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スーパーバイク世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。

Rd.03 4月6-7日 アラゴン

RACE DATA

■大会名称:スーパーバイク世界選手権第3戦アラゴン大会
■開催地:スペイン/アラゴン(1周5.077km)
■周回数:レース1:18周(91.386km)
スーパーポール・スプリントレース:10周(50.770km)
レース2:18周(91.386km)

レース1
■開催日:2019年4月6日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:13度
■路面温度:21度
■PP:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒049)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒755)

スーパーポール・スプリントレース
■開催日:2019年4月7日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:10度
■路面温度:17度
■PP:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒049)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒885)

レース2
■開催日:2019年4月7日(日)
■コースコンディション:ドライ
■気温:13度
■路面温度:24度
■PP:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒049)
■FL:A・バウティスタ(Ducati/1分49秒958)

REPORT

レース1:ローズとファン・デル・マークが表彰台争い

Pata Yamaha TeamのA・ローズとM・ファン・デル・マークは5台による熾烈な表彰争いを展開していたが、終盤でリア・グリップ低下により離されて、それぞれ4位と6位。GRT Yamaha Supported TeamのS・コルテセは、オープニングラップで遅れたものの7位まで挽回してトップ・サテライト。チームメイトのM・メランドリはマシンのフィーリングをつかめないまま12位で終了した。

ローズはグリッド2列目から絶好のスタート。そのままハイペースを維持して3位に浮上し、C・デイビス、J・レイと互いに何度も順位を入れ替えながら2位争いを展開した。残り6ラップではローズの2位獲得が確実かに見えていたが、リア・グリップが低下してペースが上がらず。最終的には表彰台も逃して4位でチェッカーを受けた。

一方、スーパーポールで11位に留まったファン・デル・マークは、初めて試すセッティングで勝負をかける。グリッド3列目から絶妙なスタート・ダッシュを決めて追撃を始めたが、まもなく、前を走るM・レイターバーガーの転倒を避けるためペースダウンを強いられてしまった。レース中盤には2位グループまで挽回したものの、ローズ同様、終盤でリア・グリップが低下して6位へ後退した。

コルテセはスーパーポールで2位獲得の好調ぶり。レース序盤でいくつかポジションを下げたが、その後リズムをつかむと終盤では第2グループに迫る健闘を見せた。これで3レース連続の7位を獲得し、より一層、表彰台に近づいた。

コルテセのチームメイトのメランドリは、マシン・セッティングが決まらないまま決勝に臨んで苦しい展開。スタートはうまくいったものの徐々に順位を下げて12位となった。チームはこれからデータを分析し、第2レースでの挽回を目指す。

レース2:ローズがスーパーポールで表彰台獲得

A・ローズがスーパーポールでJ・レイ、C・デイビスとの熾烈なバトルの末に3位に入り、今季4回目の表彰台。M・ファン・デル・マークはM・リナルディの第1コーナーでの転倒に巻き込まれるも、再スタートして15位。GRT Yamaha Supported TeamのS・コルテセはスーパーポール9位。M・メランドリはセッティングに悩みスーパーポール11位に留まった。

ローズはスーパーポールでの好調を再現しようと第2レースに臨んだが、レイ、デイビス、L・ハスラムとのバトル中、残り3ラップでリア・グリップ低下のため後退して5位。この結果、シリーズポイントでは合計100ポイントのランキング3位となっている。

ローズのチームメイトのファン・デル・マークはグリッド4列目からの挽回を目指していたが、フロントのチャタリングに見舞われてペースが上がらず8位となった。シリーズポイントは合計79でランキング4位をキープしており、5位のL・ハスラムに5ポイント差をつけている。

コルテセはグリッド3列目から10位を獲得し、開幕以来連続のトップ10入り。今回はレース序盤で集団に飲み込まれることもなく順調な挽回に成功しており、トップ6も現実的な目標となってきた。シリーズポイントは合計39でランキング8位。

その一方でチームメイトのメランドリは第1レースに続いて厳しい状況。スーパーポールでリナルディの転倒の影響を受けてグリッドポジションを下げていた上に、第1レースでも経験した問題を解決しきれず苦戦を強いられた。そのなかでも11位獲得と健闘したが、シリーズポイントで63に留まりランキング6位に後退した。

WSBK RESULT Race.1

WSBK RESULT Superpole Race

WSBK RESULT Race.2

RIDERS RANKING WSBK

CONSTRUCTORS RANKING WSBK

COMMENT

レース1
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(4位)

「いいバトルができました。でもそれがトップバトルではなかったことは残念です。ひとりがすでに遠く離れていましたからね。残り6ラップか7ラップの頃には2位を確信していましたし、ジョナサン・レイに抜かれたときも抜き返せると考えていたのです。ところが残り3ラップくらいになるとリア・グリップが急激に低下してペースをキープできなくなってしまいました。最後に表彰台を逃して悔しい気持ちですが、それとは別に、バトルをエンジョイし、同時に様々なデータを収集できたことは良かったと思います。明日までにR1のパフォーマンスをさらに上げていけるよう期待します」

M・ファン・デル・マーク選手談(6位)

「午前中でマシン・セッティングを変更したのですが、あまり良い効果がなく、スーパーポールにも影響してしまいました。そこで決勝では初めてのセッティングでギャンブル。するとこれがうまくいってグリッドへ向かう途中で早くも成功を確信していました。スタートも好調でしたが、レイターバーガーが目の前で転倒したため後退。ここまでマシン・フィーリングもペースもとても順調だったにもかかわらず、なかなかパスすることができず、そのうちにグリップが低下してペースをキープできなくなってしまいました。終盤でポジションを下げたことは残念ですが、マシン・セッティングについて大きく一歩前進できたことは収穫です」

