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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月8-9日 スペイン

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第6戦スペイン大会
■開催地:スペイン/ヘレス・サーキット(1周 4.423km)
■周回数:
レース1:20周(88.460km)
スーパーポール・スプリントレース:10周(44.230km)
レース2:20周(88.460km)

レース1
■開催日:2019年6月8日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:29度
■路面温度:48度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分38秒247)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分39秒305)

スーパーポール・スプリントレース
■開催日:2019年6月9日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度
■路面温度:35度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分38秒247)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分39秒304)

レース2
■開催日:2019年6月9日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度
■路面温度:10度
■PP:J・レイ(Kawasaki/1分38秒247)
■FL:J・レイ(Kawasaki/1分39秒876)

REPORT

レース1:ファン・デル・マークが2位獲得、メランドリも3位表彰台へ

ヘレス大会の第1レースでPata Yamaha TeamのM・ファン・デル・マークとA・ローズが終始、表彰台争いを展開。ファン・デル・マークは2位を獲得したが、ローズは最終ラップの最終コーナーで、激しくパスを試みたJ・レイに接触されて転倒した。レース終了から5時間後、FIMによりレイに1ポジション・ダウンのペナルティが決定。4位でチェッカーを受けたGRT Yamaha Supported TeamのM・メランドリが繰り上げ3位となった。メランドリのチームメイトのS・コルテセが8位。

ポールシッターで現在ランキングトップのA・バウティスタが序盤からハイペースでレースをリード。レイが2位で続き、Pata Yamahaのふたりがフォーメーションを組んでこれを追う展開。ファン・デル・マークが先に仕掛け、ストレートに続く新たに名付けられたダニ・ペドロサ・コーナーでレイを捉えて2位に浮上し、さらにバウティスタを追って行った。

このあとローズはレイとバトルを展開。残り3ラップでついに3位に浮上し、最終ラップまでには十分なリードを築いていた。ところがその最終コーナーでレイが進入を誤りローズのハンドルバーに激しく接触。レイはそのままゴールを目指して3位でチェッカーを受けたが、ローズは転倒して16位に後退してしまった。

FIMはこのアクシデントについて調査を行い、チェッカーから5時間後になってレイの4位降格を決定したほか、明日のスーパーポールを最後尾からスタートさせることとした。これによってメランドリが3位に繰り上がり今季2度目の表彰台ゲット。しかしローズの16位に変化はなかった。

ローズは転倒により左肩と左手首にダメージを受けており、メディカルセンターでの診察では許可が出ているものの、明日のウォームアップ・セッション開始前にもう一度、検査を受けることとなった。

2位を獲得したファン・デル・マークは、今季初めてローズを上回る154ポイントでランキング3位に浮上。ローズは140ポイントで4位となっている。

メランドリはフロントロー・スタートのアドバンテージを生かせず序盤で苦戦。4位でチェッカーを受けたあと、FIMの決定により3位となった。チームメイトのコルテセはオープニングラップでポジション・アップを図るなかでブレーキングをミスして15位へ後退したが、ここから懸命の挽回で8位を獲得している。

レース2:ファン・デル・マークが今季初優勝

Pata Yamaha TeamのM・ファン・デル・マークが第2レースで今季初優勝を果たして表彰台の頂点に立った。第1レース、スーパーポール、第2レースとすべてのレースで表彰台に上る大健闘だった。GRT Yamaha Supported TeamのM・メランドリは午前中のスーパーポールでファン・デル・マークとともに表彰台に上ったが、第2レースはトップ走行中に転倒リタイア。チームメイトのS・コルテセは第2レースで自己ベストの6位。A・ローズは本日の両レースで転倒してわずか2ポイント獲得に留まっている。

