ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.16 10月17日 オーストラリア
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第16戦オーストラリアGP?
■開催日:2010年10月15日(金)1日目フリー走行、16日(土)予選、17日(日)決勝
■開催地:オーストラリア/フィリップアイランド
CIRCUIT DATA
■開設:1956年
■コース長:4.448 km
■サーキットレコードラップ:1分30秒059(2008年:N・ヘイデン)
■サーキットベストラップ:1分28秒665(2008年:C・ストーナー)
■2009年の優勝者:C・ストーナー
REPORT
なりたての世界チャンピオン、フィリップアイランドへ
2010年度モトGP世界チャンピオンを獲得したばかりのフィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンソが、第16戦のオーストラリア大会に臨む。チームメイトのV・ロッシも、前回のセパンでは見事な優勝を果たして完全復活をアピールしており、ともに好調のままフィリップアイランドに到着している。
セパンで3位を獲得して最高峰クラスの初タイトルを決定したロレンソは、クアラルンプールでチームスタッフたちとともに喜びをわかちあった。長年の夢が実現した今は緊張から解き放たれ、残る3レースに集中していくことができる。その1戦目となるフィリップアイランドでも、もちろん好成績を狙っている。250ccクラスでタイトルを獲得した2シーズンは、いずれもここで勝利をおさめているが、モトGPクラスでは未だ表彰台に上っていない。昨年は第1コーナーで転倒してリタイアに終わっているため、今回こそはその雪辱を果たし、上位でのゴールを目指す。
一方のロッシは、前回のセパンでようやく今季2度目の優勝を果たしたばかり。しかし、スタート直後の11位から猛チャージを見せたそのレース運びは、まさに王者の貫録を思わせるものだった。これがヤマハ加入後46回目の優勝だが、ここで終わりにすることなく、残りの3レースでさらに優勝回数を更新したいと考えている。ロッシはフィリップアイランドのスペシャリストでもあり、優勝5回、表彰台は昨年の2位を含めて全クラスで合計11回獲得している。
バス・ストレート上方の崖に立つフィリップアイランドは、世界でも最もドラマティックなコースのひとつ。またその地形の性質上、変わりやすく冷え冷えとする天候に悩まされることも多い。高速で流れるようなレイアウトが、マシンコントロールやスロットルコントロールの正確さを要求するほか、ライダーの勇敢さまでも試されることになる。ライダーにとってもマシンにとっても、非常に厳しいコースと言える。
COMMENT
J・ロレンソ―“世界一、ハッピー!”
「僕は世界一、ハッピーな人間だよ! ここまで支えてくれたチーム、パートナー、スポンサーたちを誇りに思っている。でも本当の“ゲーム・オーバー”というわけじゃないんだ。まだレースが残っているからね。これからも今までと同じように集中し、表彰台を目指して戦っていくよ。タイトルのプレッシャーがなくなった今、もっとたくさんの好成績を獲得したいんだ。フィリップアイランドは好きなコースのひとつ。シーズン中、最も高速のコースで、海が目前まで迫っていたりして、走っていてとても面白いところなんだ。でも天候は先週のマレーシアとはまったく違って、ここはいつも寒いんだよね…」
W・ズィーレンベルグ―“感動冷めやらず”
「未だに感動冷めやらず。先週のあの日、我々は非常に素晴らしい経験をした。そしてチャンピオンはもう決まったが、これからもレースを続けていくし、依然としてやる気は十分だ。夢をかなえたホルヘは、これからはリラックスして楽しんでマシンに乗ることができる。もう失うものはなくなったので、思い通りにハードにプッシュしていけるだろう。そしてシーズン終了までにあと何度か優勝したいと考えている。フィリップアイランドではまだ表彰台がないので、今年こそは実現したい」
V・ロッシ―“ファンタスティックなコース”
「先週の日曜は、本当に素晴らしい1日になったよ。久しぶりの優勝がヤマハで46回目の記録になったのだから、最高にうれしい勝利と言ってもいいだろう。シーズンは残りわずかになったけれど、最後まで力強く戦い続けたいと思っているので、このフィリップアイランドもとても楽しみにしているよ。ここは世界でも最もファンタスティックなコースのひとつで大好きなんだけれど、この2、3年は優勝から遠ざかっている。だから今年こそ、その流れを変えたいんだ。チームスタッフの多くがオーストラリアンだということもあって、僕にとってもここは特別な場所。ファンのみんなも素晴らしいしね! もう待ちきれない気分だよ!」
D・ブリビオ―“同様の活躍を期待”
「先週の優勝で勢いに乗り、とてもハッピーな気持ちでオーストラリアに入ることができた。バレンティーノがベストの状態に復活したことは非常にうれしいことで、今回も同様の活躍を見たいと思っている。フィリップアイランドは彼にとって相性の良いコースのひとつで、いつも見ごたえあるレースを展開し、走りをエンジョイしてきた。この2、3年は優勝できていないので、ここでもう1度、好成績を目指したい」