スーパーバイク世界選手権
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどSBKクラスに関する情報をお届けします。
Rd.06 5月15日 マレーシア
RACE DATA
■大会名称:スーパーバイク世界選手権第6戦マレーシア大会
■開催地:マレーシア/セパン(1周 5.543km)
■周回数:レース1:16周(88,688km)/レース2:16周(88,688km)
レース1
■開催日:2016年5月14日(土)
■コースコンディション:ドライ
■気温:32度 ■路面温度:46度
■PP:T・サイクス(カワサキ/2分02秒246)
■FL:T・サイクス(カワサキ/2分03秒637)
レース2
■開催日:2016年5月15日(日)
■コースコンディション:ウェット
■気温:26度 ■路面温度:30度
■PP:T・サイクス(カワサキ/2分02秒246)
■FL:D・ジウグリーノ(ドゥカティ/2分16秒716)
REPORT
予選2番手のローズが決勝を5位入賞
【レース1】
Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのA・ローズは、スーパーポールで2分03秒002を記録して2位を獲得。自信を持って臨んだ決勝は、フロントロウから好スタートを切ってホールショット。オープニングラップでレースをリードしたあと、16ラップを堂々と走り切り、最終的に5位でチェッカーを受けた。
ホールショットを奪って真っ先に第1コーナーに進入したローズ。スピードをキープしてほぼ1周にわたりトップを走行していたが、最終ヘアピンで1台に抜かれ、2位に後退した。その後もトップグループに加わり、4台で激しいバトルを展開。しかし5ラップ目の第4コーナーで大きくはらみ、その間に9位まで後退してしまった。
決してあきらめることなく、すぐさま挽回を開始。順調にペースを上げ、みるみるうちに前車との距離を縮めてゆく。そして1台また1台と抜き去って、13ラップ目の中盤までに6位。さらにその終盤でもう1台をパスして5位に浮上した。レース終盤にはラップタイムで4番目の速さをアピール。この活躍でチャンピオンシップを合計70に伸ばし、ランキングもふたつ上げて9位となった。
第2レースは明日(日曜日)、現地時間16:00にスタート。11:25にはウォームアップ・セッションが行われる。
【レース2】
セパン・インターナショナル・サーキットは激しい雨に見舞われ、モチュールFIMスーパーバイクの第2レースはウエット・コンディションのもとで開催。Pata Yamaha Official WorldSBK TeamのA・ローズは6位走行中、第12コーナーでハイサイドを起こし、転倒リタイアに終わった。
オープニングラップで6位を走行していたローズ。リアのグリップ不足に悩まされて4ラップ目までに9位へ後退したが、その後5ラップをかけて再び前車との差を詰め、さらに3ラップで6位を取り戻した。トップ5を目指してペースを上げたローズはしかし、第12コーナー進入でハイサイドを起こして転倒。4ラップを残して早々に戦列を離れることとなった。サーキット内のメディカル・センターで鎖骨骨折が判明。今夜のうちにイギリスへ戻り、さらに詳細な検査を行う予定。
WSBK RESULT Race.1
WSBK RESULT Race.2
RIDERS RANKING WSBK
CONSTRUCTORS RANKING WSBK
COMMENT
【レース1】
A・ローズ選手談(5位)
「いい日、いいレースになった。予選も決勝も今季最高の順位を獲得できたからね! それにスタートがうまくいってレースをリード。YZF-R1でトップを走るのはとってもいい気分だったよ。毎回このようにしなければいけないんだけれど、そのためにはもっともっとハードワークを続けていかないと。終盤、5位まで挽回する間はとてもペースが良くて、この面ではかなり大きく成長できたと思う。4位も狙っていきたかったけれど、どうしてもあと一歩が届かなかった。序盤、チャズ(デイビス)について行こうとハードにプッシュし過ぎてしまい、それがミスにつながってしまった。明日までにか所かセッティング変更を行う予定。マシンのフィーリングが向上すれば、表彰台も不可能ではないと思っている。こんことを言うのはまだ早過ぎるかもしれないけれど、今日は本当に好調だったし、レースを楽しむことができた。明日もまた、このように素晴らしいレースができるよう期待している」
P・デニング、チーム代表談
「アレックスと、Pata Yamaha Official WorldSBK Teamのみんなにおめでとう! セパンの暑さに負けず皆が努力し、そのおかげでこのような成績を獲得することができた。本当に素晴らしい仕事ぶりだった。予選でフロントロウを獲得し、1ラップだがレースをリードし、コースアウトから5位まで挽回。この経過を見れば、ネガティブな要素はひとつも見当たらない。むろん、ライバルたちのレベルまで一足飛びに追いつけるはずはない。我々の戦いはまだ始まったばかりで、ヤマハの引き続きのサポートとチームクルーの努力によって、小さな一歩を少しずつ積み重ねている段階だ。仮定の話には意味がないかもしれないが、もしもあのミスがなかったとしたら、それ以外のアレックスのペースなら表彰台も決して夢ではない。明日も力強い走りをお見せできるよう、マシンのさらなるパフォーマンス向上を目指していきたい」
【レース2】
A・ローズ選手談(リタイア)
「第2レースはスタート早々から、コーナーの立ち上がりでリア・グリップに悩まされた。最大限のパフォーマンスを目指して、いつもとは別のラインをとったり、ライディング・ポジションを変えたり、さらに残り6ラップくらいではプッシュを強めてみたりした。実際、そのときには順調に何台かパスして再びトップ5を狙っていこうというところだったが、ハードなプッシュにグリップが耐え切れず、とうとうハイサイドを食らってしまった。かなり激しい転倒だったので今は痛みもひどいけれど、なるべく早く治して、早くレースに復帰したい」
P・デニング、チーム代表談
「昨日まで非常に好調だっただけに、このような結果になり残念だ。アッセンでのウエット・コンディションで見事なスピードを見せてくれていたので、今回もうまくいくと信じていたが、セパンはレイアウトも路面の状態も大きく異なっており、アレックスはリア・グリップに悩まされることになってしまった。いつも通り100%を注ぎ込んでベスト・リザルトを目指し、ポテンシャル・アップの方法を学習し、今回もまた好成績獲得の可能性が十分にあったが、残念ながらアクシデントに阻まれてしまった。アレックスは自分のミスだと言っているが、チームとしてもYZF-M1のより良いセッティングをチョイスすることもできたはずだ。もちろん運も必要だが、現時点では、我々にとって厳しいものになっているようだ。今はアレックスとシルバンの回復を見守るしかない。2週間後のドニントン・パークでみなさんにお会いできるよう願っている」