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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.17 10月27日 日本

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第17戦日本GP
■開催日:2013年10月27日(日)決勝結果
■開催地:もてぎ/日本(4.801km)
■周回数:24周(115.224 km)
■コースコンディション:ドライ
■観客数:40,233人
■気温:20度 ■路面温度:31度
■PP:J・ロレンソ(1分53秒471/ヤマハ)
■FL:J・ロレンソ(1分45秒736)

REPORT

J・ロレンソ & YZR-M1が優勝!

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソがツインリンクもてぎで行われた日本GPでポール・トゥ・ウインを飾った。チームメイトのV・ロッシは6位。モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローとB・スミスは、それぞれ7位と8位。ヤマハ・YSP・レーシング・チームから出場した中須賀克行は11位でゴールした。ロレンソの勝利によりモーターサイクルの世界最高峰ロードレース(GP500及びMotoGP)でのヤマハ選手の通算優勝回数は200回目となった。

レースウイークの初日と2日目に雨が降ったため、決勝日の朝のウォームアップ・セッションが初めてのドライ・コンディションとなった今回。難しい状況にもひるまず、快晴に恵まれた決勝でポール発進のロレンソは、まさに弾丸のように飛び出して真っ先に第1コーナーへ。ホールショットを奪うとそのままリード。しばらくは、M・マルケス、D・ペドロサのホンダ勢がコンマ数秒差で後ろにつく接近戦の様相。しかしロレンソは終盤にはいると、マルケスらとの差を少しずつ拡大。17周目頃には2秒近い差がつく。しかし20周目を超えた頃に周回遅れが絡み、その差は約1.3秒に縮まるも、ラスト数周のところで再びリードを広げ3秒以上の差をつけてゴール。自己通算51回目の勝利を挙げた。

グリッド2列目中央スタートのロッシは、好スタートを見せた。1周目はロレンソのすぐ後ろ2番手を走る。しかし2ラップ目の第11コーナー進入で、しっかりマシンを制動しきれず、大きくはらむ間にマルケスとペドロサに先行を許し4番手に。すぐに戦いに復帰したが、次のラップでも同様の事態となり、11番手まで後退。しかしここからロッシの本来の強さが発揮され、身体を伏せて次々にパス。ラスト4周の頃には6番手まで挽回。終盤はそのポジションを守ってゴールした。

ロレンソはこの勝利により、チャンピオンシップのライバル、マルケスとの差を5ポイント短縮。13ポイント差を追って、最終戦のバレンシアGPに臨むこととなった。ロッシはシリーズポイントを合計224ポイントに伸ばし、ランキング4位をキープしている。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローとB・スミスが互いにバトルを展開し、競り勝ったクラッチローがサテライト・トップのランキング5位を確実にした。

スタートで前に出たのはスミスのほうだった。グリッド13位から絶好のスタートを切って一気に6位まで浮上。ソフト・タイヤの選択が功を奏し、作戦通りに序盤からハイペースをキープした。3ラップ目の11コーナーでロッシがミスをする間に、スミスはついに5位に浮上。後方からクラッチローがハード・チャージをしかけるも、これを9ラップ目まで抑え込んだ。

クラッチローは別のタイヤ・チョイスを行っていた。硬めのリアタイヤを選んだクラッチローはレース後半で実力を発揮。終盤まで6位をキープしたが、ロッシの追い上げを振り切ることはできなかった。

7位を獲得したクラッチローはシリーズポイントが合計188ポイントとなり、ランキング争いのライバル、A・バウティスタとの差を28ポイントに拡大。最終戦を残してランキング5位が決定した。

一方のスミスは、A・エスパロガロに19ポイント差をつけてランキング10位に大手をかけた。モトGPデビューの今シーズン、とくにここまでの最後の7戦では6戦でトップ10入りを果たすなど大きな成長を見せてきた。そして今日は、チームメイトのクラッチローに3秒差と迫る活躍。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 42'34.291
2 M・マルケス Repsol Honda Team Honda +3.188
3 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +4.592
4 A・バウティスタ GO&FUN Honda Gresini Honda +19.755
5 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda +22.810
6 V・ロッシ Yamaha Factory Racing Yamaha +24.637
7 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +27.496
8 B・スミス Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +30.969
9 A・ドビツィオーゾ Ducati Team Ducati +37.010
10 N・ヘイデン Ducati Team Ducati +42.944
11 中須賀克行 Yamaha YSP Racing Team Yamaha +53.345
12 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki +1'03.213
13 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART +1'06.840
14 A・イアンノーネ Energy T.I. Pramac Racing Team Ducati +1'08.218
15 Y・エルナンデス Paul Bird Motorsport ART +1'18.240
16 H・バルベラ Avintia Blusens FTR +1'19.108
17 青山博一 Avintia Blusens FTR +1'21.174
18 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda-Suter +1'30.546
19 M・ラバティ Paul Bird Motorsport PBM +2'23.358
20 C・コルティ NGM Mobile Forward Racing FTR Kawasaki -1Lap
21 D・カドリン Paul Bird Motorsport PBM -1Lap
22 B・スターリング GO&FUN Honda Gresini FTR-Honda -1Lap

