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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.01 4月11日 カタール

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第1戦カタールGP
■開催日:2010年4月11日(日)決勝結果
■開催地:カタール/ロサイル・サーキット(5.380km)
■周回数22周(118.36km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:24度 ■路面温度:26度
■PP:C・スト―ナー(1分55秒007/ドゥカティ)
■FL:C・スト―ナー(1分55秒537)

REPORT

フィアット・ヤマハ・チームがワンツー!

【速報】
カタールの現地時間夜11時にスタートした2010年シーズン開幕戦で、フィアット・ヤマハ・チームのV・ロッシが自己通算104回目、開幕戦では2005年以来となる優勝、J・ロレンソが2位を獲得した。モンスター・ヤマハ・テック3チームのB・スピースは5位、C・エドワーズ8位だった。

D・ペドロサ(ホンダ)のホールショットで22周の決勝は開始。序盤はペドロサ、C・ストーナー(ドゥカティ)、ロッシとトップが目まぐるしく入れ替わる。6周目、トップ走行中のストーナーが転倒して戦線離脱。その後はロッシを先頭に、N・ヘイデン(ドゥカティ)、A・ドビツィオーゾ (ホンダ)、ペドロサ、ロレンソ、スピース、R・ド・ピュニエ(ホンダ)の順のトップグループが形成される。レース後半に入ってもトップ集団の6台は、約4秒の中にひしめきモニターのワンフレームに入る接近戦が続く。17周目に入るメインストレートでロッシは一瞬、ドビツィオーゾに僅かに先行されるも、直後の第1コーナー突っ込みで抜き返してトップに再浮上、その後リードを拡大して優勝した。ロッシにとっては、グランプリで200回目のポイント獲得で、史上3人目の快挙。

ラスト3周の見所は2番手争いだった。コンマ3秒の中でドビツィオーゾ、ヘイデン、ロレンソがテール・トゥー・ノーズを見せて21周目に入ると、ロレンソは前の2人を次々とパスして2番手に上がり、その後逃げきってヤマハのワン・ツー・フィニッシュとなった。

スピースは予選11番手からの発進。好スタートで飛び出して1周目は7番手で戻ってくる。その後、ストーナーの転倒で6番手に上がると、11周目にペドロサを抜いて5番手につける。レースの3分の2を過ぎた15周目頃に入ってもスピースは安定したラップを刻み、ロッシに遅れること2.8秒につけて上位を狙う。終盤ややリードを広げられるも、結局優勝のロッシに遅れること僅か3.9秒の5位でMotoGPフル参戦イヤーでのデビュー戦を終えた。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 42'50.099
2 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha +1.022
3 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda +1.865
4 N・ヘイデン Ducati Marlboro Team Ducati +1.876
5 B・スピース Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +3.903
6 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda +9.322
7 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda +16.508
8 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha +19.867
9 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki +20.893
10 青山博一 Interwetten Honda MotoGP Honda +21.100
11 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda +31.638
12 H・バルベラ Paginas Amarillas Aspar Ducati +32.573
13 M・メランドリ San Carlo Honda Gresini Honda +40.780

LAP CHART

RIDERS RANKING

順位 ライダー マシン ポイント
1 V・ロッシ Yamaha 25
2 J・ロレンソ Yamaha 20
3 A・ドビツィオーゾ Honda 16
4 N・ヘイデン Ducati 13
5 B・スピース Yamaha 11
6 R・ド・ピュニエ Honda 10
8 C・エドワーズ Yamaha 8

CONSTRUCTORS RANKING

順位 コンストラクター ポイント
1 Yamaha 25
2 Honda 16
3 Ducati 13
4 Suzuki 7

COMMENT

V・ロッシ選手談(優勝)

