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ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.09 7月15日 イタリア

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第9戦イタリアGP
■開催日:2012年7月15日(日)決勝結果
■開催地:イタリア/ムジェロ(5.245km)
■周回数:23周(120.635km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:45度
■PP:D・ペドロサ(1分47秒284/ホンダ)
■FL:D・ペドロサ(1分47秒705)

REPORT

ロレンソ今季5勝目、ドビツィオーゾ今季4度目の表彰台

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが独走の今季5勝目を飾った。チームメイトのB・スピースは振るわず11位。モンスター・ヤマハ・テック3チームのA・ドビツィオーゾは終盤の逆転で3位となり今季4度目の表彰台、C・クラッチローも6位と健闘した。

予選2位からスタートしたロレンソは、1周目で素早くポールシッターのD・ペドロサをパスしてトップに浮上。すぐにリードを拡大することは難しかったものの、全力でペースを上げていき、ラップタイムを1分47秒台に入れると少しずつ差が広がり、最終的には5.223秒の大差をつけてチェッカーを受けた。今季5回目となるこの優勝で、シリーズポイントを185ポイントに伸ばしてランキングトップをキープ。2位のペドロサに19ポイント差をつけている。

予選7位、グリッド3列目から絶好のスタートを切ったドビツィオーゾは、第1コーナーに3位で進入。その後ペドロサの前に出て2位に上がり、そのまま4ラップにわたってキープした。ペドロサに抜き返されて3位に後退したあとはS・ブラドルとの3位争い。10ラップ目には一旦、ブラドルに先行されたが、21ラップ目に再び抜き返し、そのまま抑えきって3位でチェッカーを受けた。ドビツィオーゾにとっては自己通算61回目の表彰台。経験を活かしてブラドルのチャレンジを抑え込み、0.046秒差で逃げ切った。

チームメイトのC・クラッチローは、ドビツィオーゾと同じイタリアンのV・ロッシとバトルを展開。レース前半はドビツィオーゾを含む表彰台争いから6秒ほど遅れていたが、ふたりで刺激し合いながらペースを上げ、終盤までに3位争いのグループに近づいた。結局、ロッシを捉えることはできなかったが、最終コーナーでN・ヘイデンをパスして6位でチェッカー。3位との差を1.4秒まで縮める健闘を見せた。

スピースは今回も不運が続いた。過去最高とも言える暑さに見舞われたこの週末、食物の菌にあたったらしく、めまいと吐き気に見舞われて不調。そのなかでも最後まで走りきって11位に入り、貴重な5ポイントを獲得。これでシリーズポイントは合計66ポイント、ランキング10位を守っている。次回はホームレースとなるラグナセカに臨む。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 41'37.477
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +5.223
3 A・ドビツィオーゾ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +10.665
4 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda +10.711
5 V・ロッシ Ducati Team Ducati +11.695
6 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +12.060
7 N・ヘイデン Ducati Team Ducati +12.235
8 C・ストーナー Repsol Honda Team Honda +30.617
9 H・バルベラ Pramac Racing Team Ducati +31.728
10 A・バウティスタ San Carlo Honda Gresini Honda +34.589
11 B・スピース Yamaha Factory Racing Yamaha +57.862
12 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART +59.963
13 A・エスパルガロ Power Electronics Aspar ART +1'11.200
14 J・エリソン Paul Bird Motorsport ART +1'11.458
15 M・パッシーニ Speed Master ART +1'11.828
16 I・シルバ Avintia Blusens BQR-FTR +1Lap

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 J・ロレンソ Yamaha 185
2 D・ペドロサ Honda 166
3 C・ストーナー Honda 148
4 A・ドビツィオーゾ Yamaha 108
5 C・クラッチロー Yamaha 95
6 V・ロッシ Ducati 82
7 S・ブラドル Honda 75
8 N・ヘイデン Ducati 74
9 A・バウティスタ Honda 73
10 B・スピース Yamaha 66

