本文へ進みます

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 7月14日 ドイツ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第8戦ドイツGP
■開催日:2013年7月14日(日)決勝結果
■開催地:ドイツ/ザクセンリンク(3.671km)
■レース距離:30周=110.13km
■コースコンディション:ドライ
■気温:23度 ■路面温度:42度
■PP:M・マルケス(ホンダ/1分21秒311)
■FL:M・マルケス(1分22秒066)

REPORT

クラッチロー2位、ロッシは3位表彰台

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローが2位。ヤマハ・ファクトリー・レーシングのV・ロッシが3位でともに表彰台に上った。B・スミスは6位。J・ロレンソとD・ペドロサ(ホンダ)は欠場した。優勝はM・マルケス(ホンダ)だった。

今季初のフロントロウ発進のロッシは、見事にスタートを決める。オープニングラップには地元のS・ブラドル(ホンダ)に先行を許すも2番手で通過。その後マルケスがジリジリと追い上げトップに立つ。3番手に下がっていたロッシは、周回を重ねるごとにペースをつかみ9周目にブラドルを抜き返し2番手に復帰。前半はロッシを頭にクラッチロー、ブラドルの3人が2番手争いをしながら、マルケスを追っていく。やがて2番手争いは、ロッシとクラッチローの2人に絞られ、前半を過ぎて16周目に入ったところで順位が入れ替わる。ロッシはその後、終盤にかけて追いあげを試みるも及ばす、それでも安定した走りで3位でゴールした。ロッシのザクセンリンクでの表彰台は、2009年にヤマハで優勝したとき以来。

好調が続いているクラッチローは、スタートで6位と出遅れたものの、すぐさま挽回を図り、4ラップ目の最終コーナーでA・バウティスタを抜いて4位。さらに前を走るブラドルに迫っていくと、10ラップ目の最終コーナーでブラドルのミスを誘い3位浮上に成功した。クラッチローはフリープラクティスでの2回の転倒で擦り傷ややけどを負っているが、激しいチャージで噴出したアドレナリンが、その痛みも忘れさせるほど。そして16ラップ目の第12コーナーでは、ついにロッシを捉えて2位に躍り出た。その時点でトップのマルケスが2.8秒のアドバンテージを築いていたが、クラッチローは‘ネバー・ギブアップ’の精神と驚異的な‘ファイティング・スピリット’で最後まで懸命に追走。最終的には、その差を1.5秒まで縮める大健闘だったが、逆転はならなかった。この2位獲得によって、またひとつの記録を達成。1シーズンで4回以上の表彰台獲得は、1982年のバリー・シーン以来、イギリス人ライダーとしては初めてのことだ。

スミスの頑張りも見逃すわけにはいかない。ふたりのイギリス人ライダーが最高峰クラスでトップ6に入るのは、1993年のドニントン・パーク以来のこと。スミスは序盤、予選ポジションの7位をキープしながら、モトGPで優勝経験もあるA・ドヴィツィオーゾとN・ヘイデンを引き離していく。そして7ラップ目に6位に上がり、さらに5位のバウティスタに次の目標を定めた。スミスは終始、バウティスタを視界にとらえていたが届かず。最終的には確実に6位を獲得することを選択した。ウイナーのマルケスとのタイム差は25秒。これは開幕以来、最小の差となっており、モトGPルーキーにとっては、その急速な成長ぶりとYZR-M1への信頼感の構築を表わす非常にうれしい成果となった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 M・マルケス Repsol Honda Team Honda 41'14.653
2 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 41'16.212
3 V・ロッシ Yamaha FactoryRacing Yamaha 41'24.273
4 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda 41'28.645
5 A・バウティスタ GO&FUN Honda Gresini Honda 41'36.428
6 B ・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 41'39.733
7 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati 41'44.680
8 A・エスパルガロ Power Electronics Aspar ART 41'44.977
9 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 42'00.008
10 M・ピロ Ignite Pramac Racing Ducati 42'01.795
11 H・バルベラ Avintia Blusens FTR 42'02.477
12 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART 42'03.176
13 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki 42'09.081
14 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda-Suter 42'14.976
15 C・コルティ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki 42'20.183
16 M・ラバティ Paul Bird Motorsport PBM 42'23.806
17 青山博一 Avintia Blusens FTR 42'30.254
18 K・アブラハム Cardion AB Motoracing ART 42'34.336
19 L・ペセック Came IodaRacing Project Ioda-Suter 41'38.078(-1Lap)

