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Yamaha Motor Revs Your Heart

レース情報

ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.09 7月25日 アメリカ

RACE DATA

■大会名称:MotoGP第9戦USGP
■開催日:2010年7月24日(土)予選結果
■開催地:カリフォルニア州/ラグナセカスピードウエイ(3.610km)
■コースコンディション:ドライ
■気温:25度 ■路面温度:47度
■PP:J・ロレンソ(1分20秒978/ヤマハ)

REPORT

ロレンソが5戦連続ポールを獲得!

フィアット・ヤマハ・チームのJ・ロレンソが、5戦連続のポールポジションを獲得。全クラスの自己通算で40回目の記録となった。チームメイトのV・ロッシは、身体的に負担の多いラグナセカのコース攻略に手間取り6位となった。

昨年もこの大会でポールポジションを獲得したロレンソ。午前中のフリープラクティスでもトップタイムを記録し、好調のまま公式予選を迎えた。そして開始から数ラップで早くもトップに立つと、セッション中盤は、決勝に向けての細かいセッティング調整に時間を費やした。その間には何度かトップの座を譲ることもあったが、残り8分からは再びタイムアタックを開始。残り4分で一度、C・ストーナーに抜かれたものの、最後から2周目でさらにタイムを更新してポールポジションを確実にした。ストーナーとの差は0.191秒。

一方のロッシは、先週のザクセンリンクのようには順調にいかなかった。最も苦しんだのが肩の怪我のほうで、未だ筋力が完全に戻っていないためにハード・ブレーキングが大きな負担となった。しかし本人は、明日のウォームアップでいくつか変更を加えることでコンマ数秒は短縮できると考えており、決して自信を失ってはいない。そして全力をかけて決勝を戦う。

モンスター・ヤマハ・テック3チームのB・スピースとC・エドワーズは、それぞれ5位と8位。スピースはフロントロウ獲得を目指して果敢な走りを披露し、地元ファンを大いに沸かせた。残り20分の時点で3位に浮上。セッション終盤になってポジション争いが激しくなると順位を下げることとなったが、最後まであきらめずにタイム更新を目指していた。そして最後のアタックに賭けたスピースだったが、コークスクリューでM・カリオが転倒した影響でタイムを伸ばすことができず、0.062秒差でフロントロウを逃すこととなった。最終結果は1分21秒679で5位。明日の決勝は表彰台獲得を目指す。

一方のエドワーズは、イタリアGP以来のベストポジションを獲得。決勝用のセッティングの向上に多くの時間を割いて取り組みながら、1分22秒217を記録して8位。タイヤについてはリアにソフトを履くか、ハードを履くか、まだ決めかねている。

RESULT

順位 ライダー チーム マシン タイム
1 J・ロレンソ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'20.978
2 C・ストーナー Ducati Marlboro Team Ducati 1'21.169
3 A・ドビツィオーゾ Repsol Honda Team Honda 1'21.617
4 D・ペドロサ Repsol Honda Team Honda 1'21.655
5 B・スピース Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'21.679
6 V・ロッシ Fiat Yamaha Team Yamaha 1'21.688
7 N・ヘイデン Ducati Marlboro Team Ducati 1'21.920
8 C・エドワーズ Monster Yamaha Tech 3 Yamaha 1'22.217
9 M・シモンチェリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'22.300
10 H・バルベラ Paginas Amarillas Aspar Ducati 1'23.366
11 M・メランドリ San Carlo Honda Gresini Honda 1'22.407
12 L・カピロッシ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'22.647
13 A・エスパルガロ Pramac Racing Team Ducati 1'22.712
14 A・バウティスタ Rizla Suzuki MotoGP Suzuki 1'22.770
15 M・カリオ Pramac Racing Team Ducati 1'23.127
16 A・デ・アンジェリス Interwetten Honda MotoGP Honda 1'23.226
17 R・ヘイデン LCR Honda MotoGP Honda 1'23.764

COMMENT

J・ロレンソ選手談(予選1位/1分20秒978/34周)

「ポールポジションは決勝での優勝とは違う。でも良い位置につけたことは確かだから、もちろんうれしいよ! チームのみんなが一生懸命に仕事に取り組んでいることを、これでまた証明できたしね。今回はケイシーがとても速かったから、ポールポジションはあまり期待していなかったんだ。でもとにかく、できるだけのことはやると決めて、全力で攻めていったらこのような結果がついてきたというわけ。明日のことはまったくわからない。ダニもケイシーもかなり手強い存在だから、ハードな戦いになることだけは間違いないけれど、僕は僕で最後までベストを尽くし、最低でも表彰台に上りたいと思っている。ラグナセカの雰囲気はいつも素晴らしいから、今からワクワクしているよ!」

