ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.13 9月16日 サンマリノ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第13戦サンマリノGP
■開催日:2012年9月14日(金)初日総合結果
■開催地:イタリア/ミサノサーキット(4.226km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:19度 ■路面温度:15度
REPORT
悪天候により、ロレンソは走行せず
灰色の空とコースに残った水たまりが、サンマリノGPのフリープラクティスをほぼ洗い流してしまった。ファクトリー・ヤマハ・レーシングのB・スピースは午前中のセッションで6ラップ、午後も4ラップを走行しただけで初日を終了。決勝が行われる日曜日は好天が予想されているため、有効なデータ収集もできないまま、路面のコンディションを確認するだけにとどまった。
一方、チームメイトのJ・ロレンソは両セッションをキャンセル。わずかなデータを得るためにリスクをおかすことを避け、エンジンの走行距離を抑えることを選択した。そんなチームに活気を与えたのは、伝説のふたりのライダー。世界選手権タイトル15冠のG・アゴスティーニとヤマハで初めてのチャンピオンとなったP・リードがピットを訪れ、ロレンソ、スピースと言葉を交わした。
モンスター・ヤマハ・テック3チームのA・ドビツィオーゾとC・クラッチローも、降ったりやんだりを繰り返す雨と滑りやすいコース・コンディションに阻まれて、今日は走行を取りやめた。サーキットからほど近いアドリア海から吹き寄せる強風も、路面を乾かすことはできなかった。午前中は9人、午後は11人がコースに出たが、そのペースはラップレコードから10秒近く遅れるものだった。明日以降は天候の回復が見込まれている。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | K・アブラハム | Pramac Racing Team | Ducati | 1'42.030 |
2 | D・ペトルッチ | Came IodaRacing Project | Ioda | 1'43.178 |
3 | J・エリソン | Paul Bird Motorsport | ART | 1'43.204 |
4 | M・ピロ | San Carlo Honda Gresini | FTR | 1'43.327 |
5 | Y・エルナンデス | Avintia Blusens | BQR-FTR | 1'44.565 |
6 | J・レイ | Repsol Honda Team | Honda | 1'44.999 |
7 | D・サロン | Avintia Blusens | BQR | 1'46.351 |
8 | B・スピース | Yamaha Factory Racing | Yamaha | 1'46.471 |
9 | N・ヘイデン | Ducati Team | Ducati | 1'48.409 |
COMMENT
B・スピース選手談(フリー走行8番手/1分46秒471/ 8周)
「今日の数ラップからは何も得ることができなかった。まったく時間の無駄になってしまったよ。天気をコントロールすることは僕らにはできないし、さらに運の悪いことにコンディションが変わり過ぎてどうにもならない。でも、もし明日もこの調子だと困るから、今日はマシンやコースの状態をチェックするためだけに走ったんだ。あとはただ座ってコーヒーを飲んで、ほかのライダーを見ていたよ」
J・ロレンソ選手談
「あ~、今日は走り過ぎて疲れちゃったよ。休養とマッサージが必要だね!......なんて、本当はまったくコースには出なかったんだ。実際、そんなことをする価値はなかったから、エンジンと僕のエネルギーをセーブしたほうがいいと思った。今日のコンディションは完全なウエットでもなく、完全なドライでもなくて意味がなかった。明日はどうなるかな」
W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「無駄な一日になったが、コースに出なかったのは賢明だったと思う。今日のコンディションでは、得るものも学ぶことも何もなかったからね。もしも、路面がしっかり濡れているなら走行する価値もあっただろう。しかし今日の状態では、リスク意外には何もなかったんだ」
M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「残念ながら時間の無駄になってしまった。数ラップで路面のコンディションを確認しただけで、そのほかには何もできなかった。今日のなかで良かったことを探すとすれば、唯一、ホルヘのエンジンの走行距離を抑えることができたことだ」
A・ドビツィオーゾ選手談
「路面コンディションが最悪で、そこからは何も得ることができなかった。本当に残念なことだ。このような形で一日を無駄にするのは、もちろん良くないことだけれど、こんな状況のなかでスロー走行するのは、もっと悪いことになると思う。なぜなら自分のリズムを取り戻すまでに時間がかかってしまうからね。出て行ってコンディションを確かめてみようとは思ったけれど、かなり滑りやすい状態で、転倒のリスクもあったので、すぐにピットに戻ったんだ。明日以降は回復してくれることを願うばかり。せっかく来てくれたのに今日はほとんど何も見られなかったファンのみなさんに、少しでもいい走りを見てもらいたいからね」
C・クラッチロー選手談
「ずっとピットのなかに座って、コンディションが回復するのを待っていた。こんな一日は、誰にとっても残念なことで、僕やチームだけでなく、サーキットに来てくれたファンやテレビの前のみんなもがっかりしたことだろう。コースがこのように濡れてしまうと、そこから何かを得るのは難しい。だから僕は、今日はヘルメットさえかぶらなかったんだ。明日以降は良くなってくるらしいから、明日の朝から仕事に戻るのを楽しみにしているよ。ブルノで初表彰台を獲得してからは、自信が高まっているし、モンスター・ヤマハ・テック3のYZR-M1に乗るのが待ちきれない」