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モトクロス世界選手権

ヤマハの参戦ライダー、マシンなどMXGPクラスに関する情報をお届けします。

Rd.08 5月15日 サルデーニャ

RACE DATA

■大会名称:モトクロス世界選手権 第8戦サルディーニャ
■カテゴリ:MXGP/MX2
■開催日:2022年5月15日
■開催地:リオラサルド・サーキット (1,750m)

REPORT

MXGP:フランデレンが両レースを制して総合優勝、コルデンホフが総合3位

Gebben van Venrooy Yamahaのカルフィン・フランデレンが新たな歴史を刻んだ。フランデレンはサルデーニャのリオラサルドで開催されたFIMモトクロス世界選手権第8戦で、すべてのセッションを圧倒し、自身とチームのグランプリ初優勝を遂げた。Monster Energy Yamaha Factory MXGPのグレン・コルデンホフはサルデーニャGPで総合 3位に入り表彰台獲得の一翼を担った。さらにチームメイトのマキシム・ルノーとジェレミー・シーワーもそれぞれトップ5フィニッシュを果たした。

息が詰まるような暑さ、そして身体的に厳しい深いサンドコースにより、サルデーニャMXGPは厳しいレースとなった。決勝に向けて可能な限りエネルギーを残しておきたいライダーたちは、土曜日、どれだけの時間を走行するか、そして予選レースにどれだけのエネルギーをつぎ込むかを考えることとなったが、選手たちは予選から厳しい戦いを強いられることとなった。

シーワーは素晴らしいスタートを見せたがターン1で転倒。最後尾からのスタートを強いられる。一方、コルデンホフとルノーはトップ10圏内につけた。オランダ出身のコルデンホフは本領を発揮してMXGPで手ごわいライバルたちをパスし、最終ラップにJ・プラド(GASGAS)を抜いて3番手でチェッカーフラッグを受けた。

好調だったルノーは、直前を走るプラドがクラッシュするという回避不可能なアクシデントに巻き込まれてしまう。それでもルノーは6番手でフィニッシュ。シーワーはバイクのセットアップの問題により苦戦を強いられていたが、2回のクラッシュにより18番手でフィニッシュするにとどまった。

一方で、この日輝きを見せたのはフランデレンだった。YZ450Fを駆ってトップ3圏内でスタートすると、プラドを抜いて見事な勝利を収め、2020年にMXGP参戦を開始して以来初のポールポジションを獲得したのだ。

レースも暑いコンディションの中で行われたが、これに対応したフランデレンが驚異的な走りを続けた。フランデレンは最高のスタートを切ることこそできなかったが、深く、ラフで身体的に厳しい路面に多くのライダーが勢いを失う中、フランデレンは気を吐き、レース終了まで残り2周となったところで、何と現在のランキングリーダー、T・ガイザー(ホンダ)を抜き去り、MXGPクラス自身初となる優勝を果たした。

フランデレンがレース1での注目を一身に浴びた一方、予選レースでの不運から立ち直ったシーワーのパフォーマンスも見過ごすことのできないものだった。18番グリッドという難しい状況を最大限に活用し、シーワーはYZ450FMを駆ってトップ10スタートを見せた。コンディションが自身のレースへの準備状況と他のライダーのスタミナの限界を超えることを受けて、シーワーは堅実で安定した走りで周回を刻みながら4位でフィニッシュしたのだ。

一方、ルノーとコルデンホフは厳しい状況に追いやられる。ルノーは2番手を走行中のターン2で転倒を喫し、コルデンホフを含むライダーを巻き込んでしまったのだ。だがこのクラッシュから抜け出すと、両選手は集団の中を、トップグループと同等のラップタイムを刻みながら、驚異的なペースですり抜けて行く。

ルノーはさらに2度のミスをおかしながらも6番手まで挽回してフィニッシュし、コルデンホフはリズムを掴むのに苦労して8位でレースを終えた。

レース2もフランデレンの優位とサンドコースでのライディングが際立つこととなった。4番手からR・フェルナンデス(ホンダ)、次いでP・ジョナス(ハスクバーナ)を抜くと、8周目にはプラドを抜いてトップに立った。そこからフランデレンは再び驚異的な走りを見せてレースを制した。

