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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.13 9月19日 アラゴン

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第13戦アラゴンGP
■開催日:2010年9月17日(金)初日フリー走行総合結果
■開催地:スペイン/モーターランド・ アラゴン(5.078km)
■コースコンディション:ウエット
■気温:20度 ■路面温度:25度

REPORT

45分×2のフリー走行、順調に消化

スペインのアラゴン・サーキットで初めて行われたモトGPフリープラクティス。フリープラクティスは通常、初日は1時間×1回となっているが、今回はライダーたちが少しでもコースに慣れるよう、45分間×2回のスケジュールが組まれた。午前中に行われた1回目はドライ、午後の2回目はウエットとなり、両プラクティスはまったく異なるコンディション。そのなかでフィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンソとV・ロッシはそれぞれ、総合3位と6位を獲得した。

高低差が激しく、いくつかの見ごたえあるコーナーを持ち、またところどころグリップが不足する場所もあるこのコースで、ロレンソは初めからリズムをつかみ3番手。午後からの2回目はコンディションが変化したが、ウエット用セッティングもよく機能し、セッション後半のほとんどでトップをキープした。しかし最後の数分でC・ストーナーがタイムを更新し、ロレンソは2位となった。

一方のロッシ。脚の怪我はほぼ完治したが、肩のほうは依然として力が不十分な状態。それでも新しいコースのライディングを楽しみ、午前中は様々なセッティングを試しながら6位につけた。ウエットでは肩への負担が軽減されたこともあり4位に上げることができたが、本人はやはりドライ・コンディションを望んでいる。チーム監督のD・ブリビオは背中の怪我の治療のために自宅で休養中、今回はサーキットに姿を見せていない。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのC・エドワーズとB・スピースは初めてのコースに素早く慣れ、セッティング作業にも順調に取り組んで午前中はそれぞれ9位と10位。午後からは雨となったため、作業をやり直すこととなったが、そのなかでもスピースは2分03秒874のタイムを記録して8位に浮上。モトGPでのウエットの経験の少ないスピースだが、4位から1秒以内の差という結果に自信をつけている。一方、ロッシ、C・チェカ、阿部典史に続く記録として今回、ヤマハの最高峰クラスで100レース目を迎えるエドワーズ。午前中のドライ・セッションではスピースを0.114秒差で抑え、午後からのウエットでは2分04秒868で11位となった。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'50.506
2 N・ヘイデン Ducati Marlboro Team Ducati 1'50.917
3 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'50.928
4 C・スト―ナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'51.195
5 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'51.768
6 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'51.769
7 H・バルベラ Paginas Amarillas Aspar Ducati 1'51.792
8 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1'51.845
9 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'52.027
10 B・スピース Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'52.141
11 M・メランドリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'52.321
12 R・ド・ピュニエ LCR Honda MotoGP Honda 1'52.340
13 A・エスパルガロ Pramac Racing Team Ducati 1'52.752
14 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'52.822
15 M・カリオ Pramac Racing Team Ducati 1'53.190
16 青山博一 Interwetten Honda MotoGP Honda 1'53.512

COMMENT

J・ロレンソ選手談(フリー走行3番手/1分50秒928/34周)

「このコースは大好き。乗っていて楽しいし、他のコースとまったく違う感じだから新しいチャレンジになっているんだ。YZF-R1で走ったときとはまた全然違って、すごくおもしろいよ。グリップが少し足りないところがあるんだけれど、もっとセッティングを煮詰めていけば、さらに一歩前進できるはず。午後から雨になってしまったけれど、ウエットのセッティングを試すチャンスになって、どんなコンディションでもしっかり走れることがわかったから良かったと思うよ。フリープラクティスが2回できたのも良かった。ウイークを通じての合計時間は同じだけれど、45分が4回あることで新しいサーキットをより楽に理解することができると思う」

