ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.06 6月16日 カタルニア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第6戦カタルニアGP
■開催日:2013年6月14日(金)1日目フリー走行、15日(土)予選、16日(日)決勝
■開催地:スペイン/カタルニア
REPORT
ヤマハ、バルセロナの戦いに準備万端
ヤマハ・ファクトリー・レーシングは今週末、スペインはバルセロナのカタルニア・サーキットで、J・ロレンソにとって2回目となるホーム・レースに臨む。このコースでは2009年に、ロレンソとそのチームメイト、V・ロッシが熾烈な首位争いを繰り広げている。終盤は僅差のつば競り合いが続き、最終ラップの最終コーナーでロッシが飛び込み勝負に決着をつけた。今年も同様のエキサイティングなレースが期待されている。
前回のムジェロで圧倒的勝利をおさめたロレンソは、母国ファンの前でも好調ぶりを披露しようと意気込む。2009年の2位獲得以来、2010年優勝、2011年2位、2012年優勝と大活躍を続けており、今年は5年連続となる表彰台獲得を目指している。また250ccクラスでは、2007年に優勝を果たしている。
一方、ホーム・レースのムジェロで1周目に他車と接触し、転倒リタイアという悔しい結果に終わったロッシ。ここスペインでその雪辱を果たすべく決意を固めている。カタルニア・サーキットとの相性は抜群で、1997年の125ccクラス優勝に始まり、1998年と1999年に250ccクラスで、2001年には500ccクラスで、2002年、2004年、2005年、2006年、2009年はモトGPでそれぞれ優勝。優勝回数ではトップの記録を持っている。
カタルニア・サーキットは1991年設立。1995年からは毎年、グランプリを開催してきた。長いメイン・ストレートで知られ、その他にも大きな弧を描く高速コーナーや中速コーナー、ふたつの左タイトコーナーなどがあり、それぞれにバンク角が変化するなど様々な要素を持つ。これらに対応するには最適なシャシー・バランスとフロントエンドのフィーリング向上が必要となり、ロレンソとロッシはウイーク初日からそのセッティングに取り組んでいく。
COMMENT
J・ロレンソ選手談
「前回のムジェロでは、3日間を通じてほとんど完璧と言える走りができて、最後にあのような結果を出すことができて満足している。何戦かぶりにまた勝利の感覚を味わうことができたことは、僕だけでなくチームにとってもとても良いことだったと思うんだ。そして今回は、僕のホーム・レースのカタルニア。このコースは僕らのマシンにとても合っているけれど、それは気温やコースコンディションが味方をしてくれた場合のことだから油断するわけにはいかない。僕らはただ、いつもと同じようにマシンに取り組み、いいレースができるよう高めていくだけ。不安はないよ。ムジェロと比較するとカタルニアのほうが全体的に少しスローだけれど、1速のコーナーがないから助かる。ヤマハとの相性は良いほうなので、そのアドバンテージを生かしてもう一度、勝利したい。それはもちろん、チャンピオンシップのためでもある。とにかく僕は、優勝のために100%の力を注ぐよ」
V・ロッシ選手談
「ムジェロでの転倒後、2,3日はからだ中が痛かったよ!それでも、すぐにトレーニングを始めることができて、時間を無駄にしないで済んだからラッキーだった。今回のレースはとても重要なものになると思うんだ。とくに、このところの何戦かはあまりいいところがなかっただけにね…。いつものようにベストを尽くし、何とかここで表彰台に上りたい。そのためにも1日目をベストの状態で迎え、2日目の予選で上位を獲ること。フロントロウからのスタートが重要になるからね!」
W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「3人のスペイン人ライダーが上位を占めるなかで、このバルセロナを迎えた。ホーム・グランプリを戦う彼らのモチベーションは、相当に高まっているだろう。昨年はダニとバトルを展開したが、このコースはヤマハのマシンにとても合っていると思う。前回のムジェロではマシンがよく走ってくれて、優勝することができた。精神的にも非常に良い状態をキープしたままこのレースを迎えることができたので楽しみだ。レースをひとつ消化して、ポイントでは近づくことができるとすれば素晴らしいこと。この調子で仕事を続けていきたい」
M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「ムジェロで成功をおさめ、好調のまま第6戦を迎えることができた。このコースヤマハのマシンに合っていることは間違いないので、ホルヘは今回も上位争いを展開し、好成績を獲得できると確信している。バレンティーノはこのところの2レースで不運が重なったので、今回こそ良い結果を残したいところ。失ったものを取り返すための準備はすでに整っている。過去の成績も申し分なく、彼なら必ずやれる」