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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.07 6月22-23日 リビエラ・ディ・リミニ

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第7戦リビエラ・ディ・リミニ大会
■開催地:イタリア/ミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ(1周 4.226km)
■周回数:
レース1:18周(76.068km)
スーパーポール・スプリントレース:10周(42.260km)
レース2:21周(88.746 km)

レース1
■開催日:2019年6月22日(土)
■コースコンディション:ウエット
■気温:23度
■路面温度:25度
■PP:T・サイクス(BMW/1分33秒640)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分46秒130)

スーパーポール・スプリントレース
■開催日:2019年6月23日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:35度
■PP:T・サイクス(BMW/1分33秒640)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分35秒169)

レース2
■開催日:2019年6月23日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:27度
■路面温度:45度
■PP:T・サイクス(BMW/1分33秒640)
■FL:T・ラズガトリオグル(Kawasaki/1分36秒814)

REPORT

レース1:ローズはリタイア

ミサノ・サーキットで開催された第7戦の第1レースは、悪天候に見舞われ難しいコンディション。激しい雨のために遅れてスタートしたあと、風雨がさらに強さを増したためわずか3ラップで中断となった。この時点でレースをリードしていたPata Yamaha TeamのA・ローズは、再スタート後の7ラップ目で再びトップに立って2位のJ・レイとの差を拡大。ところが第11コーナーのイン側に溜まった大量の水に足を取られて転倒し、そのままリタイアを余儀なくされた。GRT Yamaha Supported TeamのM・メランドリとS・コルテセは互いにバトルを展開し、それぞれ6位と7位と健闘した。

スーパーポールで2位を獲得したコルテセが、今季2度目のフロントロー・スタート。ローズは予選4位で2列目に並び、メランドリは、13位と後方からの追い上げ。

悪天候のため2度にわたって開始時刻が遅れ、3度目にようやくシグナル・グリーンとなった決勝は、レイとローズが飛び出してすぐさま後続を引き離してゆく展開。後ろについていたローズは、水しぶきで視界が遮られることを嫌って早めに仕掛け、さらにペースを上げて1秒以上のアドバンテージを築いていた。しかし第11コーナーでハイドロプレーニング現象となり転倒した。

一方でメランドリとコルテセは終盤でペースを上げ、それぞれ6位と7位でチェッカーを受けている。

Pata Yamaha TeamのM・ファン・デル・マークは、前日のフリープラクティス第2セッションでの転倒により欠場。脳震盪を起こし、右腕の大菱形骨ととう骨、右側肋骨の2か所を骨折しており、来週には手術を受ける予定。

レース2:ローズがスーパーポールで2位、レース2で4位獲得

10ラップで競われるスーパーポールでPata Yamaha TeamのA・ローズが2位を獲得。午後から行われた第2レースでもその再現を目指したが、グリップレベルが低下した路面に慎重な走りで対応し、最終ラップのL・ハスラムとのバトルで転倒のリスクを避けて4位でチェッカーを受けた。

気温が高く路面が滑りやすいなかで行われたスーパーポールでローズは2位を獲得。午後の第2レースではさらに難しいコンディションとなり多くの転倒車が出る展開となったが、ローズは果敢に攻め続けて4位でチェッカーを受けた。この結果シリーズポイントを合計164ポイントに伸ばしてランキング4位をキープ。3位のM・ファン・デル・マークとの差は24ポイントに縮まった。

GRT Yamaha Supported TeamのS・コルテセは、両レースで転倒する残念な結果。スーパーポールではフロントロー・スタートを生かして表彰台を目指していたが、レース中盤、3位走行中に転倒。第2レースもトップグループに加わりながら序盤で転倒し、再スタートして15位でゴールした。

コルテセのチームメイトのM・メランドリは、スペイン大会の第2レースで科されたペナルティによりグリッド19位からスーパーポールをスタートしたあと毎ラップ着実にポジションを上げて6位を獲得。第2レースはグリッド2列目からスタートして表彰台を目指すも13ラップ目に転倒。再スタートしたが16位に留まりノーポイントに終わっている。

怪我のため欠場しているファン・デル・マークが、右手首にギブスを付けてパドックを訪れた。リミニ病院で手術を受ける予定で、その後の経過を見て復帰時期が決定される。また骨折が疑われていた肋骨は、幸い打撲だったことが判明している。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(RET)

「午前中のウォームアップ・セッションでは、ウエット・コンディションのなか好調に走れていました。決勝は18ラップと長いので、ソフト・コンパウンドのリアタイヤを早々に使い切ってしまうのを避けるためにジョナサン(レイ)の後ろにつけていたのですが、コース上は水が多く、ジョナサンのマシンから上がる水しぶきで前がよく見えなかったので、パスしてリードを広げていきました。非常に順調でしたしスライドもなかったのですが、そのことが、ときに逆に悪影響となることがあるのだと思います。自信を持って走っている最中、第11コーナーに差し掛かると思いがけず、前のラップよりも格段に水の量が増えていたのです。そこで進入する前に強めにブレーキをかけたら、ハイドロプレーニングとなり転倒してしまいました。優勝、あるいは最低でも表彰台を目前にしながら、このようなことになり、チームとヤマハに申し訳なく思っています」