W・ズィーレンベルグ、チーム監督談

「金曜日に2回のプラクティスがあるのは、ずいぶん久しぶりのこと。しかも金曜の午前中に走るというのは何だか不思議な感じがするよ!午前中、ドライでの3位は良かったが、グリップに少し問題が残っているので明日はここを改善していきたい。午後からはウエット用のスタンダードのセッティングがうまく機能してくれたので、こちらはまったく不満のない状態だ。日曜日は晴れるらしいから、明日もドライ・コンディションのもとでマシンを作っていくことができるように願っている」

V・ロッシ選手談(フリー走行6番手/1分51秒769/35周)

「合計4回のフリープラクティスは大歓迎。とくに今日の2回はドライとウエットを両方試すことができてとても良かったよ。おかげでとてもたくさんのデータを収集することができたからね。午前中のドライでは6位だったけれど、午後からのウエットでは4位に上がることができた。雨のなかでの走行は久しぶりだったから、それもうれしかったんだ。セッティングはまだ途中の段階だけれど、スタートとしては満足しているよ。それから脚のほうはかなり良くなっているんだけれど、肩が依然として厳しい状態。これはシーズン終了まで、ずっとつきあっていかなければならないことだと覚悟しているんだ。ウエットになれば肩には楽だけれど、やっぱりドライになってほしい。だってとても楽しいコースだからね!」

J・バージェス、クルーチーフ談

「バレンティーノはこのコースが気に入っていて、午前中から調子は悪くなかった。今日は様々なセッティングを試したので、明日はこれらをすべてまとめて、天気さえ許せば、何とかいいものを作り上げたい。午前と午後とでコンディションが変化したので大変だったが、バレンティーノが雨のなかで力強さを見せてくれたのはうれしかった」

C・エドワーズ選手談(フリー走行9番手/1分52秒027/31周)

「このコースがとても気に入ったよ!どんなコースを望んでいたのか自分でもよくわからないんだけれど、とにかく誰かが素晴らしいコースを設計してくれることを期待していて、それがまさに現実になったという感じ。乗っていてすごく楽しくて、ところどころ他のサーキットを思い出させる部分もある。セパンに似ているんだけど、そこに逆コークスクリューもある。これがかなりいい感じなんだ!それから高速コーナーのいくつかはムジェロに似ていて、とにかく全体的に"クール"なんだよ!体力的にすごくきついというわけではなくて、コーナーはゆるやかにつながっていて超低速な部分がない。そして何より、モンスター・ヤマハ・テック3のYZR-M1 がここを気に入っているのがうれしいよ。

午前中のドライではフィーリングがとても良くて、コーナリングも最高。タイトな部分はあまり多くないけれど、そのようなコーナリングがしたい場合もすぐに対応してくれるんだ。また午後からのウエットも好調だった。ウエットには今まで苦労してきたんだけれど、このコースはグリップもとてもいい。新しいコースというのはしばしば、砂や埃が路面に出てきてしまっているけれど、ここはそういうこともないんだ。それから金曜日の午前中のフリープラクティス開催というのもいいね。合計すれば時間は同じなんだけれど、今回のようなやり方のほうがいいな。セッションごとに大幅な変更をすることもできるから、午後まで何もしないでぶらぶらしているよりはずっといいよね」

B・スピース選手談(フリー走行10番手/1分52秒141/36周)

「このコースは大好き。アップダウンが激しいところがかっこいいし、最初のいくつかのコーナーはビデオのゲームになっているイスタンブール・パークみたい。とにかく走っていてとても楽しいコースということなんだ。午前中のドライでは十分な手ごたえがあったし、午後のウエットもとにかくコースに出てマシンのフィーリングをつかむことができた。

ウエット走行の経験はとても少なくて、シーズン序盤のドイツで3周ほど。その前は2008年のインディアナポリスだ。僕にとってはまったく新しい経験という感じで、初めはスピードを上げていくまでに時間がかかってしまったんだけれど、慣れてしまえば気持よく乗れるようになった。そして今はもう、もしまた雨になったとしても、時間を少しも無駄にしない自信がついたよ。ウエットでは限界が高く、ラップタイムは着実に上がっていった。あとはこのマシンとタイヤがウエットで何をしてくれるかを見極め、次回はさらにステップアップしたい」

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