ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.02 4月21日 アメリカズ
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第2戦アメリカズGP
■開催日:2013年4月20日(土)予選結果
■開催地:テキサス州/サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)(5.513 km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:21度 ■路面温度:40度
■PP:M・マルケス(2分03秒021/ホンダ)
REPORT
J・ロレンソ&YZR-M1が予選3位フロントロウスタート
ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが予選3位を獲得。テキサス州オースティンにあるCOTAで初めて行われるモトGPを、フロントロウからスタートすることが決定した。ロレンソは15分間の予選セッション序盤で一時トップに立ったが、ピットインのタイミングをミスして終盤のアタックができず、3位に後退した。チームメイトのV・ロッシは、今日もブレーキング性能に悩んでセッティングを詰め切れず、予選セッションでは8位に留まった。
モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローは、2分04秒267のベストタイムで予選4位を獲得。フロントロウには0.167秒届かず、2列目スタートとなった。今回、COTAを初めて経験したクラッチローだが、素早くコースの特徴をつかんでセッションごとにペースアップ。今日はフリープラクティス初日のタイムをさらに2秒更新し、順位も昨日までの6位から4位へ。トップ12台の順位を決める15分間のQP2では、さらにタイムを短縮した。
チームメイトのB・スミスは11位。フリープラクティスを12位で終えたスミスは、そのままQP2に進むことはできなかったが、QP1でそれまでのタイムを1.2秒も更新する2分06秒591を記録。これでQP2に出場し11位を獲得した。
RESULT
順位 | ライダー | チーム | マシン | タイム |
---|---|---|---|---|
1 | M・マルケス | Repsol Honda Team | Honda | 2'03.021 |
2 | D・ペドロサ | Repsol Honda Team | Honda | 2'03.275 |
3 | J・ロレンソ | Yamaha Factory Racing | Yamaha | 2'04.100 |
4 | C・クラッチロー | Monster Yamaha Tech 3 | Yamaha | 2'04.267 |
5 | S・ブラドル | LCR Honda MotoGP | Honda | 2'04.445 |
6 | A・ドビツィオーゾ | Ducati Team | Ducati | 2'04.873 |
7 | A・バウティスタ | GO&FUN Honda Gresini | Honda | 2'04.942 |
8 | V・ロッシ | Yamaha Factory Racing | Yamaha | 2'05.380 |
9 | A・エスパルガロ | Power Electronics Aspar | ART | 2'05.389 |
10 | N・ヘイデン | Ducati Team | Ducati | 2'05.568 |
11 | B・スミス | Monster Yamaha Tech 3 | Yamaha | 2'06.740 |
12 | B・スピース | Ignite Pramac Racing Team | Ducati | 2'07.044 |
13 | A・イアンノーネ | Energy T.I. Pramac Racing Team | Ducati | 2'06.872 |
14 | R・ド・ピュニエ | Power Electronics Aspar | ART | 2'07.129 |
15 | H・バルベラ | Avintia Blusens | FTR | 2'07.717 |
16 | Y・エルナンデス | Paul Bird Motorsport | ART | 2'07.738 |
17 | M・ラバティ | Paul Bird Motorsport | PBM | 2'08.259 |
18 | C・エドワーズ | NGM Mobile Forward Racing | FTR Kawasaki | 2'08.475 |
19 | C・コルティ | NGM Mobile Forward Racing | FTR Kawasaki | 2'08.792 |
20 | D・ペトルッチ | Came IodaRacing Project | Ioda-Suter | 2'08.825 |
21 | 青山博一 | Avintia Blusens | FTR | 2'09.062 |
22 | B・スターリング | GO&FUN Honda Gresini | FTR-Honda | 2'10.098 |
23 | L・ペセック | Came IodaRacing Project | Ioda-Suter | 2'10.507 |
24 | B・ヤング | Attack Performance Racing | APR | 2'10.606 |
25 | K・アブラハム | Cardion AB Motoracing | ART | 2'23.317 |
COMMENT
J・ロレンソ選手談(予選3位/2分04秒100/6周)
「予選での最終結果は、多少なりとも、その前のすべてのセッションで起こっていたことの積み重ね。つまりライバルたちのほうが、僕らよりもずっとペースが速いということ。今日の僕にできるのは、最高で3位だよ。でも決勝ではどんなことだって起こり得る。何か状況が変われば、優勝だって目指せるかもしれない。今日より明日が、良くなることを期待している。マルクやダニに少しでも近づきたい」
V・ロッシ選手談(予選8位/2分05秒380/6周)
「もっと上を狙えると思っていたんだけれど、ブレーキングの問題を解決することができなかった。とくに序盤でそれが影響し、大きく遅れてしまったんだ。このコースは難しい戦いになることは始めからわかっていたし、事実その通りになっている。そのなかでもいいレースをして、少しでも多くのポイントを獲りたい」
W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談
「フロントロウを獲得できたことには満足している。今日の我々にできることは、そこまでだったと思っている。最後に使用したタイヤがあまり良くなかったためピットに戻ってきたが、その時点で、その後のタイムアタックの時間が十分に残っていないことに気づいていなかった。だがポールポジションとの差はわずか1メートル。前回のカタールのようなアドバンテージがないことは明らかだが、マシンの状態は悪くないので明日に期待したい。トップがミスをするかもしれないし、レースは長い。何が起きるかはわからない。我々はとにかく集中を切らさないこと。ホルヘはその部分には非常に長けている」
M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談
「上位との差を縮めようと懸命に努力を続けている。このあともマシンにいくつかの変更を加える予定で、明日のウォームアップで成果を確認する。我々にとって有利なコースでないことはわかっているが、それでも最後まで100%の力を注いでいく。ホルヘはいい走りを見せてくれたが、ミスがあり終盤でタイムを伸ばすことができなかった。それでもフロントロウを獲得できたことがとても重要なのだ。バレンティーノのほうは3列目に留まったので、決勝はスタートからかなりアグレッシブに行かなければならない。セッティングでもう一歩前進することができれば、必ず前のライダーをつかまえてくれるだろう」
C・クラッチロー選手談(予選4位/2分04秒267/7周)
「予選4位はとてもうれしい結果。もちろん、またフロントロウに戻れたら最高だったんだけどね。でもここは初めて走るコースだから、すべてが挑戦。その意味では、前にテストを行っているホルヘのすぐ後ろ、バレンティーノやブラドルの前につくことができたことは、僕にとってもモンスター・ヤマハ・テック3チームにとっても大きな成果だ。距離の長いテクニカルコースを短時間で学ぶことができたし、チームも僕のためにいろいろと考え最善を尽くしてくれた。お互い協力し合って、ここまで来ることができたんだ。マルケスやダニにはかなり離されてしまっているが、それは他のライダーも同じこと。かなりタフなレースになるだろうけど、決勝の目標はいつも通りの6位以内」
B・スミス選手談(予選11位/2分06秒740/6周)
「この2日間はとても大変だったけれど、最後にいい結果を得ることができた。自分の走りには満足しているよ。マシンもタイヤもまだ慣れていないところに、この難しいテクニカルコースを走るのは楽じゃないけれど、QP2に進んでさらにひとつ順位を上げられたのは良かったと思う。一時は最終予選も難しいかと思っていたくらいだから、今はとてもハッピーさ。走るたびにペースが上がり、QP1に出場できたことでまた周回を重ねるチャンスを得ることができた。カタールでは転倒してしまったので、今回はまず完走することが目標。レース距離を全部走りきって少しでも経験を積み重ねたい。このコースの21ラップはかなり厳しいけれど、楽しみにしているんだ」