本文へ進みます

Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.15 10月14日 日本

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第15戦日本GP
■開催日:2012年10月13日(土)予選結果
■開催地:もてぎ/日本(4.801km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:22度 ■路面温度:22度
■PP: J・ロレンソ(1分44秒969/Yamaha)

REPORT

ロレンソがポールポジション

ヤマハ・ファクトリー・レーシングのJ・ロレンソが、公式予選の最終ラップでトップタイムを記録、ポールポジションを獲得した。ロレンソはセッション序盤から好調ぶりを発揮して真っ先に1分47秒台をマーク。しかしライバルたちもこれに続き、次々にラップタイムを更新していった。この間に何度もトップが入れ替わる接戦となったが、最後のチャンスに賭けたロレンソは最終ラップ、1分44秒969の好タイムで他を突き放して、ついにトップに浮上。これでラップレコードを塗り替え、自己通算50回目のポールポジションを獲得した。

チームメイトのB・スピースも、ロレンソのペースについて行って上位争いを展開。そしてセッション中盤には、2位以下をコンマ5秒近く引き離して暫定ポールにつけた。終盤を迎えてフロントロウ獲得がほぼ確実となり、さらにはヤマハ・ファクトリーのワンツーの可能性も見えてきたが、その矢先にわずかにミスをおかして4位に後退した。ポールとの差は0.367秒。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・クラッチローが、4戦連続のフロントロウを獲得。昨日は両セッションとも苦しい展開となったが、夜を徹してのセッティング作業の結果、今日はポールポジション争いに加わるまでに生まれ変わった。そして昨日までのタイムを1.2秒も更新する1分45秒257を記録すると、一時トップに浮上。その後、3位に後退して今季6度目のフロントロウを手中にした。これでクラッチローは4戦連続で、ランキングトップのロレンソ、2位のペドロサとともにフロントロウに並ぶこととなる。

A・ドビツィオーゾは6位でグリッド2列目。午前中に行われた最終フリープラクティスでは4位につけ、公式予選でのフロントロウ獲得に自信を見せていたが、セッション中盤でフロント・ブレーキディスクが熱くなりすぎたために交換を強いられ、タイムアタックのチャンスを逃してしまった。その結果、ベストラップは1分45秒612。明日の決勝では、グリッド2列目までに4台のYZR-M1が並ぶ。

ヤマハ・YSP・レーシング・チームの中須賀克行は、走行の度にタイムアップを図り予選11位。

初日の走行後に「1分46秒台に入れたい」と話していた中須賀は、午前のフリー走行で前日のタイムを更新し1分47秒737で13番手に。YZF-R1からYZR-M1への乗り換えに体が徐々に順応してきたこともあって、午後の公式予選では走行開始10分ほどで午前中のタイムを更新するとコンスタントに走行を重ね予選終了8分前には目標としていた46秒台のタイムをマーク。最終的には前日のタイムを約1秒縮める1分46秒780で4列目グリッドを獲得した。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Yamaha Factory Racing Yamaha 1'44.969
2 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'45.215
3 C・クラッチロー Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'45.257
4 B・スピース Yamaha Factory Racing Yamaha 1'45.336
5 A・バウティスタ San Carlo Honda Gresini Honda 1'45.481
6 A・ドビツィオーゾ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'45.612
7 C・ストーナー Repsol Honda Team Honda 1'45.745
8 S・ブラドル LCR Honda MotoGP Honda 1'45.848
9 V・ロッシ Ducati Team Ducati 1'45.976
10 N・ヘイデン Ducati Team Ducati 1'46.461
11 中須賀克行 Yamaha YSP Racing Team Yamaha 1'46.780
12 H・バルベラ Pramac Racing Team Ducati 1'46.881
13 A・エスパルガロ Power Electronics Aspar ART 1'47.383
14 R・ド・ピュニエ Power Electronics Aspar ART 1'47.581
15 K・アブラハム Pramac Racing Team Ducati 1'47.791
16 C・エドワーズ NGM Mobile Forward Racing Suter 1'48.125
17 Y・エルナンデス Avintia Blusens BQR-FTR 1'48.513
18 M・ピロ San Carlo Honda Gresini FTR 1'48.653
19 D・ペトルッチ Came IodaRacing Project Ioda-Suter 1'48.831
20 J・エリソン Paul Bird Motorsport ART 1'49.023
21 R・ロルホ Speed Master ART 1'49.183
22 I・シルバ Avintia Blusens BQR-FTR 1'49.831

COMMENT

J・ロレンソ選手談(予選1位/ 1分44秒969/26周)

「昨日も今日もフリープラクティスはとても順調で、スピードも十分だった。ところが公式予選では、残り10分の時点でかなりいいタイムが出た、と思ったにもかかわらず何と6位だったんだ! あの瞬間は、他のみんなが何でそんなに速いのかわからなかったよ...。とにかくもっとプッシュしなければいけないと思っていたら、最終ラップのひとつ前の周回でミスをしてしまった。これで残るチャンスは最後の1ラップだけになってしまったんだ。そのワンチャンスでこの結果を出すことができたので、今はとってもハッピー。でももちろん、大切なのはポールポジションよりも明日の決勝だよ」