「スタートは抜群だったんだけど、その後のスピードが十分じゃなかったんだ。それでストレートがきつくなってしまった。ペドロサをパスするのに時間がかかった分、ストーナーに離されてしまった。あの時点では正直、彼を捉まえるのは難しいと思っていたよ。ところが彼がミスして転倒。彼にとっては不運なことだったけれど、これで展開は決定的なものになったんだ。そのあとは楽に勝てると思っていたんだけれど、実際にはドビツィオーゾの追撃が激しくて、抑えるのが大変だったよ。それでも僕が3周か4周、全力で走ったらようやく離れて行って、トップを守りきることができたんだ。開幕戦での優勝は2005年以来だから、25ポイントは光り輝く黄金のよう! ホルヘとともに1-2フィニッシュを決められたことは、チームにとっても素晴らしい結果だと思うし、ヤマハと相性が悪いと思っていたこのコースでの優勝は特別なものだね。プラクティスから決勝まで、とてもいい仕事がて、それがこうして結果につながったのだから、チームのみんなには心から感謝している。もちろん課題はまだ残っているけれど、シーズンのスタートとしてはとてもいい形になったと思うよ。スローダウンラップでは燃料がなくなってしまった。決勝中はスライドが激しかったから、どうやら自分で思っていたよりもたくさん使ってしまったのだろう。でもスクーターに乗って戻ってくるのはおもしろかった!」

D・ブリビオ、チーム監督談

「優勝という結果だけでなく、そこに至るまでの作業の進め方、また問題解決の仕方がとても良かったと思っている。そして今日の優勝によって、マシンのポテンシャルを確信することができたのだ。このコースはこれまで、我々にとってはあまりいいところではなくて、とくにトップスピードで苦しめられることがわかっていた。でも今回、優勝できたことで、このマシンが総合的に素晴らしい仕上がりになっていることを証明することができた。これからさらにライバルとの差を縮めていくために、努力を続けていく。今回は3台のヤマハがトップ5に入り、最高の夜になった。シーズンのスタートとしては喜ばしいかぎりだ。次はヤマハのホームレースなので、今の好調をキープして臨みたい」

J・ロレンソ選手談(2位)

「今日は頭を身体から切り離して、ハートで乗るしかなかったような感じ。そして今、2位を獲得できて本当にうれしい。手の痛みもあったんだけれど、それよりも深刻な問題だったのがリアのスライド。とくに序盤、燃料が満タンのときには苦しかったよ。最初の作戦では慎重に、静かに、大きなリスクをおかさずに走りきりたいと思っていたんだけれど、しばらくしたらアドレナリンが出てきて抑えきれなくなってしまった。それで結局、最大限の力を出し切ってしまったんだ! 燃料が減ってくるといくらか走りやすくなって、前のライダーに近づくことができたけれど、体力もマシンも限界ぎりぎりまで行っていたので、今考えればかなりリスキーだったね。そして最後の最後で絶好のパスができて、この素晴らしい結果が転がり込んできたというわけだ。バレンティーノの優勝と僕の2位を、チームのみんなもとても喜んでくれている。次のもてぎでは、去年は優勝した場所だし、2週間のうちに身体のコンディションも良くなってくると思うので、もっともっといい走りができるように頑張りたい」

W・ズィーレンベルグ、チーム監督談

「素晴らしいシーズンのスタートを切ることができた。ホルヘはとてもクレバーなレース運びで、マシンが重い間は、まだ攻めるタイミングではないと判断してがまんしていた。そして燃料を消費してマシンが軽くなってくると、少しずつペースを上げて差を縮めていったのだ。残り数ラップとなったところで自分のアドバンテージを冷静に確認し、こうして2位を獲得した。オフシーズン中の様々な状況を考えれば、バレンティーノにわずか1秒差でゴールできたことは注目に値する。我々チームにとっても最高にうれしい結果だ」

B・スピース選手談(5位)

