ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.03 5月5日 スペイン
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第3戦スペインGP
■開催日:2013年5月4日(金)フリー走行、5日(土)予選、6日(日)決勝
■開催地:スペイン/ヘレスサーキット
CIRCUIT DATA
■開設:1985年
■コース長:4.423km
■サーキットレコードラップ:1分39秒731(2010年:D・ペドロサ)
■サーキットベストラップ:1分38秒189(2008年:J・ロレンソ)
■2012年の優勝者:C・ストーナー
REPORT
今シーズンもヨーロッパ・ラウンドがスタート!
モトGP第3戦はスペイン南部にあるヘレス・サーキットで開催。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソとV・ロッシは今週末、シーズン初めてとなるヨーロッパ・ラウンドに臨む。
ディフェンディング・チャンピオンのロレンソは、第2戦終了時点でM・マルケス(ホンダ)と同ポイントで並ぶランキング1位。前回のアメリカGPはYZR-M1がこのコースとベスト・マッチせず厳しい戦いを強いられたが、今回のヘレスは相性が良く、2006年と2007年に250ccクラスで、2010年と2011年にモトGPクラスでそれぞれ優勝を果たしている。またラップタイムにおいても、2008年に自ら記録した最速タイムが未だ破られておらず、ポールレコードと決勝のファステストラップを維持。昨年は惜しくも2位に留まり3年連続優勝はならなかったが、これまでの実績に対する評価は高く、今年も大いに期待されている。ロレンソが125ccクラスでグランプリ・デビューを果たしたのもこのコース。そのプラクティス初日は年齢が規定に達していなかったため出場が許可されず、15歳の誕生日を迎えたあとの第2セッションがグランプリでの初走行となった。
一方、第2戦終了時点でランキング4位のロッシ。ロレンソ同様、ヘレス+M1の走りをよく知り尽くしており、数々の好成績も残しきた。モトGPクラスで合計6回、125ccと250ccでもそれぞれ1回ずつの優勝経験を持ち、全13回の決勝出場中、表彰台獲得は9回を数える。
ヘレス・サーキットは1986年に建設され、翌1987年に初めてのグランプリを開催。自然の円形競技場のなかに設けられた全長4.423kmのコースは素早い向き換えを要求されるコーナーがいくつも連なり、ハード・ブレーキングのポイントは少ない。
COMMENT
J・ロレンソ選手談
「ついにヘレスにやって来た!ここは本当に素晴らしいコースで、とくにスペイン人ライダーにとってはとても思い入れのある場所。毎年、グランドスタンドに大勢のファンが詰めかけ応援してくれるんだ。でも今の僕らは、冷静さを忘れずに長いチャンピオンシップ・シーズンのことを考えなければならない。確かにヘレスはヤマハにとって相性の良いコースだけれど、このようなハイレベルの戦いにおいては、ベターではあってもベストと言うことはできないだろう。でも前回のオースティンに比べると全体に小さめでストレートも短いので、これが僕らに不利にはならない。それにそのあとのコーナーも悪くない。少なくとも大好きなコースのひとつなので、きっといい走りができるだろう」
V・ロッシ選手談
「今回はとても重要なレースなんだ。テストのときと同じように、絶好調の走りができると確信している。ここでうまく仕事をこなして表彰台を目指していきたい。セッティング面では課題がまだ残っているけれど、いくつかいいアイディアも浮かんでいるんだ。また決勝翌日の月曜日にはテストを予定していて、新しいことを試すチャンスになるだろう。次からのヘレス、ルマン、ムジェロはどれも好きなコース。好成績を期待している」
W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「ヘレスは相性の良いコースのひとつ。だがそれはライバルたちにとっても同じだろう。少なくとも、ヤマハのマシンはオースティンのときより好調に走ってくれるはずなので、より一層のいい走りを期待したい。何よりグリップ感が格段に良くなるが、これもすべてのライダーに平等だ。我々としてはまずトップとの差を縮めてバトルに持ち込み、そのあとで、カタールのときのようなグリップでの優位性を発揮できるよう力を注ぐ。目標は表彰台。シーズンはまだ長くたくさんのレースが残っているが、常に表彰台獲得が我々の目標になるだろう」
M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「今回は非常に期待している。ここヘレスでは冬季テストで実績を挙げており、ふたりとも3日間のテストを通して安定して速く走ることができた。その状態をキープしてウイーク初日から順調にスタートできるだろう。そして最終的に好成績を獲得できると信じている。決勝後にはまたテストを行う予定。新しいものを試すことが重要なのだ」