W・ズィーレンベルグ、チーム監督談

「シーズン序盤はよく、ホルヘがポールポジションを獲らないほうがいい、というようなことを話してきた。なぜならそのほうがプレッシャーが少なくてすむからだ。でも、こうして5戦連続のポールポジションということになった今は、そのことをやはり喜ぶべきだろう! 今日も非常に楽に走っているようだったし、マシンのほうもとても順調。そこでセッション終盤になってから、彼はポールポジションを目指したのだ。最後のラップは信じられないような速さで、我々としてもあそこまでは期待していなかった。明日は激しく長い、厳しい戦いになるだろう。でも我々はいつものように、表彰台を目標にベストを尽くすだけ」

V・ロッシ選手談(予選6位/1分21秒688/36周)

「最悪というわけじゃなかったけれど、トップのみんなについて行こうと思ったら、セッティングをもうちょっと何とかしないとね。ロレンソとストーナーは飛びぬけて速いけれど、それ以外は僕も含めてほとんど差がないから、順位は低くても問題ないよ。このコースはザクセンリンクとは違って、僕にとってはかなり厳しいことは確か。それでもまだ改善の余地が残っているから、明日のウォームアップでいくつか変更して、何とかもう少しタイムを上げていきたい。あとはスタートをうまくやることだね。脚の状態は昨日より良くなった。問題は肩のほうで、右肩の力不足を左肩で補いきれないという状況。そのせいで今は両方に痛みが出てしまっているんだ。明日は何とか痛みを抑えて、最後まで走り切ることが目標。そして与えられた状況のなかで最大限できることをやり遂げたいんだ」

D・ブリビオ、チーム監督談

「明日までに、まだやらなければならないことが残っているが、見た目ほど状況は悪くない。ペースも決して悪くないが、決勝でしっかり戦うためには、あとコンマ数秒伸ばしたいところだ。そのために明日のウォームアップで何箇所か小さな変更を行い、またタイヤの選択をしなければならない。このコースはバレンティーノにとってはかなり厳しく、セッションが終了したときには、とくに肩の痛みがひどかったようだ。前回のザクセンリンクに比べて、負担がかなり大きいせいだ。その意味では、明日もベストのフォームで走り切るのは難しいかもしれない。しかし、忘れてはいけないのは、今回はまだ復帰2戦目だということ。ここまでの経緯を考えれば、すでに十分に素晴らしいと思う」

B・スピース選手談(予選5位/1分21秒679/33周)

「初めてのポールポジション獲得まで、あとほんの少しというところまで迫ることができた。それだけに悔しい思いもあるけれど、今はこの5位に満足しているよ。最後のアタックがかなりいい感じで、実際、フロントロウと同等のタイムで走っていたんだ。あのラップは、コンマ1秒速く来ていたんだけれど、そこへ運悪くカリオが転倒。埃が舞いあがって、イエローフラッグが振られた。ダウンヒルのところは見渡すことができないから、誰かいるんじゃないかと思って怖かったよ。安全を第一に考えて、そこでコンマ1秒遅れてしまったために、フロントロウを逃すことになってしまったというわけなんだ。2列目の真ん中は悪くない。表彰台を狙っていける位置だから、これ以上言うことはないよ。あとはスタートを決めて、うまく飛び出せば、表彰台を目指していいペースをつかむことができるだろう。優勝? 前のふたりは速すぎるからね...。あきらめるつもりはないけれど、今の彼らは別の次元にいる感じだよ。僕は自分にできることを最大限やって、地元ファンの前でレースを楽しみたい。母国に帰って来たことがとてもうれしいし、多くの応援も心強い。何か恩返しができれば最高だ」

C・エドワーズ選手談(予選8位/1分22秒217/31周)

「地元ファンのためにも、ウイークを通じてベストを尽くして懸命に頑張ってきたよ。でもどうしても7位や8位から抜け出すことができなかったんだ。本当に、持っているすべての力を注いだし、マシンのフィーリングも良かったのだから、これ以上、いったい何ができるというのだろう? トップふたりは遠く離れてしまっているから、明日の目標は、3位のドビツィオーゾ以下の集団についていくことになるだろう。コースの終盤のセクションで遅れてしまうので、ここでもう少しスピードを上げたい。そのためのリアタイヤ選択が、このあとの課題になってくるんだ。昨日の時点では前後ともにハードでいくと決めていたんだけれど、今はリアにソフトを履くことを考えている。ラップタイムでかなり違いが出てくるが、ソフトタイヤはレース終盤でどこまでもつかが気になるところだね。僕にとってもモンスターにとっても重要なレースなので、すべてを賭けて少しでも上を狙っていくよ」

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