「マシンの調子も良かったし、自分自身のライディングもとてもうまくできたと思っているので、今はとてもうれしいよ。予選では思い通りにいかないところもあって、その意味では決して順風満帆というわけではなかったけれど、決勝ではすべてがいい状態でぴったりとかみ合ったんだ。僕はと言えば、1ラップ1ラップ、110%の力で頑張った。自分にできることはすべてやって、その結果として素晴らしい成績がついてきた。鍵となったのは、決勝用タイヤでいいペースが出ていたこと。その上でスタートがうまくいって、序盤からアグレッシブに攻めて行ったら順位を上げることができた。それでトップグループについていくことができたんだ。レース中盤になるとますます自信が高まってきて、前にはホルヘとバレンティーノが、決して100万マイルも遠くではないところに見えてきた。そうするうちにどんどん彼らに近づいていって、気がついたらレース中盤の数ラップは、トップ5台のなかで僕が最速だったよ。もしも予選の順位がもっと良かったら、レースの終盤では表彰台争いにも加わっていたかもしれない。でも、欲張り過ぎるのは良くないね。いずれにしても今回は素晴らしいレースができた。これから長いシーズンを戦っていく上での確かな基盤ができたような感じがしているんだ」

C・エドワーズ選手談(8位)

「今夜のことは妥当な結果と言っていいだろう。だってウイーク中ずっと問題ばかりで、まったく解決できなかったんだからね。決勝ではマシンの調子がちょっと良くなって、確かに乗りやすくなっていて、ラップタイムも上げることができたんだけれど、依然としてトップ5についていくには不十分。できる限りのことはしたつもりだけど、やっぱり今日は、問題を抱えながらも何とか最後まで走りきるということになってしまったのかもしれない。フロントはよくグリップしてくれたのに、リアについてはタイヤを路面にしっかりと押し付けるようなセッティングができなかった。だからアクセルを開けるとすぐにリアがスピンしてしまうんだ…。でも今回のことで今後の課題がはっきりしてきた。ベンがいい走りを見せてくれたので、励みになっている。祝福を贈りたい。次のもてぎでは、もう少し上位に近づけるよう頑張っていく」

H・ポンシャラル、モンスター・ヤマハ・テック3チーム監督談

「今シーズンのベンにはだれもが大きな期待をしているのだが、開幕戦にして早くもその実力を証明。予選の11位にはちょっとがっかりしたが、ウイークを通じてハードタイヤで好調だったので、決勝では必ず順位を上げてくると確信していた。彼はアグレッシブなライダーで、序盤から積極的に前へ出て行った。このことはモトGPでは不可欠なことだ。ラップタイムも見事なもので、終始、前方のライダーとの差を詰めていくことができた。モンスター・ヤマハ・テック3チームでのデビュー戦として、最高の形になったと言っていいだろう。一方、コーリンのほうは厳しい戦いになってしまった。しかし貴重なポイントと、マシンセットアップに関するデータを手に入れることができたので、これが今後、きっと役にたってくれるだろう。総合的に見れば、チームとして素晴らしい戦いができた。次の日本GPも自信を持って臨むことができそうだ」

中島雅彦、フィアット・ヤマハ・チーム監督談

「2010年シーズンを最高の形でスタートでき、素晴らしいファイトを披露してくれたライダーを祝福するとともに、高い戦闘力を有したマシンを仕上げてくれたチームスタッフ、開発陣に心から感謝したいと思います。夜間の急激な温度低下により、厳しいコンディションとなりましたが、バレンティーノ、ホルヘは限界までよくコントロールしてくれたと思います。またベン、コーリンも確実に順位を上げ、次に繋がる結果を残してくれました。初戦のナイトレースでスタッフの疲労も限界の状態でしたが、カタールでの勝利は2006年以来4年ぶりで、今シーズンを占う上でも大きな弾みになります。次戦は日本GP、さらに厳しい戦いが予想されますが、皆様のご期待に応えるよう、がんばりますので、応援よろしくお願いします」

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