくことが重要です。そのために今年は、学び続け、前進し続けて良い成果をあげることができたと思います。ただ、今日でこのような素晴らしいチームを離れることになるので、ほろ苦い気持ちが残ります。彼らととてもうまくやってきましたし、ファミリーの一員のように思っていました。CrescentとYamahaから離れることは奇妙な感じ。そして来シーズンはみな、新たなチャレンジに臨むのです。でも今夜は彼らと一緒に楽しみます。私のためにハードワークに取り組み、シーズンの目標を達成させてくれた人たちです」

M・ファン・デル・マーク選手談(7位)

「第2レースの前に何か所かセッティング変更を行い、序盤はスーパーポールのときよりも好調でした。しかし残念ながら、タイヤのグリップが落ち始めると前回と同様に苦しい展開となりました。アレックスを抑えようと、できることはすべてやりましたが、グリップ不足でどうすることもできませんでした。でもシーズン全体を振り返れば、とても満足のいくものだったと思います。ミサノで怪我をして欠場し、そのあとの2戦は完治しないまま走りました。そのような厳しい状況のなかでも、私たちはあきらめずに挑戦し続けました。ランキング4位は望んでいた結果ではありませんが、遭遇したいくつかの苦難を考えれば十分に素晴らしい成績です。チームとヤマハに大きな信頼をおいています。今回は残念な結果ですが、来シーズンもまた力強い走りをお見せできるよう頑張ります。自信はあります」

GRT Yamaha Supported Team
M・メランドリ選手談(17位)

「正直に言えば、ここを離れるにあたって、今日はもっと違う成績を残したいと考えていました。スーパーポール・レースは決して悪くありませんでした。グリッド6列目からのレースは楽ではありませんが、私にとってはとてもエンジョイできるものでもありました。第2レースはスタートで出遅れ、そのあと他のライダーがミスをして押し出されてしまい、復帰したときには非常に厳しい状況になっていました。リナルディが仕掛けてきたときには第1コーナーで押し出され、その時点で私のレースは終わってしまったのです。あとは'ツール・ド・フランス'のラストステージのようなもの。ただライディングを楽しみました。今週は大勢の人が私に会いに来て祝福してくれました。このことが、多くのレース以上に私に誇りを感じさせてくれました」

S・コルテセ選手談(10位)

「スーパーポール・レースではマシンのフィーリングがとても良かったのですが、第2レースは厳しいものになりました。終盤はフロント・グリップに苦しみ、何度も転倒しそうになりました。昨日はリタイアしてしまったので、今日は限界まで攻めたいと思っていましたが、GRT Yamahaとの最後のレースを転倒で終えたくはありませんでした。最後にPata Yamahaのふたりに近づくことができたことは、とても良かったと思います。グリッド3位からスタートすれば誰でも好結果を期待してしまいますが、今シーズンは、最初の5~6ラップだけでなく最後までペースを維持する方法など、学び、理解しなければならないことがたくさんありました。全体的には、素晴らしいルーキー・シーズンを送ることができたと思っています。チャンスを与えてくれたヤマハとGRT Yamahaチームに感謝しています。来シーズンは寂しい思いをしそうです」

A・ドソリ、ヤマハ・モータ・ヨーロッパ・ロードレーシング・マネジャー談

「ヤマハ、私たちチーム、私たちのライダーにとって、非常に長く、しかし非常に好調なシーズンでした。この1年の成果にとても満足しています。アレックス(ローズ)は高い集中力で仕事に取り組み、シーズン後半はマイケル(ファン・デル・マーク)とトプラック・ラズガトリオグルから厳しいプレッシャーを受けながらもランキング3位を守り切りました。Pata Yamahaのふたりが3位と4位を獲得したことは、昨年に比べて大きな成果です。それに加えてマルコ(メランドリ)とロリス(バズ)が、ヤマハR1を9位と10位に導いて強さを証明してくれました。チーム、ライダー、ヤマハのテクニカル・スタッフの献身に感謝します。彼らの継続的サポートと2020年型R1があれば、来シーズンはもっと強くなってまたここに戻ってくる自信があります。アレックス、マルコ、サンドロに心から"ありがとう"を言います。彼らの今後の成功を祈っています」

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