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 M・マルケス Honda 138
2 D・ペドロサ Honda 136
3 J・ロレンソ Yamaha 127
4 C・クラッチロー Yamaha 107
5 V・ロッシ Yamaha 101
6 A・ドビツィオーゾ Ducati 74
11 B・スミス Yamaha 51

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Honda 176
2 Yamaha 172
3 Ducati 75
4 ART 52
5 FTR 19
6 Ioda-Suter 15
7 FTR Kawasaki 13
8 PBM 3

COMMENT

V・ロッシ選手談(3位)

「表彰台を獲得できたことはとても良かった。でも本当はもっと上を目指していたし、それが可能だと考えていた。ウイーク中にいろいろな選択肢を試し、昨日の時点でひとつの方向性を決定。ところが今日になって数ラップ走ると、たくさんの問題が出てきてしまったんだ。最初の10ラップはまだ良かったんだけれど、そのあと問題が大きくなり、マシンをターンさせるのが難しくなった。とくに左コーナーではスライドが激しく、かなり苦労したよ。これからもトップグループについて行くためには、何かもうワンステップの改良が必要だと思う。次のラグナ・セカは特別なコース。あそこで今日よりも上の成績を目指したい。トップ争いは5台ほどだけれど、そのうちのダニとホルヘが怪我をしてしまったため、戦いはますます接近している。僕がチャンピオンを目指すとするなら、もっと速く、もっと安定して速くならなければならない。だから、もうワンステップが必要なんだ」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「フリープラクティスの2日間、我々はタイヤの耐久性に重点を置いてタイヤを最良の状態に保つことを目指してきたが、それが思い通りにはいかなかった。しかしペースは非常に良かったし、最終的に表彰台を獲得することができた。このコースがあまりヤマハに合っていないことは、初めからわかっていたので、何とかしてそれを克服しなければならなかった。今は、次のラグナ・セカでの好成績を期待している。ホルヘのほうも手術が無事に成功し、早く戻ってくることができそうだ。復帰の時期はまだ決まっていないが、準備のために彼のスタッフをラグナ・セカへ連れていく。万が一ということも考えられるからね」

C・クラッチロー選手談(2位)

「今回もまた表彰台に上ることができて、ほんとうにうれしいよ!とくに今回は身体のコンディションが万全ではなかったからね。フリープラクティスでの2回の転倒で失ったものがたくさんあったけれど、さらに深く探求することによってこのような結果を得ることができた。この表彰台は、モンスター・ヤマハ・テック3チームにとっても大きな成果になったと思う。スタートは実はとてもうまくいったんだけれど、マルクが寄って来たのでスロットルを戻さなければならなくなった。それでいくつかポジションを下げてしまったんだ。マシンは序盤から絶好調で、僕の思い通りに動いてくれたから楽しんで走れたよ。レースの後半も好調は続き、僕自身もスピードをキープ。そしてついにはバレンティーノを引き離すことに成功し、さらに全力を注いでマルクを追いかけて行ったんだ。残念ながら、それ以上の結果をつかむことはできなかったけれど、彼のほうも素晴らしくて、まったくミスはなかったし、しっかりコントロールしながら勝利へ向かっていった。僕もひたすらプッシュし続け、その結果としてこの素晴らしい2位を獲得することができた。これで4回目の表彰台。チャンピオンシップでも大きく離されているわけではない。そう考えれば、これ以上を望むことなどできないね。次はラグナ・セカ。目標は表彰台。そしてできるものなら初優勝を!」

B・スミス選手談(6位)

