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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.06 6月16日 カタルニア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第6戦カタルニアGP
■開催日:2013年6月16日(日)決勝結果
■開催地:スペイン/カタルニア(4.727km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:31度 ■路面温度:52度
■PP:D・ペドロサ(1分40秒893/ホンダ)
■FL:M・マルケス(1分42秒552/ホンダ)

REPORT

ロレンソ今季3勝目を飾る、ロッシは4位

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが優勝。同チームのV・ロッシは4位、モンスター・ヤマハ・テック3チームのB・スミスは6位、C・クラッチローは転倒リタイアだった。

予選3番手、フロントロウのイン側発進のロレンソは、綺麗なスタートを決めホールショットを奪うとその後レースをリード、中盤は2番手D・ペドロサがすぐ後ろに迫るシーンもあったが、終盤は少しずつリードを拡大し最終的には1秒7差で優勝を飾った。ロッシは予選7番手3列目発進だったが、序盤からトップ集団に食い込む展開。序盤はロレンソ、ペドロサ、M・マルケス、クラッチローのすぐ後の5番手につける。クラッチローの転倒で4番手に上り、その後は前を行くマルケスを追うが及ばず4位でゴールした。

モンスター・ヤマハ・テック3チームでは、モトGPルーキーのB・スミスと3戦連続表彰台を目指していたC・クラッチローが明暗を分ける結果となった。スミスは自己ベストの6位を獲得。一方のクラッチローは6周目、4位走行中に転倒してリタイアとなった。スミスは前回のムジェロで2度の転倒。左手小指損傷と左手首のひびに悩まされながら臨んだ今回も、ウイーク初日に大転倒を喫して厳しい状況に追い込まれていた。しかし決勝ではわずか3ラップで10位まで浮上。路面温度が52度まで上がり、タイヤ・コントロールが重要なファクターとなったこのレースで、ルーキーとは思えない巧者ぶりを見せてその後も着実に順位を上げていった。そして一時は4秒以上も離されていたA・ドビツィオーゾを追い詰め、23ラップ目でついにパス。6位に上げてチェッカーを受けた。

一方のクラッチローは、午前中のウォームアップ・セッションでトップに立つなど非常に好調で、周囲の期待も高まっていた。決勝ではロレンソ、ペドロサ、マルケスのスペイン人トリオの後ろにつけていたが転倒。ル・マン、ムジェロに続く3回目の表彰台は実現しなかった。シリーズポイントでは合計71ポイントとなり、ランキング4位をキープ。次回アッセンでは、もう一度表彰台獲得を狙う。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 43'06.479
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +1.763
3 M・マルケス Repsol Honda Team Honda +1.826
4 V・ロッシ Yamaha Factory Racing Yamaha +5.874
5 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda +26.756
6 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +32.228
7 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati +32.692
8 A・エスパルガロ A.Power Electronics Aspar ART +58.615
9 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki +1'03.142
10 M・ピロ Ducati Test Team Ducati +1'09.774
11 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda-Suter +1'24.377
12 C・コルティ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki +1'33.679
13 Y・エルナンデス Paul Bird Motorsport ART +1'45.355
14 B・スターリング GO&FUN Honda Gresini FTR-Honda +1'50.745
15 J・デルアモール Avintia Blusens FTR +1Lap
16 L・ペセック Came IodaRacing Project Ioda-Suter +1Lap

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 D・ペドロサ Honda 123
2 J・ロレンソ Yamaha 116
3 M・マルケス Honda 93
4 C・クラッチロー Yamaha 71
5 V・ロッシ Yamaha 60
6 A・ドビツィオーゾ Ducati 59
11 B・スミス Yamaha 34

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Honda 131
2 Yamaha 127
3 Ducati 60
4 ART 36
5 FTR 14
6 IODA-SUTER 13
7 FTR KAWASAKI 10
8 PBM 3
9 FTR HONDA 2