一方、コルデンホフは6番手から追い上げ続きを見せて2番手まで順位を上げてチェッカーフラッグを受け、ルノーはトップ10からスタートして4位でフィニッシュした。シーワーも猛烈なペースでライディングしていたが、レース終了まで残り10分を過ぎたところで4番手を走行中に転倒。それでも追い上げて6位でフィニッシュした。

ヤマハはサルデーニャMXGPでトップ5内に4台のYZ450Fを入賞させ、Monster Energy Yamaha Factory MXGPは3人全員がMXGP選手権ランキングでトップ5圏内につけてリオラサルド・サーキットを後にした。現在、ルノーはランキング2位、シーワーは3位、そしてコルデンホフは5位につけている。

グランプリ総合優勝を果たしたフランデレンの勝利は、ヤマハにとってロマン・フェーブルが獲得した2019年のチェコGP以来。この結果、ランキング9位に浮上した。またフランデレンがこの週末に得た結果は、あらゆる点でそのキャリアで初となるものばかりだった。これまでのベストリザルトは2回の4位、共に2021年に記録したもので、1度はリオラサルトで、もう1度はマッジョーラで得ている。

FIMモトクロス世界選手権、次戦は5月29日の週末にスペインのマドリッドで開催される。

MX2

グリーツとベニスタンがサルデーニャで表彰台獲得

サルデーニャのリオラサルドで開催されたFIMモトクロス世界選手権第8戦で、Monster Energy Yamaha Factory MX2のヤゴ・グリーツが、総合優勝のT・ヴィヤル(KTM)と同ポイントの2位となり、ランキングトップを守った。スリリングな展開となる中、両選手とも優勝と2位を得たが、グランプリの優勝は最終レースの勝者であるヴィヤルのものとなった。グリーツは2位となったが、ランキングトップの証、レッドプレートは保持した。チームメイトのティボー・ベニスタントはレース1、2でそれぞれ3位に入り、2022年最初のポディウムフィニッシュを果たした。

YZ250FMを駆る両ライダーがMX2予選レースで1、2位を占めた。ベニスタントはホールショットを奪い、レース序盤をリードするが、チームメイト、グリーツの猛チャージによって2番手に後退。そしてグリーツはシーズン5回目となる予選レース優勝を果たした。一方、30℃を超える暑さの中、ベニスタンは落ち着いたライディングにより2位でフィニッシュした。

レース1では、予選と同様、ベニスタントは再び素晴らしいスタートを見せ、チームメイトのグリーツ、そして元世界チャンピオンのT・ヴィヤルを抑えてホールショット。しかしグリーツがすぐにトップに立つと、ベニスタントを抜いて2番手に上がったヴィヤルの執拗なアタックを退けて、シーズン8回目の優勝を果たした。また、ベニスタントは2人の先行を許したものの3位でフィニッシュした。

レース2を8番手でスタートしたグリーツにとって、ここでやるべきことは多かったが、時間を無駄にすることなく、2周目にはロケットスタートを見せたベニスタントから2番手の座を奪う。ここからグリーツは、2.5秒先行するヴィヤルの追撃を開始。自身の持つ最高のサンドライディング技術を使い、ヴィヤルをとられてこれを攻めるが、0.3秒差おばず、2位でフィニッシュした。

ベニスタントは再びホールショットを奪うと、スムーズな走りで2022年最初の、そしてMX2キャリアでは2度目となるポディウムフィニッシュを果たした。

この結果、グリーツは2位のヴィヤルに6ポイント差でランキングトップをキープ。一方、ベニスタントはランキング11位に浮上した。この結果、ヤマハはマニュファクチャラーズランキングで2位のKTMと8ポイントの差でトップを維持している。