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 201
2 Honda 196
3 Ducati 96
4 ART 41
5 FTR 16
6 Ioda 9

COMMENT

J・ロレンソ選手談(優勝)

「このコースでは最初から絶好調だった。ザクセンリンクは路面が最悪だったけれど、ここはまったく違っていたんだ。フリープラクティス初日からとても気持ち良く、力強く走ることができ、ペースも安定して速かった。昨日の予選では最終ラップで問題が起きてしまって残念だったけれど、大切なのは決勝のほうだからね。今日の決勝では、トップに立ったあとすぐにリードを広げようと必死になって頑張ったんだ。ライバルたちはタイヤが暖まるまで苦労すると思ったからね。でも残念ながら、そううまくはいかなかった。それで、毎ラップ頑張り続けて少しずつペースを上げていったんだ。初めは1分48秒1だったけれど、それが1分47秒台になるとペドロサとの差が少し広がった。そしてそのあとはさらにいい感じになってきたので、このあたりでようやく普通に呼吸できるようになったよ。チームの努力と、このように素晴らしいマシンを提供してくれるヤマハに報いる素晴らしい優勝になったと思う」

B・スピース選手談(11位)

「とてもがっかりだよ。それは僕だけのことじゃなくて、今週も懸命に働いてくれたチームのみんなとヤマハのためにも残念な結果になってしまった。午前中のウォームアップのときから体調がおかしくて、それが時間が経つごとに悪化していったんだ。決勝では3ラップ連続で走るのもつらいような状態で、何度もめまいが襲ってきた。ヘルメットのなかでは必死になって病気を吹き飛ばそうと頑張っていたんだけれど、このようなハイスピードに気持ちを集中していくのは難しかった」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「ウイークを通じて非常に順調で、その最終日には最高の結果を出すことができた。予選では小さな問題もあったが、それ以外は常にトップをキープした。決勝もまた素晴らしかった。ペースが抜群に速かっただけでなく、ダニよりも安定性の面でまさっていた。そのことによって徐々にリードを拡大することができたのだ。モトGPで6秒もの大差をつけたのだから見事なものだ」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「今回もまた明暗を分けることになった。ホルヘのほうは期待通りの完璧なレースで、ウイーク中ずっと飛びぬけていたが、そのままの結果となった。一方、ベンとそのチーム・スタッフにとっては残念な展開になってしまった。彼らもここまで本当によく頑張っていてペースも良かったので、我々としても決勝には自信を持っていたのだが、運悪く体調を崩してしまった。実際のところ、最後まで走り切るのも大変な状況だったのだ。次のラグナセカは彼のホームレースになるので、今度こそ万全の準備を整えて臨む」

A・ドビツィオーゾ選手談(3位)

「表彰台獲得はいつでも嬉しいことだけれど、今日はそれをイタリアのファンの前で達成できたので、いつにも増して気分がいい!スタートはパーフェクト。第1コーナーに3番手で進入した。初めからブレーキングがうまくできていたので、第5コーナーでダニをパスして2位に浮上。このときトップを走っているロレンソは、コースのところどころで僕よりも速いことがわかったので、これから改善していくべき部分がどこなのかを考えることもできたんだ。

最初から最後までブラドルと競り合うことになったが、このバトルはとても良かった。彼もいい走りをしていた。抜かれたときも非常にクリアで、僕も差を広げられないように限界までプッシュした。彼は初めての表彰台を、僕はイタリアでの表彰台を目指して頑張っていたので、とても素晴らしいバトルになったんだ。

僕のほうがブレーキングでやや勝っていたので、残り3ラップになったところで勝負を賭けた。あとは抑えきる自信があったんだ。彼もあきらめようとはしなかったけれど、最終的に、また表彰台に上ることができて本当にうれしい。モンスター・ヤマハ・テック3チームのみんなに感謝。チーム一丸となって戦った結果が、この表彰台なんだ。これで3戦連続の表彰台。次のラグナ・セカが楽しみ」