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「今日は完璧! 正直なところ優勝できるとは思っていなかったんだけどね…。もちろん完全にあきらめていたわけではないけれど、ムジェロの時のような確信は持っていなかったんだ。しかも今日は今シーズンで一番の暑さだったから、体力的には本当に苦しかったよ。ちょっとのミスが致命傷になってしまうと思ったので、最初から最後まで100%集中して攻めていった。スタートではカルの前に出たいとは思っていたんだけれど、予想外にダニまでパスしてしまって自分でもびっくり。でもそのおかげで労力を節約して、あとは差を広げていくだけでよくなったんだ。でもそのまま逃げ切るには不十分だったから、ダニとはそのあとも駆け引きが続いた。コンマ5秒あったアドバンテージがコンマ2秒になり、また僕が逃げると彼が追ってきた。最終的にはメンタルの強さで決してあきらめようとしなかった僕が、最後の5分でじりじりと差を広げて優勝することができたというわけ。ヘルメットをデザインしてくれたアンナという女性はスペインでは有名人。彼女は、ダウン症の人々が一般の認識を遙かに超えて様々な才能を持っていることを証明したシンボル的存在なんだ。とても独創的でカラフルなところが気に入っている。一緒に表彰台に上り、優勝の喜びを分かち合えたことを誇りに思う」

V・ロッシ選手談(4位)

「懸命に表彰台を目指していたんだけどね…。でもとてもいいレースだったよ。一戦ごとに、ムジェロのようにアンラッキーに見舞われた時は別として、僕らは着実に成長している。乗るたびに乗りやすくなっているんだ。やるべきことはまだいろいろあって、とくにレースの前半からマックスまでプッシュしていけるようなセッティングができていない。何周か走るとようやくペースが良くなってきて、そのあとは上位のライダーたちとほぼ同等まで行けるんだけれど…。このあと2日間のテストがあるので、課題の解決に取り組みたい。僕らは決してあきらめずに、さらにステップアップを目指していく。トップとの差は大きくない」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「素晴らしい一日になった。ホルヘにとって最高のレースのひとつだったと言ってもいいと思う。コンディションの関係で最速ではなかったし、ラップタイムも全体的にスローペースだったが、毎ラップ限界ぎりぎりまでプッシュし、ダニやマルクとのわずかな差を守り抜いたのだ。バレンティーノのほうも貴重なポイントを獲得してくれたので、チームにとってはとてもうれしい結果。チャンピオンシップは非常に接近しており、失うものは大きく得るものは小さいと言わざるを得ないが、今日の5ポイントのアドバンテージが重要なものになると信じている。ライバルに勝つことが常に求められるが、いつでもそれができるというわけではない。ムジェロとカタルニアは同様に非常にスムースなコースで、ヤマハのマシンに合っているしホルヘも気に入っている。今後も苦労するコースがいくつか出てくるだろうが、とにかく前を向いて進むしかない。今日の勝利はすでに過ぎ去ったこと。そしてあと12レースが残っている」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「ホルヘがまたやってくれた! 彼は本当に素晴らしいライダーだ。そして同時に、チーム全員の努力を忘れてはならない。昨日は暑さが影響してライバルたちに遅れをとったが、夜を徹して改良に取り組んだ結果、ここまで来ることができた。ホルヘもそれに応えて最高の走りを見せてくれた。そんな彼ら全員に敬意を表したい。バレンティーノのほうも、カタール以来のベスト・レースだったと思う。フィーリングが良くなってきて、上位との差も縮まってきている。今日もとても暑かったのでコンディションが難しく、グリップ不足にも悩まされた。そのなかで、とても良い形でウイークを締めくくることができたことに満足している。明日からまたテストを行う予定だったが、天気予報を見て計画を見直した。チーム内で話し合った結果、明日までここに留まり、水曜日にアラゴンで1日だけのテストを行う。フレームなどいくつかを試し、2週間後のアッセンまでにさらに改良を目指す」

B・スミス選手談(6位)