B・スピース選手談(予選4位/1分45秒336/24周)

「いい走りができたよ。最後にちょっとミスをしてしまったけれど、マシン自体のペースはとても良かったんだ。3本目のリアタイヤを履いた時には、フロントのほうがほとんど限界に達していたが、フロントロウの可能性が残っていたのでプッシュし続けた。2本目のタイヤでタイムアタック中にミスをしてしまったのは非常に残念。あのラップが最後までうまくいっていれば、ポールポジションか少なくともフロントロウ、あるいはファクトリー・ヤマハのワンツーが実現していたかもしれないからね。でも4位も悪くない。明日は好スタートを目指し、トップグループについて行けるよう頑張りたい」

W・ズィーレンベルグ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームマネジャー談

「最高の結果。ポールポジションは非常に重要だ。トップ争いはかなり激しく、終盤は何人も入れ替わり、我々もポジションを落とした。ホルヘはそれを何とか取り戻し、最後の最後に逆転して見せた。これには本当に驚かされた。チームも懸命に仕事に取り組んでおり、おかげでこのように競争力の高いマシンを用意することができた」

M・メレガリ、ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームディレクター談

「このホンダのコースにおいて、ポールポジション以上に素晴らしい結果はない。ホルヘはリズムが良く、何度もいい走りを見せていたが、最終ラップのそれはまさに圧巻だった。ベンのほうは不運にも、彼のベストであったはずのラップで転倒してしまった。それでもフィーリングは悪くないし、マシンのセッティングとタイヤにも満足しているので、明日はきっとおもしろいレースになるだろう」

C・クラッチロー選手談(予選3位/1分45秒257)

「今回もまたフロントロウに並ぶことができて、とてもうれしいよ! モンスター・ヤマハ・テック3のクルーたちにお礼を言わないとね。だってたったひと晩で、マシンがここまで良くなったんだから。昨日の2回のセッションでは10位に入るのも大変だったのに、今日はポールポジションを目指すこともできた。チームの仕事が素晴らしかったからだよ。実際、今日こそは絶好のチャンスだと思っていただけに、初めてのポールポジションが実現しなかったのは残念だった。セッション開始早々からペースが上がり、ハード・コンパウンドのタイヤのフィーリングも良かったので、決勝でのアドバンテージになると思う。でも正直に言うと、リアをハードにするかソフトにするかは、まだ決めかねているんだ。こうなったらもう、コインを投げて決めないといけないかも...。それから、今日の最大の収穫は、速さだけでなく安定していたこと。これなら明日は表彰台争いに絡んでいけるだろう。シーズンの最終段階のこの3連戦を、このような形でスタートできることになってうれしい。日本でYZR-M1の活躍をお見せするために、僕ら4人がベストを尽くして頑張るよ」

A・ドビツィオーゾ選手談(予選6位/1分45秒612)

「プラクティスまでは、とてもいいタイムが出ていたので、6位という結果に終わり残念。公式予選ではいくつか問題があったんだけれど、なかでもフロントのブレーキディスクがオーバーヒートしてしまったのは痛かった。このコースはハードブレーキングのコーナーがたくさんあって、ディスクの温度はすべてのコースのなかでも最も高くなる。結局、セッションの間にディスクを交換しなければならなくなり、時間を無駄にしてしまったんだ。明日もこのことが重要な要素になるだろう。何しろ、フルスピードで連続24ラップを走り切らなければならないんだから。でも6位が僕の本当のポテンシャルだとは思っていないから、依然として表彰台を目指す自信は失っていないよ。日本GPはヤマハにとってとても大切なビッグレースなので、ここで表彰台に上ることができたら最高だね」

中須賀克行選手(予選11位/1分46秒780)

「予選の走り出しは、思うようにタイムが上がらなくて、1分46秒の壁は厚いということを実感しました。でも、予選後半にエンジンのマッピングを変えたら、いいフィーリングで攻められるようになり、目標の1分46秒台を出すことができました。それにしても、本当に集中していないと出せないタイムです。ポールポジションのホルヘ・ロレンソ選手が出した1分44秒台というタイムは、トップライダーが限界ギリギリで出しているタイムで、今の自分には信じられないタイムです。
フリー走行や予選で、マシンもいい方向に仕上げることができたし、決勝を想定して走ったのでタイヤチョイスもできました。目指すは、昨年のバレンシアGPでの6位以上です」

津谷晃司 ヤマハ・YSP・レーシング・チーム スーパーバイザー

「今日は、昨日に引き続き、各走行で、開発ライダーらしく的確にフィードバックしてくれました。予選では、タイヤ選択を含めて、決勝レースに向けた準備のために走り込みを重視する形になりましたが、ここで目標にしていた1分46秒台を記録することができ、いい方向で予選を終了できました。明日の決勝レースは、完走して、ひとつでも上の順位を狙ってほしいです」

ページ
先頭へ