Monster Energy Yamaha Factory MX2 Teamはこの後、5月29日の週末にスペイン、マドリッドで開催されるシリーズ第9戦に臨む。

MXGP RESULT Race.1

MXGP RESULT Race.2

MX2 RESULT Race.1

MX2 RESULT Race.2

RIDERS RANKING MXGP

RIDERS RANKING MX2

CONSTRUCTORS RANKING MXGP

CONSTRUCTORS RANKING MX2

COMMENT

MXGP

Monster Energy Yamaha Factory MXGP

グレン・コルデンホフ選手談(8位/2位:総合3位)

「レース1の序盤はあまり良くなかったですね。第2タコーナーで僕の前の誰かがクラッシュしたため、最後尾から追い上げることとなりました。それに今週末に向けて一週間、体調を崩していて、このレースに万全の状態で参加するためにあらゆることをしましたが、完全には回復していませんでした。しかし、レース2ではスタートが良く、フランデレン選手がすぐにハードにプッシュするのを見て、ちょっとオランダのレースのように感じました。僕らはシーズンを通してオランダ選手権でバトルをしていますからね。彼についていきたかったのですが、今日はついていけませんでした。フランデレン選手におめでとうと言いたいです。すごく良いライディングをしていました。とはいえバイクの感触は良かったし、表彰台に戻れて良かったです。大変な道のりでしたけど、自分にはそれができるとわかっていました」

マキシム・ルノー選手談(6位/4位:総合4位)

「予想通り厳しい週末でしたし、本当に暑くて、コースは強烈でした。最初のレースでは第2コーナーでクラッシュしたし、1周目に2回クラッシュしました。最後尾からスタートして、プッシュして6番手まで上がったのは本当に良かったです。レース2では第2コーナーでまたミスをして、追い上げなければなりませんでした。最初のレースで多くのエネルギーを使った後だったので、最後は本当に疲れました。自分にとって最高の一日ではありませんでしたけど、十分なポイントを獲得できたと思います」

ジェレミー・シーワー選手談(4位/6位:総合5位)

「昨日はバイクのセットアップに苦労しました。ハードパックではうまく機能させることができたのですが、サンドでは改善の余地があって、昨日は大変でした。昨日は自信をなくしましたが、そこから立ち直ることができ、結果には満足しています。小さなクラッシュを1回したのは余計でしたが、それもレースですからね。それでも好ポイントを獲得できたし、うまくバイクのセットアップをすることができました。レース2ではフィーリングが良く、全体として、今後の数レースに向けてポジティブな点がたくさんあったので、表彰台に戻るのを楽しみにしています」

Gebben van Venrooy Yamaha

カルフィン・フランデレン選手談(優勝/優勝:総合優勝)

「何も言えません。正直なところ、完璧な週末でした。重要なセッションはすべて1位でした。タイムドプラクティスで1位、予選で1位、そして両レースとも1位。何と言えばいいのかわかりません。長年に渡るハードワークのおかげです。MXGPクラスのウイナーになるというのは僕が夢見てきたことです。今、ここにいるということが夢のようです」

MX2

Monster Energy Yamaha Factory MX2

ヤゴ・グリーツ選手談(優勝/2位:総合2位)

「すごくラフなコースの厳しいGPでしたし、暑さもその厳しさを一層高めました。今日は良いレースが出来ました。1レース目はすぐにリードを奪って、最後まで良いペースをキープしました。ヴィヤル選手もプッシュして来たので、2レース目もタフなレースになるとわかっていました。ヴィヤル選手は2レース目のスタートが良くて、そのことが彼の展開を楽に、逆に彼を追う僕にとっては厳しい展開になりました。総合2位になりましたが、大きなミスもなく、ウイナーと同ポイントだし、良い一日でした」

ティボー・ベニスタン選手談(3位/3位:総合3位)

「表彰台に立てたので、良い週末になりました。予選は良かったし、今日は2回ホールショットを奪えて、これは本当にポジティブなポイントで、これについては本当に満足しています。かなり良い感触でした。このコースは恐らく一年で最もタフなコースのひとつなので、自分のレースと自分のエネルギーをうまくマネージメントしました。表彰台はとても欲しかったものなので、それを達成できて、本当にうれしいです」

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