「6位だけれど、それ以上に思えるくらいに、僕にとっては、とてもうれしい結果。重要なことは完走してポイントを獲得すること。今日はそれを、コンディションが100%の状態でないなかでやり遂げたんだ。だからチームにとっても僕にとっても素晴らしい成果になったと思う。とくに最初の8ラップでミスをしないように気持ちを集中し、ペースがほぼ同等のドビツィオーゾやブラドルにしっかりついて行った。エスパルガロには素早くアタックし、時間を費やさずに効率よくパスすることができた。最後はアンドレアとのバトルになり、彼がレース終盤で強さを発揮することはよくわかっていたが、そのなかでもいい戦いができたことで自信が生まれた。ウイナーからは32秒離されたが、僕にとっては大きな一歩。この調子で、まずは夏休みまで前進し続けたい。チームのスタッフたちが僕のために頑張ってくれた。そのおかげで、金曜日の苦しみが日曜日の喜びに変わったんだ。本当にうれしいよ!」

C・クラッチロー選手談(リタイア)

「最高のレースウイークが転倒に終わり非常に残念。今回のことは両手を挙げて降参するしかない。完全に僕のつまらないミスが原因だ。昨シーズン同様、2013シーズンもここまで、レース序盤のフル・タンクの状態でブレーキングに苦労している。何とか上位に残ろうとトップ3に懸命について行ったが、コーナーで縁石に乗ってしまい転倒してしまった。表彰台を目指していたのに、僕のつまらないミスでチャンスを失ってしまい、チームのみんなにも申し訳ないことをした。でも悪いことばかりではなかったんだ。フロントロウを獲得し、ウォームアップ・セッションでトップに立ち、決勝では表彰台争いに加わったのだから。次のアッセンに向けては、レース序盤でグリップが不足する原因をつきとめなければならない。そしてもう一度表彰台を目指したい」

H・ポンシャラル、ヤマハ・ファクトリー・レーシングチーム、チームマネジャー談

「うれしさと悲しさと半分半分。一方は、ブラッドリーがあのような力強い走りを見せて6位に入ったこと。その一方で、ウイークを通じて順調で、今朝のウォームアップでもトップタイムを記録するなど大いに期待していたカルがリタイアに終わってしまった。トップ3のすぐ後ろにつけていたが、レース序盤はタンクが重いので楽じゃないということもわかっていた。何とか一番苦しい時間帯を抜けたと思った矢先、暑さからくる路面の滑りやすさにはまって転倒してしまったのだ。でも彼の今シーズンの好調ぶりにまったく翳りはないので、次のアッセンではまた良いレースを見せてくれるだろう。

ブラッドリーのほうは本当に素晴らしかった。スタートからずっと、ノンストップでプッシュし続け、昨年はヤマハで表彰台を獲得したアンドレアの乗るファクトリー・ドゥカティを追い詰めていった。彼は学習能力が高く、多くのことを短期間で身につけてきた。今回は指と手首の痛みがまだ残っているにもかかわらず、見事な走りで我々をわくわくさせてくれた。今日の好成績獲得によって、また大いに自信を深めることだろう。またすぐにでも6位争いを見せてくれるに違いない」 

津谷晃司、MS開発部 モトGPプロジェクトリーダー談

「週末は快晴の暑い日が続き、レース決勝も気温30℃、路面温度は50℃を超え、ライダー/マシン/タイヤには厳しい条件となりました。ホームグランプリで初日から気合の入った熱い走りのロレンソは3番グリッドからスタート、1ラップ目の1コーナーでトップに立った後は一度もトップの座を譲ることなく、最後まで追い縋っていたライバル2名を振り切って、ここカタルニアでは2年連続優勝となる今シーズン3勝目を挙げる素晴らしいファイトを見せてくれました。これでロレンソはチャンピオンシップポイントもトップから7ポイント差まで迫り射程圏内に入りました。

ロッシはレース中盤からフラストレーションがたまる我慢の走りとなったものの4位でフィニッシュ、調子の良かったクラッチローは4位走行中の6周目6コーナーで転倒し惜しくもリタイア、左手負傷中の新人スミスは痛みを忍ながら最後に他ファクトリーライダーを抜いて自身最高位の6位で完走。今回も高温環境下での我慢比べ勝負となりましたが、総力戦でライバルに対して真っ向勝負して勝てたことで、スタッフ一同士気を高く維持できております。依然としてライバル達は強敵であるため、再度気を引き締めて次戦以降に臨みたいと思いますので、引続きご支援・ご声援を宜しくお願いします。」

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