GRT Yamaha Supported Team
S・コルテセ選手談(7位)

「良い一日だったと思います。予選2位は自己最高。決勝でも上位グループとの差を詰めてゆくことができました。タイの第2レースでは表彰台まであと25秒ありましたが、今回はわずか8秒。どちらも順位は7位でしたが、まったく別の7位だと思っています。つまりトップとの差がとても重要なのです。ここまでとても良い仕事ができています。さらなる進化のために何が必要なのかがわかってきたところなので、明日のレースがとても楽しみです」

M・メランドリ選手談(12位)

「スーパーポールでレース・タイヤを履いて順調だったのですが、決勝では問題が出てしまいました。セッティングを少し変えてスピードを引き出そうとしましたが、エンジンブレーキが思うように効かず、フィーリングも前より悪化してマシンを制動できなくなってしまったのです。コーナーではフロントが高い感じでグリップしてくれないので、思うようにマシンの向き換えができませんでした。このように厳しい戦いになってしまいましたが、本来の私のポテンシャルはもっと高いと信じています。だからこそ明日のチャレンジを楽しみにしています」

レース2
Pata Yamaha Team
A・ローズ選手談(5位)

「スーパーポールで表彰台を獲得できたのに、第2レースは5位と悔しい結果になりました。ジョナサンやチャズともっと激しく、もっと長くバトルできると思っていたのですが...。でもレオンとまたいいバトルができたことはうれしく思いました。彼はこのところ苦しんでいましたからね。今日はとくに第1コーナーで何度も激しく競り合いました。私は残念ながら、最後までこのバトルを続けるだけの力がありませんでしたが、前回、今回と着実にパフォーマンスが上がってきていますし、R1のライディングをエンジョイできるようになってきました。これからはマシン・セッティングの細かい部分をさらに磨き上げ、終盤までいい戦いができるようになりたいと思います。次のアッセンは私もマシンも大好きな場所なので、とても楽しみです」

M・ファン・デル・マーク選手談(8位)

「スーパーポールは本当にアンラッキーでした。リナルディが目の前で転倒したので避けきれず、私も転倒してしまったのです。このため第2レースはグリッド12位と厳しい展開になりましたが、昨日は11位から挽回したので今日も期待は持っていました。そして昨日と同じように好スタート。でも序盤からフロントに不具合があり、思うように順位を上げることができませんでした。いくつかのコーナーでチャタリングが出てしまって順調な走りを続けることができなかったのです。この問題がなければ、もっと上へ行けたと思うのでとても残念です。総合的には厳しいウイークになりましたが、また何歩か前へ進むこともできたので、経験から学び、次につなげたいと思います」

GRT Yamaha Supported Team
S・コルテセ選手談(10位)

「WorldSBKにステップアップ以来、最高のウイークになりました。今日は、実際のところ少し後退したと言えるかもしれませんが、昨日はトップ・サテライト、フロントローとまさにパーフェクトだったのです。今日もスーパーポール、第2レースともにトップ10に入っていますし、ウイークを通じ1度もクラッシュすることなく好調を維持できていることを喜ぶべきでしょう。第2レースではリナルディをパスするのに少し手間取りましたが、それがなかったら6位も狙えたかもしれません。開幕以来ここまで、期待以上の成績です。次のアッセンに向けての課題はわかっています。ヤマハのマシンに合ったコースだと思うので楽しみです」

M・メランドリ選手談(11位)

「今日もまた非常に難しい戦いになってしまいました。スーパーポールでの他車の転倒の影響でグリッド5列目からスタート。最初の数ラップは悪くなかったのですが、突然リア・グリップがなくなって、次にフロントも落ちてきて、どうすることもできないような状態になってしまったのです。ウイーク初日から同様のフィーリング、同様の問題が続いていたので非常に厳しい状況でした。問題解決に集中的に取り組み、いろいろなセッティング変更を試みながら私のライディング・スタイルに合ったものを見つけていきたいと思います」

A・ドソリ、Yamaha Motor Europe Road Racing Manager談

「ヨーロッパに戻ってきて、トップとの差がさらに縮まっているのを見て、これまでの開発の方向性が正しかったことを確認することができました。でも同時に、今回のアラゴンでは、とくに最後の数ラップで問題が出てしまうこともわかりました。 アレックスはウイークを通じて速さをキープしてR1のポテンシャルを証明するなど素晴らしい仕事をしてくれました。彼自身も安定性を増していることが、マシンの進化と同様にとても重要なことだと考えています。これからは私たちチームが、彼が最後まで表彰台争いを展開できるような状況を用意してあげなければなりません。マイケルは金曜日の問題、つまり彼が気持ち良く乗るためのセッティングを見つけるまでに時間がかかり過ぎてしまったことが、今日の結果にまで影響してしまいました。チームとしてはこの点でも改善が必要で、マイケルだけでなく、同じような問題に苦しんだマルコのためにも、セッティング作業のスピードアップを図る必要があります。サンドロもよく頑張ってくれました。日ごとにR1に慣れて特性をつかみ、今回も3レースともトップ10入りを達成しています。 このように全体的には良かったところと悪かったところがあったわけですが、昨年と比較するなら確実に前進していますし、ここからさらに進化するために集中して取り組むべき課題もはっきりと見えています」

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