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 M・マルケス Honda 318
2 J・ロレンソ Yamaha 305
3 D・ペドロサ Honda 280
4 V・ロッシ Yamaha 224
5 C・クラッチロー Yamaha 188
6 A・バウティスタ Honda 160
10 B・スミス Yamaha 107
22 中須賀克行 Yamaha 5

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Honda 369
2 Yamaha 356
3 Ducati 147
4 ART 94
5 FTR Kawasaki 43
6 FTR 42
7 Ioda-Suter 24
8 PBM 3
9 FTR Honda 2

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「僕はソフト・コンパウンドのタイヤを、他のライダーたちはハード・コンパウンドを選んでいたので、レース終盤は苦しい戦いになると予想していた。でも実際には、終盤でさらにプッシュすることができて、ラップタイムも上がっていったんだ。作戦通りというわけにはいかなかったけれど、ホンダの本拠地で勝てたことは最高の喜び!」

V・ロッシ選手談(6位)

「スタートはとってもうまくいったのに、2ラップ目の第11コーナーに進入しようというところで思いきりブレーキをかけることができず、コーナーの奥深くまで飛び込んで行ってしまった。ここでふたつポジションを下げてしまったんだ。しかも次のラップでも同じことが起きた…。前のラップでブレーキが不十分だったことを覚えていなければならないのに、同じことを繰り返したのは完全に僕のミス。今度はコースアウトまでしてしまって、大きく遅れてしまった。そのあとは全力で挽回を目指し、ペースも良かったので、4位までは上がれると思ったんだけれど…」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「ヤマハ200勝目は、ここ日本で、最高の形で実現した。しかもチャンピオンシップの状況も着実に上向いている。チームスタッフとホルヘが話し合いを重ね、今日のタイヤ・チョイスを決定した。リスキーではあったが、この判断が最後に好結果を導いたのだ。ここまで懸命に頑張ってきた今シーズンの、大きなご褒美だと言ってもいいだろう。鎖骨骨折というアクシデントでふたつのミスをおかしてしまったが、今、依然としてチャンピオン候補のひとりとして生き残っている。次は最終戦のバレンシア。タイトルの行方を見守りたい」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「非常に難しい状況下で、完璧なレースを見せてくれた。フリープラクティスのキャンセルで走行時間が大幅に短縮され、しかもライバルたちのほうが明らかに強いことがわかっているこのコースで、このような最高の成績を手にすることができた。チームとホルヘは本当に素晴らしかった。プラクティスでリードし、決勝で優勝することを目標にここにやって来て、いつもとはまったく違う状況のなかでしっかりとそれを遂行した。もてぎでの勝利は倍の喜びだ! バレンティーノのほうは、残念ながらミスをおかし、それが順位に影響してしまった。スタートは素晴らしかったので、本来ならもっと上でゴールしていたはずだが…。我々はすでに、次のバレンシアに照準を合わせている」

C・クラッチロー選手談(7位)

「非常に苦しい戦いだった。オープニングラップで早くもフロントブレーキがオーバーヒート気味になり、また硬めのタイヤ・チョイスもベストの選択ではなかったことがわかったんだ…。ちなみにブラッドリーは柔らかめを選んでいた。ブレーキに問題が出たため、コーナー進入で深くまで突っ込みすぎないようにしなければならなくなった。タイヤのほうはレース後半でフィーリングが良くなり、ようやくブラッドリーをパス。でもバレンティーノに追い上げられたときは、とてもかなわなかったんだ。上位陣と戦うために必要なものは、あとほんのわずかなんだけれど、仮にロレンソと同じソフト・タイヤを履いたとしても、彼と同等のペースで走ることはできないだろう。彼はそれくらい素晴らしかったよ。今日の結果でランキング5位を確実にすることができたのはハッピー。開幕前からサテライトのトップを目標にしていたからね。これから故郷に戻り、しばしの休養をもらってから最終戦のバレンシアに臨む」

B・スミス選手談(8位)

「8位を獲得できてうれしいよ。予選は13位だったから、そこからのスタートでは相当、厳しい戦いになることを覚悟していたからね。ところが運よく絶好のスタートを切ることができたので、そのあとも全力でプッシュし続けてブラドルについて行ったんだ。タンクが満杯のときの走り方を改善してきて、それが功を奏して良いリズムをつかむことができた。バレンティーノが序盤でミスしたのを見て、必ず挽回してくると思っていたので、追い上げられ、抜かれたあとは彼について行こうと頑張ってみた。他のサテライト・ライダーたちとの差が、これまでで最も縮まったように思う。ドライ・コンディションでの走行がたった1回しかなかったなかで、ここまでできた。シーズン開幕以来、ここまで成長できたことがとてもうれしいんだ。ランキング10位がほぼ確実になったので、最終戦では好レースだけを意識して走りたい」