GRT Yamaha Supported Team
M・メランドリ選手談(6位)

「とてもとても難しい一日でした。ドライでもウエットでもマシンのフィーリングがつかめず、とくに大きくリーンしたときに思い通りに扱うことができませんでした。決勝のなかでは、序盤で集団について行くためブレーキを遅らせたらミス。そもそもペースで劣っていたのです。難しいコンディション、難しいレース、難しい状況に苦しみ、このような結果になってしまいました。明日のスーパーポールは、ヘレスでのペナルティにより後方からのスタートとなります。失うものは何もありません。9位以内を目標に臨みますが、簡単ではないでしょう」

S・コルテセ選手談(7位)

「難しいコンディションに翻弄された非常にタフなレースでした。このマシンでウエットを走るのは初めてだったので、新しい経験のなかで私もチームもとても多くのことを学ぶことができました。当然ながら上位争いに加わることはできませんでしたが、最後まで走り切って、できるだけ多くのポイントを獲得するという目標を達成できたことは良かったと思っています。予選2位を獲得しながら7位に終わったわけですから大満足とは言えませんが、明日のふたつのレースに向けて貴重な勉強ができました。そう思えば、今日は価値ある一日でした」

レース2
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(4位)

「昨日は優勝を目指してミスをしてしまいましたが、今週は総合的に見ればとても良かったと思います。ウエットで行われた第1レースでは水の量を予想しきれず転倒し、この経験から多くのことを学びました。今日はドライ・コンディションになりスーパーポールは絶好調。第2レースもいいレースができると思っていましたが、気温が上昇してグリップレベルが下がったため苦戦しました。金曜日のドライから少しセッティングを変更して臨みましたが、路面コンディションはより一層、悪化しており十分な対応ができませんでした。今日は誰にとっても難しいレースだったと思います。何度かハスラムをパスしようと試みましたが、フロントのフィーリングが完璧ではなく抜き切ることができなかったため4位獲得に切り替えました。鈴鹿で2日間のテストを行ったあと、次回大会は私のホーム・コース、ドニントンです。楽しみにしています!」

GRT Yamaha Supported Team
S・コルテセ選手談(15位)

「チームとそのスタッフに申し訳ない気持ちでいっぱいです。彼らは素晴らしい仕事をしてくれたのに、たった1ポイントに終わってしまったのですから。本当ならWorldSBK初表彰台の可能性も含めて、もっとたくさんのポイントを獲得できたはずです。一方で良かったことは、前回のヘレスと比較して大きく前進し、目標にしていたトップグループに加わることができたことです。結局、限界を読み切れずに2回も転倒してしまったわけですが、ここから多くのことを学ぶことができました。チームのみんなが全力で臨んでいたのですから本当に残念ですが、良いときも悪いときもあるのがレースというものだと思います。次のドニントンに向けて今から準備を始めます」

M・メランドリ選手談(16位)

「第2レースではミスをしてしまいましたが、総合的に見てとてもいい週末だったと思います。グリッド19位から9位を目指すのは高すぎる目標だと誰もが思っていたのですが、スーパーポールではマシンのフィーリングが良く6位まで挽回することができました。第2レースも好スタートを切ったあと、4位以下では終わりたくない気持ちが強くてハスラムをハードプッシュ。残念ながら小さいミスをして転倒してしまいました。厳しい状況が続いているなかでも決してあきらめずに粘り強く作業を続けてくれたチームとヤマハに申し訳なく思います。このことで今はより一層、モチベーションが高まっています。次のドニントンはヤマハのマシンに合っているので楽しみです」

A・ドソリ、ヤマハ・モーター・ヨーロッパ・ロードレーシング・マネジャー談

「最終成績では明暗が分かれましたが、それらはYamaha R1のパフォーマンスを十分に反映したものではありません。マイケル(ファン・デル・マーク)は金曜日のドライ・コンディションでトップの速さを見せていながらフリープラクティス第2セッションで転倒して欠場となりました。一方でアレックス(ローズ)はスーパーポールで2位を獲得し、続く第2レースでも4位と健闘。ウエットの第1レースでもレースをリードしていたのですが、コンディションが悪化するなかで転倒しています。サンドロ(コルテセ)は両レースで上位を走ってハイペースを見せましたが、残念ながら転倒してしまいました。マルコ(メランドリ)は金曜日にフィーリングをつかめず苦戦したものの、決勝では調子を上げて昨日のウエットで6位を獲得。今日の第2レースではドライで表彰台争いに加わりましたが、転倒で順位を下げ結果につなげることはできませんでした。彼らのパフォーマンスは明らかに、ヤマハがあらゆるコンディションで十分に力を発揮できることを証明しています。私たちの次の目標は、この力を結果に結びつけることです」

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