スーパーポールをグリッド7位からスタートしたファン・デル・マークは順調にパスを重ねて2位を獲得。これによって第2レースでフロントローに並び、好スタートからメランドリ、T・ラズガトリオグルとしばらくバトルしたあと、ここから抜け出てJ・レイについて行った。7ラップ目ごろからレイのペースが落ち始めると後続グループが差を縮めてきたため、ファン・デル・マークは第2コーナーで仕掛けてトップに浮上。その後は周回ごとにアドバンテージを広げハイペースで最後まで走り、レイに3秒以上の差をつけてトップでチェッカーを受けた。今季初優勝を挙げたファン・デル・マークはシリーズポイントを188に伸ばし、ランキング3位につけている。

その一方で、チームメイトのローズは厳しい戦いを強いられていた。第1レースではレイの激しいオーバーテイクによって表彰台を逃し、今日のスーパーポールではファン・デル・マークとバトル中に転倒。そして第2レースではグリッド10位からスタートしたあと第2コーナー進入ではらんで後退し、再スタートしたものの14位に留まった。

メランドリはスーパーポールで3位を獲得して表彰台。第2レースは好スタートからトップに立ったが、6ラップ目の第5コーナーでC・デイビスと接触してともに転倒リタイアとなっている。

メランドリのチームメイトのコルテセは、前回イモラでの悔しさを晴らすような好調ぶり。午前中のスーパーポールで9位を獲得し、第2レースでは自己ベストとなる6位獲得と健闘した。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
Pata Yamaha Team
M・ファン・デル・マーク選手談(2位)

「スーパーポールはフィーリングがとても良かったのですが、何度かのミスでコンマ数秒遅れてグリッドは3列目になってしまいました。決勝では好スタートを決め、オープニングラップで何台か抜いて素早くリズムをつかむことができたので、タイヤをセーブしながら落ち着いて走行。アレックスをパスしたときにはフロントのフィーリングが気になるところもありましたが、そのあとジョニー(レイ)に詰め寄り2位に上がることができました。すぐさま逃げたかったのですが、ジョニーはしばらく後ろについて来ていました。今日はマシンの調子が良く、チームのみんなも本当に頑張ってくれました。でも明日に備えてフロント周りのフィーリングをもう少し上げていきたいと思っています」

A・ローズ選手談(16位)

「レースの結末にがっかりしています。マシンは絶好調とまではいかず、マイケルについて行くことはできなかったのですが、自分のペースを守って安定して走れていました。ジョニーといいバトルを展開し、彼より少し上回っていると思っていたので残り3ラップで仕掛けました。そのまま最終ラップまで順調に走って3位を獲得できると感じていましたが、ジョニーが最終コーナーで判断ミスをしてぶつかってきたのです。激しく当たったので今も体に痛みがあります。彼はそのあとペナルティを科せられましたが、私が表彰台のチャンスを逃し16ポイントを失った事実は変わりません。非常に残念です。マシンについては改善の余地もあるものの、全体的にはここまでいいペースを維持できているので、明日のふたつのレースのなかで今日の損失を埋められるようベストを尽くします。悔しい結果でしたが、得るものも多い一日でした」

GRT Yamaha Supported Team
M・メランドリ選手談(3位)

「このような形での3位は、レースのなかで普通に勝ち取る表彰台とは異なりますが、今回のことはチームとヤマハの全員の努力に対するプレゼントのようなものだと考えています。思いがけないプレゼントだとしても、私たちがそのすぐそばに居ることを証明し、さらに奮起させる機会となっています」

S・コルテセ選手談(8位)

「良いレースでもあり、悪いレースでもありました。オープニングラップでリナルディをパスしようとしたとき、ブレーキングでミスをしてはらみ15位まで落ちてしまいました。しかしそのあとは、私個人としては今季最高の走りができたと思っています。順位は最高ではありませんが、大勢をパスし、何度も表彰台に上っているハスラムといいバトルができました。こんなに多くのライダーをパスしたのは初めてですから、確かな前進と言っていいと思います。これからデータを分析してさらに改良を目指し、明日のふたつのレースに備えます」

レース2
Pata Yamaha Team
M・ファン・デル・マーク選手談(優勝)

