ロードレース世界選手権 MotoGP(モトGP)
ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMotoGPクラスに関する情報をお届けします。
Rd.05 6月20日 イギリス
RACE DATA
■大会名称:MotoGP第5戦イギリスGP
■開催日:2010年6月18日(金)1日目フリー走行、19日(土)予選、20日(日)決勝
■開催地:イギリス/シルバーストーン
CIRCUIT DATA
■開設:1943年
■コース長:3.666km
REPORT
フィアット・ヤマハ・チームからはJ・ロレンソのみの出場
モトGP第5戦は今週末、イギリスのシルバーストーンで開催されるが、フィアット・ヤマハ・チームからはJ・ロレンソひとりの出場が決定している。チームメイトのV・ロッシは第4戦ムジェロでの怪我の影響で欠場を決意した。
シルバーストーンでグランプリが開催されるのは1986年以来。ライダーもチームも、新たに改修されたコースでの走行を楽しみにしている。
ロレンソは開幕以来、絶好調をキープしており、優勝2回、2位2回という好成績でランキングトップ。ランキング2位のD・ペドロサに25ポイントの大差をつけている。イギリスでは2006年に一度、優勝を果たしているが、最高峰クラスでは未だ優勝経験がなく、ドニントンパークで開催された昨年はトップ走行中に転倒してリタイアに終わった。今回こそはその雪辱を果たし、最高峰クラス初優勝を狙う意気込みだ。そのロレンソ、フリープラクティス開始前の水曜日には、ロンドンにあるローズ・クリケット競技場においてイギリスのメディアと会見し、未知のスポーツに出会った。
一方、ロッシは数年にわたってロンドンに住んでいたこともあり、イギリスのファンからは母国ライダーのひとりとみなされている。今も熱狂的ファンは多く、今回の欠場を非常に残念に感じているようだ。ロッシは現在、イタリアの自宅で療養しており、順調に回復に向かっている。体調が万全の状態に戻り次第、レースに復帰する予定。フィアット・ヤマハ・チームは、いつもどおりにロッシ用のピットを設置し、その中にはファンのために2台のYZR-M1を展示する。
シルバーストーンは、イギリス中部のノーサンプトンシャーと南部のバッキンガムシャーをまたいで位置し、1947年、使われなくなっていた小さな飛行場で即興的にカーレースが行われたのが始まり。翌1948年にはF1グランプリが初めて行われ、以来、1987年までF1の開催会場となってきた。モーターサイクル・レースも1977年から1986年まで行われており、当時は500ccマシンが活躍していたが、その後コースレイアウトの変更を含めた改修工事が行われ、800ccマシンに適した長い高速コーナーが加えられなど生まれ変わった。
COMMENT
J・ロレンソ-"前進あるのみ"
「今回は誰にとっても初めてのシルバーストーン。僕はまず、木曜日にスクーターで何周か走ってみるつもりなんだ。いつもこういうことをするわけじゃないんだけれど、とても大切なことだと思う。実は今まではプレイ・ステーションの画面で見るだけで、実際とはかなり変わっていたりしたからね! 目標は今回も表彰台。でも前回のムジェロは悔しい思いをしたから、あれよりもいいレースをしたいとは思っているよ。ポイントをリードしていることには満足しているけれど、いつだってもっともっと前へ進みたいという気持ちが強いんだ。それからマシンについてはトラクションがもっと欲しいね。
先週、マン島にTTレースを見に行ったんだけど、これは素晴らしい経験だったよ。しかも1ラップだけ走ってみた。でもとってもゆっくりとね...。また水曜日にはローズ・クリケット競技場で記者会見があって、クリケットを初めて見た。スペインにはないスポーツだから、すごく興味があったし、自分でプレーするのもおもしろそうだったよ。それから最後になったけれど、バレンティーノの1日も早い回復を願っている。レースの多いこの時期に彼がいないのはとても残念なことだからね」
W・ズィーレンベルグ-"エキサイティングなニュー・コース"
「今シーズンはここまで絶好調。そしてランキングトップに立っているというのは、とてもいい気分だ。今回はモトGP初開催となる新しいコースだし、個人的にも私自身が若い頃に走ったことのあるコースでもあるのでとても楽しみだ。コースはすっかり変わってしまったが、ヤマハのマシンには向いているようなので金曜日のプラクティス開始を心待ちにしている。バレンティーノの欠場は非常に残念。1日も早い復帰を願っている」