中須賀克行選手談(11位)

「今回のレース参戦は、YZR-M1の開発を兼ねてのもので、マシンにはテストパーツが組み込まれていましたが、きっちりとレースを走り終えることができたので、開発チームにいいデータを渡すことができました。これから、やるべきことが明確に見えたし、来年はさらにいいマシンに進化すると思います。開発スタッフにとって、MotoGPに出場するのは昨年に続いて2回目ですが、こういう経験も、全体に士気が上がっていいと思うし、さらにいいマシンができると思っています。ただ、マシンのセットアップを詰め切れなかったため、結果だけが悔しいですね」

星野仁 ヤマハ・YSP・レーシング・チーム・スーパーバイザー談

「テストパーツが組み込まれていて、最終的にマシンのセッティングを詰め切れずに、中須賀選手には苦しい思いをさせてしまいましたが、その中で、転倒なくきっちりとレースを走りきってくれたので、とてもいいデータが取れました。ロレンソ選手やロッシ選手と同じレースを走るというのは、気象やコースコンディションなどもまったく同じ条件となるので、彼らのデータやコメントなどが、より一層リアルに受け止めることができるので、とても貴重です。これに中須賀選手が残してくれたデータを合わせて、来年型YZR-M1にフィードバックします」

板橋一男 ヤマハ・YSP・レーシング・チーム 監督談(YSPメンバーズクラブ会長/YSP成増)

「ヤマハ発動機、ヤマハ発動機販売、チームスタッフ、スポンサーの皆さま方の協力の下、また、YSPのビッグフラッグをなびかせ応援してくださったヤマハファンの皆さまのご声援のおかげで、全国のそして世界のモータースポーツファンの皆さま方にYSPブランドを発信できましたことに心から感謝申し上げます。開発ライダーとしての使命、データ収集の役割の重圧のなか、中須賀選手がYSPを背負い素晴らしい走りを披露してくれたことで、応援してくださった皆さま方と感動を共有できたと思います。チームとしては気持ちを切り替え、11月3日の全日本最終戦・MFJGPに向けて強い気持ちでチーム一丸となり、フルコースでの鈴鹿初勝利とチャンピオン獲得を目指してベストを尽くします。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします」

津谷晃司、MS開発部 モトGPプロジェクトリーダー談

「まずは前戦に続く2連勝をポール・トゥー・フィニッシュで飾ってくれたロレンソ選手に祝福の言葉を送るとともに、チームの総合力の高さを本当に誇りに思います。これで昨年の優勝回数とトップのマルケス選手の優勝回数を抜き、ロレンソ選手は今季7勝目を挙げることができました。またヤマハの世界最高峰レースでの200勝を、ここもてぎでの日本開催レースで、支えてくれる多くの関係者やファンの前で達成できたことも嬉しい限りです。

今週は不安定な霧と雨に翻弄されました。安全面への配慮から初日と2日目午前の走行は全てキャンセル、午後の予選はレインコンディションのなかでのいきなりのタイムアタック、ドライセッションは決勝当日午前中のみでレースに向けてはセッティング煮詰め不足という状況でしたが、それは全チームにとってイコールコンディション。我々も難しい状況の中で決勝を迎えることになりましたが、これまでに蓄積したデータからレース直前までギリギリの調整を続け、何とか戦闘力の高いマシンをライダーに託すことができたと思います。また攻めの姿勢で、レースに向けてライバル達とは違うソフトラバー側のリヤタイヤ選択をライダーとチームスタッフが冷静に決断し、最後までタイヤ性能をフルに引き出せたことが勝負を決めた勝因でした。

ロッシ選手は、1000ccになってさらにブレーキに厳しくなった本コースに若干苦戦し、序盤ブレーキングでコースアウトして順位を落としましたが、諦めないさすがの走りで最後は6位まで挽回したことに改めて彼の強さを感じました。

次戦はいよいよ最終戦バレンシアです。残り1戦でチャンピオンシップはトップと13ポイント差と厳しい状況は続きますが、レースは何が起こるか分りません。最後まで諦めずに逆転チャンピオン獲得を信じて優勝することだけに集中します。我々としてはライダーが思う存分戦えるようマシンの高い戦闘力を維持し、ミス無く素晴らしいレースを披露できるように確実な仕事をすることが必須です。ここまで一緒に戦ってきたライダー/チームスタッフ/開発陣、そして応援してくださる全世界のファンの皆さまの期待に応えることができるよう全力を尽くしますので、最後までご声援よろしくお願いします」

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