「何という素晴らしい一日でしょう! スーパーポールで何度か甘いパスを試みて遅れてしまったことは自分自身に腹を立てていますが、最終的には2位でゴールして第2レースのフロントローを獲得することができました。好スタートを決めて飛び出したものの、すぐにジョニー(レイ)に抜かれ、そのあとは彼の後ろについてタイヤをセーブしながら順調に走行を続けていました。しかし彼のペースがそれほど上がらず、私の後ろには後続グループが近づいてきていたので、パスを試み、前へ出て逃げようと考え、実際にそのようにしました。マシンの状態は素晴らしく、わずかな変更だけで十分でした。マシンの進化を本当にうれしく思っており、チームとヤマハのハードワークに感謝しています」

A・ローズ選手談(14位)

「今回のヘレスは非常に厳しい戦いでした。第2レースはグリッド10位からのスタートとなってしまいましたが、ペースではトップグループに負けていないと思っていたので初めから激しくプッシュして挽回を目指しました。しかし第2コーナー進入で、大勢が一斉に飛び込んで混戦となるなかではらみ、転倒してしまったのです。ウイークを通じてマシンはとてもよく走ってくれていて、スピードも安定性も上々でしたが、不運もあり臨んだ結果にはなりませんでした。良かったところに焦点を当て、同様の方向性で作業に取り組み、次回ミサノではもっと強くなって臨みたいと思います。マイケルとチームの優勝を祝福します」

GRT Yamaha Supported Team
M・メランドリ選手談(DNF)

「転倒でウイークを終えることになり非常に残念です。でも2週間前のことを考えれば、3レースのすべてで表彰台争いを展開したことは評価できることだと思います。ただチャズ(デイビス)とのバトルのなかで、前のラップで順位が逆だったときには彼のためにスペースを残しておいたのに、あのとき彼は、それと同様のスペースを私のために残してくれなかったことが残念です。でもこれもレースのなかでのアクシデントであり、それ以上のものではありません。スーパーポールでは、アグレッシブなブレーキングをするトプラック(ラズガトリオグル)とのバトルは大変でしたが、最終的には表彰台に上ることができました。悔しさが消えることはありませんが、次のレースに向けてポジティブな気持ちで家に帰ろうと思います」

S・コルテセ選手談(6位)

「第2レースはとても好調で、今シーズン最高の成績を獲得することができました。ラップタイムも昨日の第1レースと比べて格段に良くなっていたので、大きなセッティング変更を行わなくてもトップグループについて行くことができ、もしかしたら4位へのチャレンジも可能だったかもしれません。しかしそのなかでも多くのことを学び、次のために何が必要かを知ることができました。好成績と確かな進化を携えてここヘレスを発つことをとてもうれしく思っています。次のミサノでまた上位グループに加わり、さらに上の成績を勝ち取るために全力を尽くします」

A・ドソリ、ヤマハ・モーター・ヨーロッパ・ロードレーシング・マネジャー談

「マイケル(ファン・デル・マーク)がシーズン初優勝を果たし、ヤマハが大成功をおさめました。彼とそのチームに祝福を贈ります。彼の聡明なレース運びはライダーとしての着実な成長を如実に物語っており、将来の活躍を予言するものともなったと思います。またYamaha Motor Europeとチームとが力を合わせて行ってきた開発が、R1の進化につながっていることもはっきりとわかりました。アレックス(ローズ)については、本来の実力が成績に反映されず残念です。しかし近いうちには彼自身が自分のフル・ポテンシャルに気づき、それを十分に発揮できる日が来ると信じているので、今日の結果にくよくよせず、良かった点を大切にするべきだと考えます。GRT Yamahaのふたりも好調を取り戻しました。このところ苦戦ばかりでしたが、決してファイティング・スピリットを失わずに復活を信じ続けてきた結果だと思います。マルコ(メランドリ)のふたつの表彰台は彼らのハードワークに対するご褒美にもなりました」

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