C・クラッチロー選手談(6位)

「スタートとそのあとの5ラップで、レースはほとんど決まってしまった。つまり、スタートが最悪。自分のペースをつかめるようになってからは気持ち良く走れるようになったけれど、燃料タンクがいっぱいの間は、あまりフィーリングが良くなかった。これは今後の課題だね。でもバレンティーノとのバトルはファンタスティック。彼からたくさんのことを学ぶことができた。このコースは誰よりもよく知っているはずで、その安定性は見事と言うほかない。実は最終セクションは僕のほうが速かったんだけれど、ブレーキングで十分に近づくことができず、結局パスするには至らなかった。

僕のほうもできる限り力を尽くしたつもりだけれど、彼はブレーキングが素晴らしくてチャンスを与えてくれなかったんだ。でもふたりでバトルしながら後方から追い上げて、もう少しで表彰台争いというところまで近づいた。また最終ラップでニッキーをパスして6位に入れたことも、うれしかった。最終コーナーはかなり得意で、うまく抜くことができた。表彰台まであと1.4秒まで追い上げたことも良かったと思う。最後に、チームメイトのアンドレアに『おめでとう』を伝えたい。彼の仕事ぶりは本当に素晴らしく、このカテゴリーで3連続表彰台、しかもホームレースでの活躍は見事。これもモンスター・ヤマハ・テック3チームの努力の賜物」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム・チームマネジャー談

「今回もまた、モンスター・ヤマハ・テック3チームにとって素晴らしい結果になった。この5戦で4度目、3戦連続の表彰台という好成績は、まるで夢を見ているようだ。私はアンドレアとそのチーム・スタッフ、そしてヤマハのスタッフを心から信頼している。彼らがひとつになって、この見事な仕事を成し遂げたのだ。このように得難い成功をおさめたことによって、我々チームには本当に素晴らしい雰囲気がもたらされている。信じられないくらいの絶好のスタートが、表彰台獲得の鍵になった。スタートで上位につけ、そのあとはブラドルとエキサイティングなバトルを展開。

イタリアのファンは、彼のこのパフォーマンスを心からエンジョイできたことだろう。ブラドルに抜かれたときも、私は何も不安はなかった。なぜならアンドレアは非常にクレバーなライダーで、最後の勝負のためにタイヤをセーブしていることがわかっていたからだ。そしてそのとおり、終盤になってパス。ブラドルもあきらめなかったが、ここでアンドレアは豪胆さを見せて3位を勝ち取った。一方、カルのほうもトップ6に返り咲いたので満足している。レース後半はとても印象的で、非常に速く、安定していて、バレンティーノにリラックスする暇を与えなかった。最終的にアンドレアとの差が1.5秒しかなかったのだから、もしも、もう少しスタートが上手くいっていたら表彰台争いも可能だっただろう。カルも最後まで頑張った。その結果、ふたりがともにトップ6に入ることができたのだ。モンスター・ヤマハ・テック3チームにとっては、今回もまたとても嬉しい週末になった」

辻 幸一、MS開発部 モトGPグループリーダー談

「ムジェロサーキットはモトGPサーキットの中でも有数のパワーサーキットで最高速もかなりの速さになり、またそれがラップタイムの上でもアドバンテージとなります。我々もこのレースを1つのターゲットとしてスピードが得られるよう、エンジン性能、車体の空力特性に改善を加え、満足のいく最高速が得られました。加えてライダーもマシンの性能を十二分に発揮してくれたおかげで、ロレンソが優勝、ドビツィオーゾが3戦連続の3位表彰台を獲得しております。前回のザクセンの敗因を短い期間で分析しこのレースに活かすことが出来たことにヤマハファクトリーチームの総合力の高さを感じました。次回はから後半戦に入り大陸を越えて、アメリカはラグナセカでのレースとなります。今回の優勝に驕ることなくチャレンジし続けたいと思います。引続き皆様のご支援とご声援を宜しくお願いします」

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