「6位獲得にとても満足しているよ、スタートもうまくいったし、最後までペース良く走ることができた。このコースは左コーナーがたくさんあって、身体の左側に負担がかかり続ける。僕はまさにその部分を負傷しているので心配があったんだけれど、最初から最後まで力強く走りきることができたんだ。それから、トップとのタイム差を7秒も縮小できたことにも満足している。今の僕にとって、25秒差は悪くない結果だと思う。このようにたくさんの成果があった一方で、気になったところもあって、リア・グリップについてはもう少しセッティングの改良が必要だと思う。いずれにしても今回はとてもいい仕事ができたと確信している。そして次の目標は、ホンダのサテライト・チームのバウティスタとの差を縮めること。今日の結果が大きな自信を与えてくれたので、次回のラグナ・セカを楽しみにしているよ。ラグナは今年初めにプロダクション・マシンでテストしたんだけれど、とても難しいコースだった。厳しい戦いになるだろう」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム、チームマネジャー談

「モンスター・ヤマハ・テック3チームにとって、今日もまた、最高の一日になった。カルとブラッドリーはシーズン開幕以来、本当に素晴らしい仕事をしてくれており、私はふたりを心から誇りに思っている。カルは金曜日に2回もハイスピードから転倒したが、土曜日には気持ちを切り替えて強気で臨み、予選2位を獲得。決勝も活躍の可能性はあると信じていたが、彼は我々の期待を裏切らなかった。序盤は難しい状況もあったが、持ち前のファイティング・スピリットでパスを試み、また何度もファステスト・タイムを記録した。バレンティーノを追いかけ、ついにはパスに成功し、さらに引き離した雄姿は見事だった。2位に上がったときには、それで十分だと考えたが、一方で、カル自身がまだ十分とは思っていないだろうということもわかっていた。そしてマルクとの差を詰め始めたのだ。この挑戦は非常に見応えがあったが、マルクも懸命にトップを守りきった。勝てなかったことを悔やむことはできない。カルは今回も、モトGPのトップ・ライダーのひとりであることを証明してくれたのだから。

ブラッドリーのほうもまた、よく頑張ってくれた。手首と手の傷はまだ完治していないが、そのことを一切、言い訳にせず、素晴らしい集中力でハイ・ペースをキープした。モトGPの経験豊富なアルバロに迫り、オープニングから最終ラップまで全力で戦い続けた。トップとの差を見れば、1ラップにつき1秒も遅れていないことがわかる。これはモトGPでの彼の成長の確かな証なのだ。毎回、記憶に残るレースが展開されるラグナ・セカまでの長旅を、自信を持って、ポジティブな気持ちで楽しめそうだ」

津谷晃司、MS開発部 モトGPプロジェクトリーダー談

「ザクセンサーキットは起伏に富んだ丘陵地に作られているため高低差が大きく、回り込んだ低速コーナーが連続する前半セクションと、高速コーナーとストレートが組み合わされた後半セクションに別れ、旋回性とハードブレーキングでの安定性が要求されるテクニカルなコースです。例年不安定な天候に悩まされがちな場所ですが、今週末は天候に恵まれ、日曜日には今ウィーク中で最も気温・路面温度ともに上昇するコンディションとなりました。

決勝レースは、終盤気迫の追い上げで僅差の2位となったテック3のクラッチロー選手が2戦連続表彰台を獲得、ロッシ選手もあまりグリップの良くない状況下でバイクの性能をギリギリまで引き出しながら3位でフィニッシュ。テック3のスミス選手も自己最高位となる2度目の6位と健闘しました。

残念ながらFP2の転倒で決勝欠場したロレンソ選手ですが、左鎖骨再手術は無事成功し、バルセロナの病院で療養中です。チャンピオンシップはトップから3位のロレンソ選手まで11ポイントと混戦となっています。今回FP3での転倒で、ロレンソ選手同様に決勝を欠場したペドロサ選手の容態も心配ですが、ともに早く復帰をしてファンの方々をを魅了する真っ向勝負でのトップ争いができることを期待しています。来週はUSへ舞台を移し、連戦となるラグナセカラウンドとなります。タイトなスケジュールですが、シーズン後半戦に向け良いかたちで折り返しができるよう早速準備を開始しておりますので、引続きご支援・ご声援を宜しくお願いします」

ページ
先頭へ